糖尿病は専門としているクリニックで
合併症の予防もしっかり行う
西早稲田ライフケアクリニック
(新宿区/西早稲田駅)
最終更新日:2023/10/13
- 保険診療
糖尿病患者、予備軍が増加中だ。昨今、いつ誰が健診で血糖値異常を指摘されてもおかしくない。そんな時、とりあえず一般内科で診てもらおうと考える人も多いだろう。しかし、糖尿病専門クリニックにハードルの高さを感じている人にも気軽に受診してほしいと「西早稲田ライフケアクリニック」の井倉和紀院長は言う。なぜならば、糖尿病には治る・治らないではなく、いかにうまくコントロールしていくかという独特の視点を持って向き合わなくてはいけないからだ。日本糖尿病学会糖尿病専門医でもあり、東京女子医科大学糖尿病センター内科に長く勤務してきた井倉院長に、糖尿病専門クリニックにかかるメリットなどを詳しく聞いた。
(取材日2023年9月27日)
目次
糖尿病は糖尿病専門クリニックで管理することで合併症の予防につなげ、生活の質の維持をめざす
- Q糖尿病とはどのような疾患で、治療の目的は何ですか。
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A
糖尿病とは血液中のブドウ糖濃度が高い状態が続く病気のことです。骨折のように治る・治らないという概念はなく、一度かかったらいかに血糖値をコントロールしていくかを課題としつつ、一生付き合っていかなければいけません。上手にコントロールさえできれば普通の人と何ら変わらない生活も望めます。ただし、コントロールを怠ってしまうと、さまざまな合併症の引き金となるので注意してください。糖尿病の合併症は、細小血管症と呼ばれる網膜症、腎症、神経障害と、大血管症と呼ばれる動脈硬化性疾患などがありますが、糖尿病治療の最大の目的はこの合併症の予防になります。
- Q合併症を起こさないためにはどうしたら良いのでしょうか。
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A
一般的に、採血時から過去の1~2ヵ月間の血糖値の平均を反映するヘモグロビンA1cの値を7.0%以下に抑え続けるようにしなくてはいけません。まず食事指導と運動指導に取り組み、それでも思うような結果が望めなかった場合は投薬治療をしていきます。この時、患者さんに血糖値のコントロールはあくまでも手段であり、目的は合併症予防ということを理解してもらうようにするのが大事だと考えています。ただし、どの合併症も初めのうちはほとんど自覚症状がないのが厄介です。患者さんの訴えだけを頼りにしていては、見逃してしまいます。早期発見・早期治療のためには定期的にさまざまな検査を行って評価してくことが重要です。
- Qだからこそ、貴院では検査機器が充実しているのですね。
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A
糖尿病専門のクリニックならばヘモグロビンA1cの測定機器はもちろん、糖尿病は脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす恐れもあるので、心電図や動脈硬化の検査なども重要になります。当院ではその他にも、糖尿病に関するほぼすべての合併症に関して即日検査できるのが特徴と言えます。内科疾患だけではなく、足の血流検査など足の検査機器の導入にもこだわりました。ただし、糖尿病性網膜症の検査に関してだけは同じ医療ビルにある眼科と提携してお願いするようにしています。
- Q糖尿病専門のクリニックを利用するメリットをお聞かせください。
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A
合併症の予防と早期発見・早期治療がめざせるというのが最大のメリットなのではないでしょうか。患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事指導、薬の調整など、オーダーメイドの治療を考えることも専門としていますしね。糖尿病の治療は無理なく長く続けられるかどうかが大事です。途中で放置してしまったために重篤な合併症を引き起こし、失明したり、人工透析が必要になったりと患者さんの人生を大きく変えてしまう例も少なくありません。信頼できる糖尿病専門のクリニックで、長い目で管理していくことをお勧めします。
- Q貴院での糖尿病治療の特色を教えてください。
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A
内科領域だけではなく、フットケアの外来も設けて、患者さんの全身を注意深くトータルケアしているのが特色です。当院でフットケアの外来を設けるようになったのは、大学病院で足の切断にまで至ってしまった糖尿病の重症患者さんを数多く見てきたからです。現在のところ、フットケアの外来がある糖尿病専門のクリニックはまだ少ないかもしれませんが、糖尿病では足も含めた全身を網羅的にトータルケアしていくのは非常に重要だと考えています。足の神経障害への不安を抱えている人も、ぜひご相談ください。