24時間365日在宅医療に対応
信頼できるチーム作りと密な連携

患者とその家族が安心して頼れる訪問診療のために。チームで取り組む在宅医療

Q在宅医療のチームの構成について教えてください。

A

▲患者に寄り添い、その人のためにできることを考えていく

現在は、私を含めて常勤の医師が2人、看護師が1人、医療連携事務が3人、ドライバー3人のチームで、24時間365日体制で在宅医療にあたっています。われながら良いチームだと自負していますし、自信を持って信頼していると言えるスタッフばかりです。例えば、もう1人の医師は循環器を専門としている私の先輩です。以前私が働いていた在宅医療のクリニックでもお世話になったことがあり、信頼できる先輩の力を貸してもらいたいとお願いして来てもらいました。一人ひとりが持っている経験を生かしながら、良いところは取り入れて、互いに協力し合いながら患者さんに向き合っていけるチームだと感じています。

Qチームで在宅医療を行う上で、どんなことを大切にしていますか？

A

▲訪問診療をまだ検討中でも相談しやすい雰囲気の当院

やはり、一番は患者さんに対して丁寧かつ親切に接することですね。訪問診療で診る患者さんは、例えば生活習慣病のように時には厳しい指導が必要な方というよりは、患者さんの好きなことを尊重しながら、医療で調整できる範囲で寄り添っていく方がほとんどです。当院のスタッフはそれぞれ育った環境こそ異なりますが、「人の痛みを理解しようと努めて、患者さんやご家族のことを考えて優しく接していきながら力になりたい」という志は共通しています。医療職としての経験や力量ももちろん大切ですが、こうした思いを共有できているから、ともに患者さんのために力を尽くせると考えています。

Qチームでは日々どのように連携していらっしゃいますか？

A

▲医療に集中できるよう、さまざまな職種と協力し、訪問診療を実施

基本的には顔を合わせて、当日の訪問先や患者さんについて話すことで連携を取っています。情報共有に関しては、コミュニケーションとして話すだけだと伝わりづらい部分があったり、受け取り方が変わってきたりしますので、きちんと文書にしてシェアしていますね。最近では、在宅医療専門のクリニックでも、夜間対応は外注しているところもありますが、そうすると日中と夜間とで温度差が生まれてしまったり、患者さんへの対応にずれが生じてしまったりします。ですので、当院では、夜間の対応も常勤スタッフで行うことで患者さんの情報を丁寧に共有し、スムーズに在宅医療を提供できる環境を整えています。

Qチームの雰囲気を教えてください。

A

▲訪問診療の経験が豊富

それぞれ医療職としての志や患者さんへの接し方が同じ面々ですので、特に構えることもなく、気になることがあればすぐに相談しやすい雰囲気があります。最初から、和気あいあいとやれているチームなのではないかと思います。ドライバーも含めて、スタッフのコミュニケーション能力が高いので、お互いに気持ち良く意見を出し合いながら協力できていると感じていますね。職場の雰囲気も良くしてくれるスタッフばかりですし、もちろん患者さんに対しても優しく接してくれているので、日々助けてもらっています。

Q先生が思う、チームとしての強みとは？

A

▲通院が困難な方でも気軽に診療を受けることができる

当院のスタッフは、在宅医療の経験が豊富です。例えば、看護師はがんなどの重症の患者さんに接していた経験があり、人生の最後をご自宅で迎えたいという患者さんや、一緒に過ごしたいというご家族への接し方もこまやかです。外来のクリニックとは異なり、訪問診療では患者さんの生活の場に足を運んで、社会的背景やご家族の事情にもふれることになります。その中で、医療職として患者さんとご家族のご希望をどれだけ尊重して差し上げられるのかが、在宅医療の肝だと考えています。手前みそかもしれませんが、当院のチームは、医療面だけでなく気持ちの面でもしっかり患者さんに寄り添えるという強みを持っていると思います。