痛みが出る前に虫歯を予防しよう
歯科医院での定期検診の重要性
ながた歯科クリニック
(堺市中区/初芝駅)
最終更新日:2023/11/13
- 保険診療
近年、口腔内の関心が高まるにつれ、歯科医院は歯が痛くなったら行く場所から痛くならないようにするために行く場所、つまり予防を重視する考え方が患者の中にも少しずつ浸透してきている。「ながた歯科クリニック」の永田裕紀院長は「歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることは、自分の歯や口腔内を守るだけでなく、長い目で見ればコストも抑えることができる」と話し、定期検診の重要性を語る。痛みが出てからの治療では、時間もお金もかかり、治療も複雑なものになってしまうことを考えても、普段からきちんとメンテナンスを受けることは大切だと言えるだろう。今回は、歯科医院で受けられる定期検診と家庭でできるホームケアについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年10月6日)
目次
プロによるメンテナンスとホームケアの双方で、健康な口腔内を守り続ける
- Q歯に痛みが出てから治療に行くのでは、遅いのでしょうか?
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A
虫歯(う蝕)を放置すると、虫歯が神経の近くまで進行してしまい、歯髄炎という状態になり痛みが出てきます。この状態になって初めて歯科医院へ行くという患者さんが多いと思いますが、実はこうなる少し前の段階で、歯が少ししみるというような虫歯のサインが出ていたんです。この時点で歯科医院へ行き治療を受けることで、神経を残しやすくなります。当院では、できるだけ神経を残すことをめざしていますが、それでも虫歯が進行し、それを削っていき神経が出てしまうような場合は、どうしても神経を抜かなくてはいけなくなります。ですからそうなる前に来院してもらうと、初期の治療で済み、患者さんも痛い思いを減らすことができると思います。
- Q痛みがなくても、虫歯の可能性があるのでしょうか?
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A
痛みがないと思っていても、実は少しの痛みがあったはずなんです。その状態の時に、歯科医院へ行くのをためらって我慢しているうちに、神経が死んでしまっている可能性が高いです。そうすると一旦痛みが治まってしまい、その状態を「治ったのかも?」と勘違いしてしまう方が結構いるんですね。ですが、これは初めの痛みや違和感を通り越して、その次の段階に入ってしまっている状態です。このように神経が死んでしまうと、次は歯の根っこの先に膿がたまりやすくなり、そうすると歯茎が腫れたり歯が浮いた感じになったりしてきます。こうなってからだと治療も大変になるので、やはり早めに来院されることをお勧めします。
- Q健診を行う際に、先生が心がけていることを教えてください。
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A
当院では、3ヵ月に1度の定期検診を推奨しています。自分では毎日しっかり歯磨きをしているつもりでも、3ヵ月くらいたつと歯石がたまり、歯科医院でのメンテナンスが必要になります。もちろん口腔内の状態は人によりさまざまなので、汚れがほとんどなく半年に1回で良い方もいますし、1ヵ月に1回メンテナンスをしたほうが良い方もいます。良い状態を保ち続けるには、継続してメンテナンスに通うことが重要なので、自分自身の生活に無理のないような計画を立ててもらいましょう。歯科医院は、一般的に嫌われがちな場所なので、当院ではメンテナンス後に「歯がきれいになって気持ちいい」と感じてもらえるようなメンテナンスを心がけています。
- Q歯を守るために、気をつけたほうが良い生活習慣はありますか?
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A
食べた後は歯磨きをすることが大前提です。外出していることが多い昼食後の歯磨きは難しいかもしれませんが、そういう時はお水でうがいするようにしましょう。洗口液を併用しても良いですね。また、小さいお子さんの場合、間食を心配される方も多いと思います。これは絶対禁止ということではないですが、できれば3歳までは甘いものをは控えたほうが良いでしょう。とは言っても、保育園でのおやつもありますし、適度な糖分を取ることは体にとって必要です。何よりおやつは楽しみだと思うので、ダラダラ食べるのではなく時間を決めて取るようにしましょう。
- Q正しいホームケアのためのポイントを教えてください。
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A
ほとんどの方が、虫歯か歯周病のどちらかになりやすいタイプに分かれます。それぞれのタイプによって、自分に合うデンタルケア用品が違うので、そういうことを教えてくれる歯科医院を選ぶのも一つの方法です。また、自分にプレッシャーがかからない範囲で、糸式ようじや歯間ブラシも併用し、継続して使っていけると良いですね。お子さんの場合は、小学校高学年くらいまでは仕上げ磨きをしてあげてください。もちろんお子さんが自分で磨くことも大事なことですが、仕上げ磨きを通して、欠けている歯はないか、子どもの歯がまだ残っているのに下から大人の歯が生えてきていないかなど、そういう点に気をつけて見てほしいと思います。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。