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上田 晃久 院長の独自取材記事

Uクリニック

(今治市/今治駅)

最終更新日:2023/07/04

上田晃久院長 Uクリニック main

今治駅から北へ歩くこと3分。交差点角にあるビルの2階に、2023年5月に開院したのが、糖尿病内科・内分泌内科を主な専門とする「Uクリニック」だ。上田晃久院長は、愛媛大学医学部附属病院や愛媛県立中央病院、済生会今治病院に勤務し、長年多くの糖尿病・内分泌患者の治療にあたってきたエキスパート。同院では個人クリニックならではの診療体制を取りつつも、基幹病院レベルの検査機器なども取りそろえ、クリニックと病院、両方のメリットをハイブリッドさせた診療をめざしているという。「病気ではなく人を診る」ことを大切にし、今治の地で新たなスタートを切ったばかりの上田院長に、これまでの経歴やクリニックの診療モットー、診察において大切にしていることなど、さまざまな話を聞いた。

(取材日2023年6月14日)

ルーツとなる今治の地で患者との縁を大事に

今回このタイミングで今治の地での開業に至った経緯を教えてください。

上田晃久院長 Uクリニック1

私の出身地は宇和島なのですが、親族は今治の地がルーツになるんです。開業前は済生会今治病院に勤めていましたが、家族の縁をきっかけに私自身もこの今治の地でできたご縁を大事にしたい、ここにその拠点となる場所をつくりたい、という思いで自らのクリニックを開業する決断に至りました。現在一緒に働くスタッフは、信頼して一緒に医療をつくり上げていける仲間で、チーム一丸となって日々診療をさせていただいています。開業をきっかけに、ここからまた新しくさまざまな方とご縁をつないでいけたらと思います。

クリニックを象徴するロゴマークも非常にスタイリッシュで印象的なデザインですね。

ロゴマークは長く使われるクリニックの顔にもなりますし、色味や形状のデザインも細部までこだわって、私自身もデザイナーさんと綿密に相談しつつ最終的に今のデザインへ決めました。名前のイニシャルUがモチーフではあるのですが、それ以外にもさまざまな意味が込められています。イニシャルと同時に健康や幸せを運ぶ象徴である馬の蹄鉄がモチーフになっています。また、馬の蹄鉄には7つの釘が打ち込まれており、ラッキーセブンにちなんだクリニックの特徴もこだわりの一つです。加えて、糖尿病診療に携わっているため、Uの形状そのものを身体に見立て、血糖が穏やかな波を描くようなイメージを取り入れました。このほかにもさまざまな意味を込めているのですが、来院される患者さんに「幸せが訪れるように」という思いが根幹にあるデザインです。

診療体制についてもこだわられている部分があると伺っています。

上田晃久院長 Uクリニック2

当院の大きなポイントの一つでもあるのですが、さまざまな工夫で患者さんの受診時間の短縮に最大限努めるようにしています。院内動線のシンプル化に加え、採血後は速やかに検査できるようにしていますし、検査結果の待ち時間中に簡易的な食事指導を行ったり、ちょっとした相談などのコミュニケーションを取ったりと、各スタッフには臨機応変な対応をお願いしています。長時間の待ち時間の一方でドクターの説明や診察はたった3分だけ、というのは大きな病院ではよくある話かと思うのですが、当院ではせっかく患者さんにご来院いただいた以上、なるべく負担をかけず、密度の濃い受診時間だったと思っていただけるよう、トータル1時間以内の診療時間を目標としています。

個人クリニックで基幹病院レベルの診療・診断をめざす

先生はもともとどういったきっかけで医師をめざされたのですか?

上田晃久院長 Uクリニック3

大きなきっかけが2つあって、まずは私自身の幼少期の体験です。今でこそ比較的大柄な体格ですが、幼い頃の私はかなり病弱でして。循環器の医師だった叔父によく診てもらっていて、その叔父への憧れがこの道を選ぶ最初のきっかけとなりました。もう一つのきっかけは私の祖母です。長年病気を患っていて、つらそうな治療姿を見ることも多く、自分が祖母を診てあげられるようになれたらと、本格的に医師をめざすようになりました。愛媛大学の医学部を卒業後は、消化器内科の医師として勤務していましたが、3年目に宇和島へ行った際、初めて糖尿病チーム医療に携わるようになりました。そこで初めて外来の患者さんを受け持ち、糖尿病に関する教室を開くようになって、医師として働くことの意義を改めて実感できるようになりました。それ以来、糖尿病内科・内分泌内科を専門としています。

こちらでは主に生活習慣病や糖尿病治療に注力されているそうですね。

私自身がこれまで県内各地の基幹病院で長年糖尿病治療を専門としてきましたので、その経験を生かし、より皆さんの生活に寄り添うかたちで、糖尿病治療や生活習慣病の改善に努められたらと考えています。大きな病院に行かずとも当院のような個人クリニックで気軽に受診できると知っていただくことで、患者さんの通院や治療への負担を減らし、受診自体のハードルを下げられるといいなと思います。もちろん一般の内科診療も行っていますし、糖尿病はさまざまな合併疾患を引き起こす病気でもありますから。些細なことでも気になる症状があれば、「かかりつけ医」として気軽に当院を活用していただければと思います。

診療のための院内設備についてはどのような点を重視して整えられているのでしょう。

上田晃久院長 Uクリニック4

当院は個人クリニックではありますが、検査・診療機器については基幹病院にあるようなレベルの機器を取りそろえています。超音波検査や甲状腺細胞診断なども受診した当日に受けることが可能です。骨密度の測定機器も導入していますので、糖尿病と併発しやすい骨粗しょう症のスクリーニング・治療を行えるようになっています。さらに糖尿病や生活習慣病の診察は血液・尿検査で数値を見る場合が大多数なのですが、当院ではそれに加え、ボディーバランスを確認することができる体組成計を導入し、可能な方には測定していただいています。体重と併せて筋肉量や体脂肪率もチェックすることで隠れ肥満やサルコペニアの見逃しを防ぐという狙いもありますし、検査数値より身近で実感を得られる身体数値のほうが、食事や運動習慣といった日常生活の行動改善につながりやすいと思います。

臓器・病気でなく生活背景を注視。「人を診る診療」を

患者さんと向き合う際に意識されていることなどはありますか?

上田晃久院長 Uクリニック5

クリニックとして心がけているのが「病気を診るのではなく人を診る診療」です。一般的な専門医療では該当の臓器を診ることが大事ですが、糖尿病内科・内分泌内科ではさまざまな全身疾患への影響から、特定の臓器だけを診ることはありません。その代わり患者さんの起床・就寝時間やお仕事のサイクル、食事のタイミングといった生活リズムを確認させていただき、患者さんの生活背景を理解した上での治療が必要となります。このように、検査値や一定の臓器を診るのではなく、「人を診る」ことを大事にしています。それに実際、対話の中で生まれる患者さんの笑顔が、私の日々の原動力にもつながっているんです。

お休みの日の過ごし方についてもお聞かせください。

中学生の息子と小学生の娘と息子がそれぞれいるので、平日の仕事帰りや休日は3人の子どもたちと過ごす時間が多いですね。休みの日は一緒に外へごはんを食べに行ったり、家族で旅行に行ったりしています。それと、最近はちょっとした健康づくりも趣味になっていますね。開業で多忙な日々ではありましたが、その中で実は4キロほど痩せたんです。「いかに楽をして体重管理をするか」を大切にしつつ、家でできる簡単で継続しやすい筋力トレーニングを考えたり、いろんな情報を収集したりしています。時には診察の中で患者さんにもそのお話をさせていただいています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

上田晃久院長 Uクリニック6

「当たり前の診療・治療を当たり前に提供したい」と常々思ってきましたが、いろんなご縁をいただいて、今年5月に、やっとこの今治の地で開業することができました。診療を始めてまだ1ヵ月ほどではありますが、訪れてくださる患者さん一人ひとりにしっかり向き合って、またここから少しずつご縁を紡いでいけたらと思っています。糖尿病や生活習慣病の診療・治療をはじめとして、皆さんの身近な生活と、これからの人生にしっかり寄り添っていければと思いますので、ぜひいろんなことを気軽にご相談に来ていただければうれしいです。

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