福栄和也院長の独自取材記事

ふくえファミリー歯科戸塚

(川口市／東川口駅)

最終更新日：2024/04/25

「丁寧で質の高い歯科治療を提供したい」と、2024年3月に福栄和也（ふくえ・かずや）院長が開院した「ふくえファミリー歯科戸塚」。虫歯治療や根管治療、歯周病治療をはじめ、矯正歯科、小児歯科、歯科口腔外科、顎関節症や歯ぎしりなど、幅広い口の悩みに対応している。福栄院長は、開院に至るまでさまざまな歯科治療に従事してきた。その中で常に勉強を重ね、実践的なスキルを身につけてきたという。「時代のニーズに柔軟に対応し、より良い歯科医療を追求し続けていきたいです」と、語る福栄院長に、開院を決意したきっかけや治療にあたって心がけていること、これからの展望などをじっくりと聞いた。

（取材日2024年4月2日）

「正しく診断し、正しく治療」をモットーに開院
「自分が受けたい。家族に受けさせたい治療」を実践
生活の質を支えることが歯科医師のミッション

「正しく診断し、正しく治療」をモットーに開院

開院を決めたきっかけを教えてください。

勤務医としていくつかの歯科医院に勤めていた時に、「歯の治療をしてもらったけれど痛みが取れていない」などと言って、他院からいらっしゃった患者さんを何度か診ました。検査をしたり、エックス線画像を見たりすると、歯の根っこの先に病気がありました。エックス線の画像を見ながら、患者さんにそのことを伝えると、「そんなこと前に通っていた歯科医院では言われなかった」とのこと。このような場面に何度も出くわすと、検査や説明のないまま治療を受けている患者さんが少なくないかもしれないと感じるようになりました。そのまま勤務医として治療に従事することもできたのですが、歯科医院によって術式に方針があったり、使える機材や材料を自分の判断だけで選ぶことはできなかったりするので、自分が考える、「正しく診断をして、正しく治療をすること」を実現すべく、開院に至りました。

福栄先生の考える「正しく診断し、正しく治療する」とはどういうことでしょうか？

当院では初診時にすぐ治療に入ることはせず、精密検査とエックス線撮影を行い、口の中の状態をしっかり調べ、それに基づいた診断をします。検査結果は初診の記録として残します。もちろん、痛みが強い方には応急処置治療を行います。歯科の検査は、医科の血液検査のように数値が出るものではないので、さまざまな検査をして総合的に診断することを心がけています。そして、この診断に基づいて治療をすることが、私の考える「正しく診断し、正しく治療する」です。検査の量が多く、時間も要するので、患者さんにご負担をかけてしまいますが、患者さんご自身にもお口の状態を知っていただきたいですし、丁寧で質の高い歯科治療を提供したいと思っているので、ご理解いただけるとうれしいです。

初診のエックス線は部位ごとに10枚撮影すると伺いました。それにはどういうメリットがあるのでしょうか？

初診に部位ごとに10枚撮影する目的は、虫歯や歯周病、骨の状態、歯の根っこに膿がたまっていないかなどをしっかり確認するためです。一般的なパノラマのエックス線を1枚撮影するより、部位ごとに細かく撮影することで1本1本の歯が鮮明に写り、小さな虫歯までも確認でき、病気の見落としを防ぐことができます。何回も照射しなくてはならないので、5分から10分ほどお時間がかかってしまうのですが、検査に基づいた適切な診断をして、それぞれの患者さんに合わせた治療計画を立てて治療を行いたいと思っているので、当院ではこの方法を採用しています。

「自分が受けたい。家族に受けさせたい治療」を実践

福栄先生のこれまでの経歴をお聞かせください。

大学卒業後、北海道大学大学院歯学研究院に在籍し、咬合を専門とする先生のもとで噛み合わせについて学びました。その後上京し、インプラント治療を専門とする先生がいる歯科医院で歯科口腔外科をはじめ、基本的な治療ステップを習得。それから埼玉県の歯科医院で歯周外科治療や矯正歯科を中心に従事しました。地元である札幌で開院を検討していた時期もあったので、札幌の歯科医院にも勤務しました。院内ラボがある歯科医院だったため、歯科技工士に補綴物や技工物の作り方や材料の特性を教えてもらう機会にも恵まれ、知識を深めることができました。これまでやってきたこと一つ一つが、現在に間違いなく生きていると思いますね。

診療方針や治療において大切にしていることを教えてください。

「自分が受けたい。家族に受けさせたい歯科治療」を実践することを大事にしております。特に大切にしているのは患者さん一人ひとりにしっかり時間をとって治療するということです。ユニットは3台ありますが、並列で治療はしません。並列で治療するということは、一人に割ける時間が少なくなるということ。それは治療を簡略化することを意味します。治療に必要な過程を削るということは、治療が不十分な状態で行われる可能性があると考えるので、私のやりたいことから逸脱します。患者さんとしっかり向き合って、お一人お一人に合った治療を丁寧に行うというのが私のスタンスです。

診療室にも待合室にも多種多様なオーラルケアグッズがありますね。

虫歯や歯周病予防には日頃のホームケアが欠かせません。「患者さんそれぞれに合った歯ブラシを選定し、ブラッシング方法をお伝えしたい」というのは当院の歯科衛生士からの提案です。お口に合っていない歯ブラシを使っていると、ブラッシング効果が半減することもあります。当院では、歯科衛生士が患者さんごとの担当制でお口の管理を行っており、普段使っている歯ブラシをご持参いただいて、歯科衛生士と一緒にブラッシングの練習をします。よりブラッシング効果が出るように、その方に合った歯ブラシを選定させていただくこともあります。ご自宅でも正しいセルフケアができて常にきれいな状態を保てれば健康的ですし、治療効果の向上にもつながります。お口の状態は千差万別ですので、それに対応できるように豊富な種類をそろえているというわけです。

生活の質を支えることが歯科医師のミッション

これから取り組んでいきたい治療はありますか？

虫歯治療や根管治療、歯周病治療でいらっしゃる方が割合的には多いですが、それと合わせて審美面に配慮した治療やホワイトニングも強みにしていきたいですね。私ができることであれば、既成概念に捉われずにいろいろなことを取り入れていきたいと思っています。

今後の展望をお聞かせください。

時代のニーズに柔軟に応じてより良い医療を提供していけるように、変化をいとわない歯科医院でありたいですね。そのために私も勉強をし続けたいと思っています。知識があればアドバイスできることを、知識がないために適切なアドバイスができず、「経過を見ましょう」と治療を先延ばしにするような対応はしたくありません。当院で対応が難しい症例については、必要に応じて専門の歯科医師もご紹介します。来院してくださった方が「来て良かった」と安心してくださり、「また来たい」と思ってもらえるような歯科医院をめざしていきたいですね。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

丁寧な歯科治療を受けたいと思っている方はぜひ当院にお越しください。ご高齢になってから、「若いときから口腔ケアをきちんとしておけばよかった」と、後悔されているという話をよくお聞きします。ご高齢になると、食事が生活の楽しみのウエートを大きく占めます。そのときに、自分の歯でしっかり食べられる状態を今から作っておいていただきたいです。歯科医師には、生活の質を支えるというミッションがあると思っています。お口の中のことで後悔する前に予防やメンテナンスを習慣化できるよう、当院一丸となってサポートさせていただきます。