全国のドクター9,253人の想いを取材
クリニック・病院 158,515件の情報を掲載(2024年6月02日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市天王寺区
  4. 桃谷駅
  5. 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック
  6. 橘 恵 院長

橘 恵 院長の独自取材記事

内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック

(大阪市天王寺区/桃谷駅)

最終更新日:2024/04/15

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック main

桃谷駅西口のすぐ目の前、ビル2階のクリニックモールに「内科・糖尿病内科天王寺 めぐみクリニック」がある。道路から見える場所に看板などを出していないので、クリニックの場所は見つけづらいが、いったん場所がわかると、人の目を気にせずに通院しやすい立地だ。院長の橘恵(たちばな・めぐみ)先生は、病院やクリニックで糖尿病や生活習慣病の診療経験を積んだ後、開業した。患者と対話を重ねながら、受付スタッフ、看護師、管理栄養士などコメディカルと連携し、一人ひとりに適した診療の提供をめざしている。「患者さんがほっとできるクリニックにしたい」と語る橘院長に、同院の診療体制や糖尿病治療について話を聞いた。

(取材日2024年3月28日)

患者さんとの対話を何よりも大切にする

現在の患者さんの層や患者さんと接する際の心がけを教えてください。

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック1

クリニックの場所は駅前の便利なところですが、初めてだとわかりづらいこともあり、現在はインターネットなどで調べて来院される比較的若い患者さんが多いですね。患者さんと接する際には、会話のキャッチボールをして、いろいろなことを話していただくようにしています。医師には、話しづらいことや話したくないこと、病気とは関係ないし話す必要はないと考えることもあると思います。しかし、生活習慣と密接に関わる糖尿病は、それらも含めてお話しいただくことが、その方に合った診療の提供につながると考えています。会話を重ねていくうちに、皆さん少しずついろいろなことを話してくださるようになりますし、栄養士さんや看護師さんになら話しやすいという方もいらっしゃるので、スタッフとともに患者さんの話を丁寧にお聞きします。スタッフから患者さんのお仕事やご家族のことや、ちょっとした変化などを教えてもらうこともあります。

院内のこだわりポイントを教えてください。

慢性疾患の方が多いので、また来たくなるようなクリニックをめざしました。待合室はゆったりとスペースを取り、糖尿病と付き合っていく上で、患者さんの助けとなるようなことを記載したパンフレットを見やすく陳列しています。私が読んで面白いと思った糖尿病関連の本なども置き、糖尿病についてちょっとずつ詳しくなれる空間づくりをしていきたいです。クリニックのロゴは、糖尿病抑制のシンボルであるブルーサークルに、春の開業に合わせてヨーロッパでは女性のシンボルとされるミモザの花をあしらいました。幸せを呼ぶとされる青い鳥を組み合わせたのは、ロゴを作ってくれたデザイナーさんのアイデアです。ミモザの花言葉には「感謝」という意味もあり、感謝の気持ちを大切にし、ここに集う人々に幸福を届けられるようなクリニックをめざしています。

設備も充実していますね。

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック2

血糖値や1〜2ヵ月の平均血糖の指標であるHbA1cがすぐに調べられる機器を導入しました。5分ほどで結果が出るので、来院されたその日に治療方針についてお話しすることができます。また、合併症や神経障害をチェックできる機器も導入しています。最近はサルコペニアやフレイルといった言葉が知られるようになりました。ご自身の体の状態を知っていただき、より健康的な生活のために役立てていただいきたい、という思いで体組成計も置いています。

納得して取り組める診療を提供する

糖尿病診療におけるモットーを教えてください。

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック3

「糖尿病」と診断されたとき、患者さんの受け止め方はさまざまです。ご自身が心配で、と来られることもあれば、検査の結果が心配で、と周りに勧められて来られることもあります。患者さん自身がどうしたいか、をまず伺うとともに、どのような治療が望ましいかというお話しをした上で、その方の治療方針を決めていきます。糖尿病治療では生活習慣の改善は大切ですが、これまでの習慣を変えるのは簡単ではありません。食習慣の嗜好をがらりと変えるのは難しいですし、運動が大事なのはわかっていても、忙しい毎日の中で、ジム通いや運動をする時間を確保することがままならないこともあります。ですから、生活背景なども伺いながら、その方の日々の暮らしの中で何が取り組めそうかを考え、できることから一つずつ取り組んでいきます。

いきなり薬物治療を行うわけではないのですね。

中には早急にお薬を処方する必要がある方もいらっしゃいます。そうした患者さんに対しては、なぜ今すぐに治療が必要なのか、今すぐ始めない場合、どのような心配なことが起こるのか、どのような効果が期待でき、どのような副作用が起こり得るのかのお話をして、納得していただいた上で処方します。さらにこの先どのように診療を継続していくのかについてもきちんとお伝えします。たくさんのことをお話ししなければならない場合もあり、スタッフとともに資料を作成して、活用しています。次回来院された際には、お薬を飲み始めてからどうか、前回の診察から心配なことなどないかのヒアリングをしっかりするように努めています。

どのような状態なら受診すべきですか?

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック4

最近は、インターネットを通じて、おおよその診断ができたりすることもあり、喉が渇きやすい、トイレの回数が増えた、手足がしびれる、体重が減ってきたなど糖尿病の疑わしい症状で受診される方もいらっしゃいます。初期の糖尿病は自覚症状が乏しいので、少しでも気になることがある、健診で血糖値の異常を指摘されたという場合は、早めにご相談いただきたいですね。当院は、患者さんの受診の手間をできるだけ軽減し、来られた患者さんにしっかり対応するために、ウェブや電話での時間予約制を採用しています。ウェブ問診で事前に必要事項を入力していただくことで、事前に診療に備えることができるので、より質の高い診療を提供できるようになります。

地域のより身近な存在であり続ける

医師を志したきっかけを教えてください。

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック5

父母とも開業医であり、地域の方々のために一生懸命に働いている姿を見て、医師を志しました。糖尿病内科を選んだのは母の影響が大きいです。入局した医局の先生方は本当に人として、医師として尊敬できる先生ばかりでした。どの先生も目の前の患者さんのことを全力で考えて診療にあたられているとともに、病気の解明、ひいては治療につながることに何か自分ができることはないか、ということを常に考えながら診療されていました。大学院へ進んだのも先生方の影響が大きく、糖尿病についてより見識を深め、診療に生かせているので、良かったと思います。

これまでのどのような経験を積んでこられましたか?

糖尿病を中心に診療してきましたが、一般内科から救急医療についても経験してきました。なかでも、救急は断らない救急科を標榜している病院では、さまざまな経験をしましたが、なぜもっと早く医療介入できなかったのだろう、と考えさせられることも多かったです。このため、患者さんが受診しやすいよう、また通院を継続しやすい工夫をしていきたいという思いは強いです。糖尿病診療では1型糖尿病、2型糖尿病の他、妊娠糖尿病の診療にも力を入れ、妊娠糖尿病については大阪母子医療センターで勉強させていただきました。また、院外の先生方とディスカッションする機会もたくさんいただき、糖尿病診療に熱い日本全国の先生方からご指導いただけたことはとても貴重な経験であり、現在の診療の糧となっています。

今後の展望を聞かせてください。

橘恵院長 内科・糖尿病内科 天王寺めぐみクリニック6

私は糖尿病の診療がとても好きです。これまで、誰にも負けないくらい勉強や診療を重ねてきたと自負していますし、常に進化している領域なのでアップデートに努めています。クリニックを開業し、糖尿病を予防の段階から力を入れて診療するとともに、スタッフとともにチームで患者さんの診療にあたりたいと思っています。

読者や地域の方々にメッセージをお願いします。

日々進歩する医学のなかで質の高い医療を提供できるよう、私たち医療スタッフも日々勉強を重ねています。健康寿命を延ばすためには体のメンテナンスが必要ですが、1人で続けるのは大変です。糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病をはじめとする内科疾患はもちろん「どの診療科を受診すればいいかわからない」といったご相談でも構いません。地域の皆さんに、体のことや健康について気軽に相談できる場所、普段使いのできるクリニックとしてご利用いただければと思います。

Access