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便秘や下痢の改善を図ることで
痔の予防や肛門の悩み解決へと導く

横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック

(横浜市港北区/綱島駅)

最終更新日:2024/04/12

横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 便秘や下痢の改善を図ることで 痔の予防や肛門の悩み解決へと導く 横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 便秘や下痢の改善を図ることで 痔の予防や肛門の悩み解決へと導く
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肛門に関する悩みを抱えているけれど、何となく相談しづらいという人は多いだろう。特に女性であれば、肛門外科を標榜する医療施設の門をくぐるハードルは高いかもしれない。肛門の病気で最も多い痔は、便秘や出産が原因で若い女性が患うことも多いという。痔を進行させると肛門機能に取り返しのつかないダメージが生じ、手術を余儀なくされたり、QOLの大幅な低下につながるだけに早めの受診が望ましい。「痔の原因となる便秘を改善することは、痔の予防にもつながります」と話すのは、日本消化器病学会消化器病専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医であり「横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック」の和田由大院長だ。痔の種類や治療の選択肢など、気になるけれど聞きにくい肛門の悩みについて和田院長に話を聞いた。

(取材日2024年4月4日)

痔など肛門の病気の予防には、肛門に優しい生活習慣を心がけることも大切

Q肛門の病気について教えてください。
A
横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 年齢や性別に関わらず、痔になる人は多いという

▲年齢や性別に関わらず、痔になる人は多いという

肛門の病気の中で最も多いのは痔です。痔は、肛門の表に見えている皮膚部分が切れたり裂けたりする切れ痔、皮膚部分にイボ状の痔核ができる外痔核、粘膜部分に痔核ができる内痔核に分けられます。外痔核は皮膚にでき、痛みを感じることが多いのですが、内痔核は粘膜にできるので痛みを生じることはほとんどありません。また痔ろうは細菌感染によって肛門の周囲が化膿する肛門周囲膿瘍が原因となって発症します。まれに痔ろうにがんが発生したり、クローン病など消化器疾患の症状として現れることがあるので、早めに適切な診断を受け、治療につなげることが重要です。近年、痔ろうは手術以外の心身に負担の少ない治療も可能になっています。

Q痔と関連する消化器系の症状はあるのですか?
A
横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 肛門に異変を感じたらすぐに受診してほしいと話す和田院長

▲肛門に異変を感じたらすぐに受診してほしいと話す和田院長

切れ痔は便秘による強いいきみなどが原因となって発症することが多いのですが、下痢によって生じることもあります。排便時に強い痛みが起こり、少量の出血が見られることもあります。それほど多くはありませんが、便秘も下痢も大腸がんの症状として出ることがあるので、早めに受診して診断を受けることが大切です。内痔核は痛みを起こすことがほとんどなく、排便時の痔核脱出や下血などの症状で、その存在に気づくことが多いですね。消化器系の症状ではありませんが、痔ろうの場合、肛門周辺の痛み、熱感、発熱などの症状を起こすこともあります。肛門周辺の痛みや出血、ふくらみ、熱感や違和感がある場合は早めに受診してください。

Q肛門の病気は専門とする医師に診てもらうのが良いのでしょうか?
A
横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 患者に合わせた症状改善を図る

▲患者に合わせた症状改善を図る

肛門の病気は、大きな病院であっても多くの症例数を診ているケースとそうでないケースに分かれる傾向があります。医師の経験の差によって、治療の選択の幅は変わると思います。痔の治療は選択肢がとても多いという訳ではありませんが、専門の医師であれば「こういう場合はこのように進行する」などの見通しを早くお伝えすることができます。例えば内痔核は、ある日突然脱出してくることがあるので、便秘でいきむことは肛門にとってあまり良い行為ではありません。当院の場合、消化器内科も専門ですから、痔を予防するために便秘や下痢などおなかの症状の改善を図るご提案をすることもできます。女性にとっても受診しやすいのではないでしょうか。

Qこちらではどのような痔の治療を行っているのでしょうか?
A
横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 広々としたリカバリールーム

▲広々としたリカバリールーム

軽症の方の場合、軟膏を処方します。高齢の方の中には「軟膏がないと気になる」とおっしゃられる方もいますが、治療が長引くということはほとんどありません。イボ痔と切れ痔は早期であれば軟膏で完治が望め、便秘解消などによって再発防止につなげることができます。痔ろうの場合は手術が必要ですが、その他の痔では患者さんの希望がなければ手術を勧めることはありません。患者さん本人の困っている程度が強くなければ、手術の必要はないですね。近年、内痔核に対する注射による治療(ALTA療法)が可能なケースも増えており、日帰りによる手術もできるようになりました。

Q痔や肛門の病気は予防することができるのですか?
A
横浜綱島フォレスト消化器内科・内視鏡クリニック 仕切りのある待合室もあり、プライバシーにも配慮する

▲仕切りのある待合室もあり、プライバシーにも配慮する

便秘による過度のいきみの習慣化や体の冷えなどによって、肛門と直腸下部周辺にある静脈叢に負担がかかると、血流が悪化してうっ血を起こします。それによって、イボ痔の発症や悪化の可能性がありますから、普段の生活習慣を見直すことが大切です。また、慢性的な便秘によって切れ痔が繰り返されると傷が深くなりますし、進行すると排便時の痛みが長期化することもあります。痔ろうは放置していると化膿を繰り返して肛門機能に重大なダメージを及ぼすことがありますから、いずれの場合も早めの受診をお勧めします。大事な機能を守るためにも、便秘や下血、痔核の脱出など疑わしい症状がある場合には早めにご相談ください。

ドクターからのメッセージ

和田 由大院長

肛門の病気は受診するのが恥ずかしい、治療も手術となると大変と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、痔は進行すると手術で切除しなければならない量が多くなりますし、手術後は1週間程度痛みが続く可能性があります。手術後のリスクも高くなってしまいますから、何かしらお尻のことで困っていることがあれば、早めに相談してください。手術をしないで解決を図ることが一番ハッピーなことだと思います。受診する医療施設は肛門外科の専門でなくても良いと思いますが、便秘でお尻が痛いなら、とりあえず便秘の改善を図る、下痢が続くならおなかの調子を整えるなど、肛門に優しい生活を送ることを意識していただけるといいですね。

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