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三宅 建作 院長の独自取材記事

まずはネットでクリニック

(横浜市西区/みなとみらい駅)

最終更新日:2023/11/09

三宅建作院長 まずはネットでクリニック main

「まずはネットでクリニック」はオンラインと従来の対面診療のメリットを組み合せ、効率的でより良い診療をめざす新しいかたちのクリニックだ。桜木町駅から徒歩約14分、横浜駅から徒歩約17分の勢いのあるオフィス街にあり、英語と中国語での対応が可能な看護師も在籍。近隣のオフィスに勤務する人や住民だけでなく、外国籍の患者の受診も多いという。2023年7月にオープンしたばかりの院内は感染症対策もなされ、安心して診療を受けられる体制が、オンライン、対面ともに整えられている。3次救急の医療現場で活躍し、離島やへき地での医療経験もあり総合的な診療に対応する医師として幅広い疾患に対応する三宅建作院長に話を聞いた。

(取材日2023年7月26日)

対面とオンラインの両方の利点をかけ合せる

こちらはどのようなクリニックですか?

三宅建作院長 まずはネットでクリニック1

「まずはネットでクリニック」という名前からオンライン診療専門のクリニックのように思われるかもしれませんが、当クリニックは従来通りの対面診療に主軸を置きながらオンラインにも対応しているクリニックです。医療機関を受診する時、多くの方は少なくとも半日、中には有休を取得して来院される方も多いことでしょう。その時間が確保できないために受診を我慢していらっしゃる方もおられるのではないでしょうか。実際に受診すると、受診前に待ち時間があり、受診後は会計の待ち時間があり、何かしらの検査が必要になったら後日また時間を確保して来院して検査結果を聞くことになるなど、お勤めのある方は困ることもあるでしょう。そんな時にオンライン相談を活用し、できるだけ効率良く医療にアクセスしていただければ良いのではと考えています。

具体的にどのように活用したら良いのでしょうか?

まずはオンラインで相談して、それのみで対応が可能か、対面、他院紹介が必要かとどうかを医師が判断します。そのままオンラインで診療できれば、説明をして薬を処方。お近くの薬局で受け取っていただくか配送であれば翌日か翌々日にはお手元に届くと思います。もし何らかの検査が必要なら勤務前後やご都合の良い時にクリニックに立ち寄っていただいて採血等の検査を行います。検査結果が出たらオンラインでご説明して、また必要なら来院していただくこともありますし、適切な医療機関をご紹介します。オンライン相談なら出かける回数も減らせますし、何より無駄な時間を浪費することを少なくできると思います。来院されてもオンラインでも診察内容はほとんど変わりませんし、呼吸の状態や全身症状などは画面越しでもきちんと確認します。

なぜオンラインに力を入れようと思われたのですか?

三宅建作院長 まずはネットでクリニック2

オンラインでなければ、現地にいるその医師の能力によって提供できる医療が左右されてしまいます。オンラインであれば場合によっては複数の医師が多角的に診ることができたり、専門性に特化した医師に診ていただくことが可能だったりするため、より質の高い医療を提供できると考えました。その場所で診ることができなくても、どういう状態で搬送する必要があるかがわかるだけで、患者さんの命が左右されることは少なくなるでしょう。私自身、離島やへき地の医療に携わりました。専門的な知識のある医師が見れば、あっという間に解決するような症例でも、知識や経験のない領域の先生では判断がつかないのが当たり前。そんな時、リモートでつながっていれば、患者さんも早めに専門的な治療が受けられて安心できるでしょう。そう思ったことがきっかけで、もっと患者さんのための医療を提供したいと思ったのです。

病状の説明と患者の理解を大切に

なぜこの地に開業されたのですか?

三宅建作院長 まずはネットでクリニック3

みなとみらい地区はまだまだ発展していく余地のある活気あふれるエリアで、新しく移ってこられる企業も多い地域です。新たな勤務先周辺でかかりつけの医療機関を探される方も多いのではと考えました。当クリニックはみなとみらいにあり、勤務前後やお昼休みに寄っていただくこともできるかと思います。また海外出身の方も多く、実際に当クリニックにも日本語を母国語としない方も来院されています。ですので、看護師の中には英語と中国語での対応ができる者もおります。医療機関にかかる時、できるだけ自分が堪能な言語が通じると安心感も違うでしょう。

説明と理解を重んじておられるそうですね。

私は医師としてのキャリアを外科でスタートし、救命救急センターに移り、救命救急専門の医師として一刻を争う現場で働いていました。そこに主に救急車で運ばれてこられる患者さんが安定した状態になるまでが救命救急専門の医師としての役割。あとは専門の診療科での入院・加療になります。その段階で私たちは、ご家族などにしっかりとわかりやすく説明し、患者さんの病状について理解していただく必要がありますから、ゆったりと時間を確保してご説明します。そうしたいわば習慣から今もしっかり説明して理解していただくことを大事にしています。なぜ治療が必要なのか、この薬を飲むのはどうしてか、理解して治療を受けていただきたいのです。

感染症の患者にも水分補給の点滴ができるようにされているのですね。

三宅建作院長 まずはネットでクリニック4

新型コロナウイルス感染症のような感染症にかかると、人間の体内ではウイルスに対抗する抗体が作られて戦いますが、必要不可欠なのが水分。つらくて水も飲めないという方もいらっしゃいます。そうすると水分不足で抗体が作れず症状の改善は望めませんので、水分を点滴で補うことを図る必要があります。しかし残念ながら、発熱患者は隔離したり屋外で診療するような現状では、院内で点滴は難しい。しかし水分さえ供給できれば抗体は増えることが望めます。私はこのクリニックを立ち上げる時、どうしても水分すら取れなくなってしまった患者さんに点滴ができる空間を確保したくて、設備を整えた処置室を作りました。

救命と総合診療の現場での研鑽と思いが生きる

オンライン相談に対しての理解が浅いと感じているそうですね。

三宅建作院長 まずはネットでクリニック5

一般の方からするとオンラインではきちんと診てもらえないんじゃないか? と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。でも、実際はオンラインと通常の診療の差はそこまで大きくないと考えています。大きな違いは触診ができないことと匂いがわからないことだけです。触診ができないことではっきりと診断がつけられないことがあるのは事実ですが、触診ができない点を工夫して補えば何の問題もないと思っています。特に新型コロナウイルスに置いては感染の恐れがあるため、喉を診たり、触診はそもそも行わないです。それでもリモートのほうが劣りますか? 発熱などだけでなく、慢性疾患で検査・診察が不要な時などもリモートが活用できます。リモートですべてを完結することをめざしているのではなく、リモートを活用することで、次の対処法を正しく効率的に導くことができるんです。すべてをリモートで対応するとは考えないでいただきたいです。

医療の入り口としての役目も担っていらっしゃいます。

ひとくちにめまいといっても、耳鼻科領域の疾患もあれば、整形外科のこともあるし、脳の病気かもしれないし、熱中症による脱水症状かもしれません。私はこれまで幅広い急性期疾患治療に携わり、離島や過疎地でも多種多様な疾患と症状に接してきました。同じ症状でも原因はいくつも考えられます。そのような時に適切な問診や検査を行い、適切な医療へとつなげる。そのルートを短くすることも私の使命です。まずはリモートで気軽に相談していただくことで、より迅速に適切な医療へとつなげることができると思います。

読者へのメッセージをお願いします。

三宅建作院長 まずはネットでクリニック6

今のオンライン診療の概念は患者が家にいて、医師が病院にいるというイメージかもしれませんが、そもそもその概念自体が違うと考えています。医師も患者も別々の場所にいることが前提で、医師がいない離島やへき地などその場で専門的な医療が提供できなくてもリモートで専門の医師から対処法を教えてもらえたり、その場にいる看護師に指示をして対処してもらうなどそんな診療の概念が生まれたらいいなと思っています。当院は休診日以外は7時30分から21時30分まで診療し、オンライン相談は24時間対応できる体制です。出社前、退社後に立ち寄るなど時間を有効に使っていただけると思います。近年、医療機器も急速に進化し、リモートでできることがかなり増えてきましたし、工夫次第で対面診療と同等のクオリティーがめざせるようになってきました。上手にリモートと対面を組み合せて、より利便性が高く効率的な医療をめざしたいと考えています。

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