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坂田 勝美 院長の独自取材記事

坂田整形外科クリニック

(宮崎市/宮崎駅)

最終更新日:2023/11/13

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック main

宮崎駅から西へ、大淀川を越えた大塚地区のスーパーや飲食店、ホームセンターなどが並ぶにぎやかな通り沿いに「坂田整形外科クリニック」がある。院長の坂田勝美先生は、佐賀医科大学を卒業後、宮崎大学病院や宮崎江南病院などで整形外科のさまざまな治療・手術に携わってきた。2023年3月、一人ひとりの患者ともっとじっくり向き合いたいとの思いから開業。整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科を標榜し、痛みの治療はもちろんのこと、予防のための運動の啓発や、検診による早期発見・早期治療にも注力している。治療では、リハビリテーションを重視。また、今後は特に骨粗しょう症の対策に力を入れていきたいと語る坂田院長に、今後の展望などを聞いた。

(取材日2023年9月13日)

患者一人ひとりにじっくり向き合うために開業を決意

医師をめざした理由を教えてください。

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック1

幼い頃に入院・手術をした経験が複数回あり、その頃から医師になりたいと思っていました。また、父親が整骨院を営んでいましたので、けがのケアにあたる姿を間近で見て育ったんです。そのような環境でしたから、整形外科の医師をめざすということは、大学入学前から決めていました。私自身、学生時代に陸上をやっていたこともあり、スポーツでけがをしたり体を痛めたりした人の治療に関心があったことも理由の一つです。ただ、実際に医師として働き始めてみると、スポーツ選手よりも高齢の患者さんが圧倒的に多くて驚きました。

開業のきっかけをお聞かせください。

大学を卒業してからの勤務医時代は、ずっと大きな手術を担当していました。手術も外来も非常に忙しく、どうしても一人の患者さんをゆっくり診るということができなかったんです。じっくりと患者さん一人ひとりを診ていきたいと考えたことが、開業の一つのきっかけになったと思います。できるだけ一人ひとりの患者さんとじっくりと向き合って、患者さんのリハビリの様子なども見ていきたいと考えています。私の出身は大淀川の東側にある大工町でして、この場所を選んで開業したのは、高校時代の通学路でもあり、昔からなじみがあった場所だったからです。

どのような患者さんが多いですか?

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック2

この地域はしばらく整形外科クリニックがなくなっていたこともあって、近くにお住まいの方にたくさん来ていただいています。年齢層が幅広い地域ですから、高齢の方はもちろん、若い方やお子さんもいらっしゃいます。患者さんの訴えで一番多いのは、高齢者の腰や膝の痛み。あと、中年以降の方の首や肩の痛みですね。スマホの影響なのか、首の痛みを訴える方が多いと感じます。大きな病院に勤務していた時は、手術を必要とするような患者さんが多かったのですが、実際に開業してみると、肩関節周辺、特に肩が上がらないというような日常動作での痛みから来院される方がとても多いという印象です。また、学校や保育施設も多いエリアなので、夕方から部活動でケガをした学生さんやお子さんも多いと思います。

骨粗しょう症の早期発見・治療、さらに予防にも注力

院長の得意分野や注力する治療について教えてください。

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック3

特に注力していきたいと考えているのは骨粗しょう症ですが、整形外科全般に幅広く対応が可能です。開業までにそれぞれさまざまな特徴がある県内外の病院で診療をしてきました。リウマチ専門の病院や、人工関節手術を多く手がけている病院などでも診療にあたり、さまざまな治療経験を重ねてきましたし、最後の勤務先では、主に脊椎と腰の手術を担当していましたので、腰痛や脊椎の病気に関しての知識も豊富にあります。また、リウマチは早期に発見して早期に治療を始められるよう、しっかりと診断したいと思います。膝が痛い、足首が痛いという場合でもリウマチの可能性がありますので、見落とさないように診断し、専門的な治療が必要な場合は、専門機関をご紹介します。

骨粗しょう症に注力しようと思ったきっかけは?

たくさんの患者さんを診ている中で、高齢者の骨粗しょう症について、治療が追いついていないと感じたことがきっかけです。高齢者の場合、せっかく骨折を治療して退院しても、またすぐ骨折を起こして来院する、というケースが多いんですね。大きな病院では手術が必要な患者さんが多く、骨粗しょう症の治療にまであまり手が回らなかったこともあり、薬を使って治療をしてもなかなか改善に向かわず、骨折の患者さんが減らないということを痛感していました。骨粗しょう症は今、いい薬が出ており、薬を服用することで、改善が期待できる方も多いので、骨粗しょう症の治療や予防に取り組んでいきたいと思っています。また、若いうちから骨粗しょう症に気をつけて予防していくことは、その後の人生の生活の質を上げることにもつながると考えています。

骨粗しょう症の予防には、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか。

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック4

骨の強度は若い頃が基準になるので、もともとの強度が低いと、年齢とともにそこからどんどん下がっていってしまいます。ですから骨粗しょう症の予防には、若い頃からの適度な運動と食事が重要になります。成長期の頃から適度な運動をして骨に刺激を与え、強くしておくことが大切なんです。また、ある程度の年齢になったら、特に女性は定期的に骨密度の検査をすることをお勧めしています。痩せている人のほうがなりやすい傾向があるので、痩せている場合は40代から早めに検査を始めると予防効果が望めると思います。

リハビリや筋力訓練を継続することの大切さを啓発

診療で心がけていることを教えてください。

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック5

患者さんに説明する際は、できるだけわかりやすい言葉で、場合によっては模型や図を使いながら理解してもらえるよう心がけています。運動器の治療は、痛みを取ることがゴールではありません。リハビリや筋力訓練を継続し、再発しないような体づくりをすることが大切です。ですから、リハビリの目的や方法をしっかりと理解していただくことで、患者さん自身が納得して積極的に取り組んでいただければと思っています。また、お子さんについては、運動をやりすぎてけがをする場合も多いです。けがをしていても試合に出たい、という気持ちはとてもわかるのですが、将来の自分のために我慢をすることの必要性もきちんと説明するようにしています。

息抜きにされているご趣味はありますか?

中学時代は陸上部で、中・長距離を走っていました。それもあって、7、8年前からちょっとずつですがジョギングをしています。始めたきっかけは健診の結果が悪かったこともあり、平均10キロくらい走っていたのですが、開業準備を始めた去年あたりから忙しくてあまり走れていないです。海が好きで、大学生時代はヨット部だったのですが、海にも最近は行けていませんね。実は、当院のロゴはヨットがモチーフで、宮崎の暖かい海を帆走するヨットをイメージしています。「患者さんの病気や痛み、不安を軽くする追い風となるよう、日々頑張っていく」という気持ちが込められています。

今後の展望をお聞かせください。

坂田勝美院長 坂田整形外科クリニック6

痛みの軽減・治療はもちろんのこと、体を痛めないための運動や予防、検診にも力を入れていきたいと考えています。「運動器は動かすことで長く使える」という考えから、当院ではリハビリを重視。現在、3人の理学療法士が常駐し、加えて外部から2人の理学療法士が月2回ほどサポートしていますが、患者さんに対してまだまだ人数が足りていないので体制を整えていきたいと思います。また、運動することの大切さについても啓発していきたいです。私自身、スマホやテレビを見たりと、家の中でじっとしていると筋力が落ちていると感じることがあります。関節を動かさないと体が硬くなり、関節の動きが徐々に悪くなって関節痛の原因にもなってしまいます。体幹の筋力を鍛えて腰をしっかり支えることで、関節や腰の痛みは比較的和らげることが望めます。適度な運動は将来の骨粗しょう症の予防にもつながりますので、ぜひ皆さんにも心がけていただきたいと思います。

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