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祖父江 省吾 院長の独自取材記事

そぶえ整形外科日野

(日野市/日野駅)

最終更新日:2024/04/10

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野 main

日野市役所にほど近い住宅街の一角に、2024年2月に開院した「そぶえ整形外科日野」。ゆったりとした敷地に開放感のある待合室、そして充実した設備で、近隣住民からアスリートまで幅広い患者に対応している。院長の祖父江省吾先生は人工関節等の高度医療や救命救急センターでの救命処置、ラグビーチームのチームドクターなど豊富なキャリアを経て、整形外科クリニックの少ない地域の医療に貢献するべく開業を決めた。「患者さまにとっても、働くクルーにとっても、日本一のクリニックをめざしています」と優しい笑顔で話す祖父江先生。特色のある院内設備や、祖父江先生が志す「攻めの保存治療」などについて聞いた。

(取材日2024年3月12日)

「攻めの保存治療」を志してクリニックを開業

先生はなぜ整形外科の医師をめざされたのでしょうか?

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野1

父が整形外科医をしていたので、一番身近な職業だったんです。また、両親からは手に職をつけてほしいと言われていたこともあり、大学では医学部に入りました。その時点ではどの診療科にするか決めていたわけではありませんが、大学時代にラグビー部の活動に打ち込んだのもきっかけの一つです。練習は大変でしたけど、優勝したら忘れてしまう性格なんです。もともとスポーツが好きだったのもあって、最終的に整形外科を選びました。その後、大学病院では人工関節などの高度な医療に携わり、地域の病院では救命救急センターでドクターヘリ、ドクターカーで現場に行って緊急を要する治療なども経験してきました。また、先輩の誘いもあり、ラグビーのチームドクターを勤めて、10年以上たちます。自分が担当したケガをした選手がまた現場に復帰し、試合でトライを決めたときは本当にうれしい思いでしたね。

開業の地として日野を選ばれた経緯を教えてください。

多摩南部地域病院に勤務していた頃、病院での治療や検査を終えた患者さまを地域のクリニックに紹介する際に、周辺に通いやすい整形外科がなかなかないという話を耳にしていました。そこで、自分が開業する時にはできるだけ同病院周辺の地域にと考えて、開院候補のエリアを広げながら適した場所を探していくうちに、この地に決まりました。また、自分が所属しているラグビーチームの拠点が近いことも関係しています。開院前の内覧会でも、近隣に整形外科のクリニックがなかったのでありがたいという周辺住民の方々の声をいただきました。開院当初は慢性的な疾患の患者さまが多かったのですが、最近は急性の患者さまも増えてきて、地域の方々に認知されてきているのかなという実感があります。患者さまからも「チームドクターをしている先生に診てもらえる」「先生もスポーツをやっているので相談しやすい」と安心していただけることもあるようです。

そもそも、開業しようと考えたきっかけはどのようなことだったのでしょうか?

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野2

整形外科医になった当初は、開業はまったく考えていなかったんです。ただ、僕の先輩が開業しているクリニックにアルバイトに行く機会がありました。クリニックなので保存治療がメインになるのですが、その先輩はいわば「攻めの保存治療」の考え方を重視していたのです。手術以外のさまざまな選択肢を提供して、患者さまの治療に取り組まれる姿勢を見たことが、自分でも開業したいと考えるきっかけになりましたね。

手術に頼らず保存治療で生活スタイルの向上を

保存治療に対してのお考えを教えてください。

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野3

治療を大きく分けると、外科的な手術治療と保存治療の2つに分けられますが、このうち保存治療とは皮膚を切るなど体に大きな負担を与えない手段を用いた治療法のことを指します。例えば、注射をする、内服薬を用いる、運動器リハビリを行うといったものが保存治療だと考えていいと思います。手術治療が最終的な手段である、とイメージされる方もいると思うのですが、あくまで手術はさまざまな治療法があるうちの一つです。保存治療も手術治療も同等の選択肢としてある中で、患者さまの症状やお考え、長期的な計画などを相談しながら、どの方法が一番その方の人生を良い方向に持っていけるかを考え、提示させていただいています。

保存治療を選択するときの具体的なイメージを教えていただけますか?

例えば膝の痛みに悩んでおられて、エックス線でもかなり強い変形が確認できるような患者さまの場合、治療の選択肢として手術を提案されることが多いと思います。当院で診療を行う場合は、手術の選択肢ではなく、注射やリハビリなどの保存治療を行っていきながら症状の改善をめざしていきます。もちろん保存治療なので膝の変形そのものがなくなるわけではないですが、それまで使っておらず固くなっていた筋肉や組織をリハビリを通じて動かしていくことで症状の軽減を図ることはできると考えています。症状の緩和から生活の質の向上へつなげていけるのであれば、変形自体を治療していくための手術が最優先とはならなくなることも。保存治療によってできることはたくさんあり、他院では手術となってしまう場合でも、「手術ではない方法で治療をしてくれる」ということで来られる患者さんもいらっしゃいますね。

患者さまとのコミュニケーションについて、心がけていることはありますか?

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野4

患者さまの話をよく聞くようにしています。それも、ただ話を聞くのではなく、「最近は何をしたか?」「何か変わったことはないか?」など、その方の生活背景まで一歩深堀りをすることを大切にしています。すると、そこから症状の原因がわかったり、治療へのヒントが見えてきたりするんです。もともと僕自身の性格もあって、医師になった時からじっくりお話を伺うスタイルで診察していました。ただ、お一人お一人の診察に時間がかかることが僕の欠点かもしれないと以前は思っていたのですが、患者さまに喜んでいただけた経験もあって、今ではこのスタイルを大事にしていこうと考えています。あまり長くなると他の患者さまの診療時間にも響くので限度はあるのですが、少々話が長くなったとしても遮ることはありませんので、十分に満足してもらうまでお話ししていただきたいですね。

めざすのは日本一のクリニック

院内には処置室やリハビリルームだけでなく、パフォーマンスルームや教室もありますね。

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野5

リハビリを終えたスポーツ選手はすぐにグラウンドに復帰してプレーできるわけではなく、動作を確認しながら段階を踏んでいく必要がありますよね。けれど、プロではない選手にはそのための環境がありません。そこで、リハビリとグラウンド復帰の間のギャップを埋めるための場所として、パフォーマンスルームを作りました。また、体のパフォーマンスを上げ、症状について理解するためには知識も必要になるので、座学のための教室も用意しました。スポーツ選手だけでなく、高齢の方に向けて骨粗しょう症や栄養に関する知識を共有する場として使うことができれば、地域の活性化にもつながると考えています。内装はいい意味で医療機関っぽくない雰囲気にしたかったので、妻と一緒に色や柄も考え、もともと壁だった場所を大きな窓にするなど開放的にして、待ち時間が少しでもゆったりできるように設計しました。

クリニックの展望を教えてください。

めざすのは「日本一のクリニック」です。何が日本一かといえば、まずは患者満足度。来ていただいた方全員に満足していただけて、「何かあったらここに行けばなんとかしてくれる」と思ってもらえる場所になりたいですね。それから、クリニックで働く人たちにとっても日本一の場所でありたいと思っているんです。僕はこのクリニックで働くスタッフをクルーと呼んでいるのですが、クルーがここで働いて良かったと思えるような、あるいは外から見てもこのクリニックで働きたいなと思えるような、そんな場所をめざしています。今後、理学療法士や作業療法士、トレーナーや栄養士などクルーの数もさらに充実させて、赤ちゃんから高齢の方まで、アスリートからレクリエーションで運動されている方まで、さまざまな方に来ていただきたいと思っています。

読者へメッセージをお願いします。

祖父江省吾院長 そぶえ整形外科日野6

ケガをした、どこかを痛めたという方はもちろん、こんな症状で受診していいのかなと迷うことでもぜひ相談にいらしてください。自分もラグビーをやっていたので、スポーツをやっている方の気持ちは特にわかりますし、体のどこかに少し不安があるという程度でも相談するだけで楽になり、その不安が解消されることもよくあるものです。いずれはカフェのような気軽に寄れる憩いの場として、当院を使っていただけたらうれしいですね。

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