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堀水 慎 院長の独自取材記事

みずいろ歯科

(新潟市東区/大形駅)

最終更新日:2023/04/25

堀水慎院長 みずいろ歯科 main

新潟市東区太平4丁目。主要幹線道路から一本中に入った静かな環境に、2022年12月開院の「みずいろ歯科」はある。院内はクリニックの名称にもある「水色」を基調とした清潔感のある空間で、緊張しがちな患者の心をリラックスさせてくれる雰囲気だ。バリアフリーにも対応していて、靴を履いたまま車いすやベビーカーで診療室に入ることができる。院長を務めるのは、歯周病治療が専門の堀水慎先生。「患者さん一人ひとりに寄り添いながら、生涯にわたってお口の健康をサポートしていきたい」というコンセプトを掲げ、真摯な姿勢で診療に向き合う姿が印象的だ。プライベートでは3歳の男の子の父でもある堀水院長に、開業までの経緯や診療に対する思いを聞いた。

(取材日2023年2月28日)

患者と丁寧に向き合う診療スタイルをめざし開業を決意

まず、先生のこれまでのご経歴について教えていただけますか?

堀水慎院長 みずいろ歯科1

新潟大学歯学部を卒業して1年間の研修を重ねた後、教授の勧めもあって同大学の医歯学総合研究科博士課程に進みました。大学院時代は歯周病治療を専門に学びながら、長岡市の病院歯科などをはじめ複数のクリニックで非常勤としても勤めました。その後、博士課程を終えた後は、新潟大学医歯学総合病院の歯周病科で勤務医として治療にあたりました。大学病院に来る患者さんは、一般的に街の歯科クリニックでは対応できないような、外科手術などの高度な治療を必要とする方が多く、専門性を磨くことができたと思います。ただ、将来的には開業を志していたので、他の分野の治療も経験したいと思い、8年ほど大学病院に勤めた後、退職して複数のクリニックで研鑽を積みました。

先生が開業したいと思うようになったのはなぜでしょうか。

大学病院で働いていた時は、確かに高度な治療を経験することもでき専門性を高めることができたのですが、どうしても歯科医師の入れ替わりが多くて、一人の患者さんをじっくり見るということが難しかったんです。もちろん、前任者からカルテなどを引き継ぐわけですが、これまでの治療内容や患者さんの生活背景を細かく把握することができず、歯がゆさを感じていました。私の中では、歯科医師と患者さんは数年、数十年と長いお付き合いになるのが理想で、生涯にわたってお口の中を管理するサポートをするために開業を決意しました。

開業に際してこの場所を選んだ理由を教えてください。

堀水慎院長 みずいろ歯科2

ずっと過ごしてきた新潟市内にと考えていましたが、開業するなら落ち着いた環境がいいと思っていたので、いくつか候補地を紹介していただいた中からこの場所に決めました。大通り沿いにクリニックを構えれば確かに目立って宣伝効果は高いと思うのですが、そうするとどうしても慌ただしくなってしまいます。それよりも、落ち着いた環境で一人ひとりの患者さんに丁寧に向き合いながら診療をしたいと思ったのです。ここは主要幹線道路から一本入っているため静かですし、近くには、とてもきれいな並木道もあってすてきなんですよ。「患者さんが気軽に入れる」ということもクリニックの大切なコンセプトの一つなので、院内はすべてバリアフリーにして車いすやベビーカーでも入りやすいようにしました。また、高齢の方や小さなお子さんにとっては入り口で靴を脱ぐという動作一つも大変だと思いますので、当院では靴のまま入れるようにしました。

「みずいろ歯科」という名称の由来についてもお聞きしたいです。

クリニックの名称はギリギリまで悩んでいたのですが、最終的には私の名字の「堀水」から「水」という一文字を取って「みずいろ歯科」としました。この場所は海や空港にも近く、海と空のイメージにもぴったりですし、東区のイメージカラーも青だったので、思いついてからはすんなり決まりました。

専門性の高い治療で歯の健康寿命を延ばせるよう努める

先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

堀水慎院長 みずいろ歯科3

高校で進路を決める時に、とにかく将来は「手に職をつけたい」と思ったんです。両親は歯科医師ではありませんが、母が病院の検査室に勤めていて、私自身も喘息持ちだったものですから、子どもの頃は病院通いで身近に感じていたのかもしれません。漠然とかっこいいからという理由で医療職に就きたいと考えていました。それで、歯学部と薬学部で迷った結果、総合的に判断して歯学部に決めました。

大学院では歯周病治療を専門に学んだと聞きました。歯学のなかでも歯周病を選んだ理由は何ですか?

今は高齢化が進む一方で、歯に対する健康意識は高まっているため、年を重ねても歯が多く残る人が将来的には増えていくと考えられています。その中でどのようなことが必要になるだろうと考えたときに、入れ歯などの義歯ではなくて、残っている歯を健康に保つための歯周病治療が重要になると思ったのです。歯周病治療にも段階があって、軽度だと歯茎が腫れるといった程度ですが、重度になってくると歯を支える骨がどんどん少なくなっていき、治療がスムーズにできなかったり、歯がグラグラして予後が悪くなったりします。歯周病はほとんどの人にリスクがあるため、歯の健康寿命を延ばすためにも、必要な分野だと思います。

現在の患者層についてはいかがでしょうか?

堀水慎院長 みずいろ歯科4

まだホームページは制作中で、大々的に宣伝をしているわけでもないので、今は開院前にポスティングをした近隣エリアの方が中心です。まずは地域の方々を中心に診させていただき、そこからクチコミで患者さんが増えていくといいなと思っています。患者さんの年齢層としては、高齢の方が多いかと思っていたのですが、働き世代も意外と多いようで、幅広い年齢の患者さんが来院してくださっています。開院してまだ間もないですから、患者さんもそれほど多くはないのですが、逆に言えば一人ひとりに時間をかけて治療することができます。目標にしているのは「生涯にわたって通っていただけるクリニック」ですので、家族の皆さんが安心して通っていただけるクリニックにしていきたいですね。

少し先の将来を見据えた、より良い治療を提供したい

先生が患者さんと接する際に大切にしていることは何ですか?

堀水慎院長 みずいろ歯科5

患者さん一人ひとりに対して、現状と治療方針について丁寧に説明をするということです。初診の際には一通りの検査を行った上で、現在の状態を放置しておくとどのような予後をたどるのか、それを回避するためにはどういう方法があって、どの治療法が理想的なのかをお伝えします。その際に大切なのが、決して治療を無理強いしないということ。患者さん一人ひとり希望されることは違うため、その思いに寄り添いながらその中でもより良い治療法を提案し、納得した上で治療を受けていただくことがとても重要だと思います。そのためにも、まずはしっかりと信頼関係を築いて、今悪いところを治療するのはもちろん、将来的にも困らないように「少し未来の話」をしていきたいと考えています。

これまでで印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

大学院時代に出会った患者さんで、他のクリニックでは「この歯はもう駄目だから抜くしかないよ」と言われたけれど、どうしても抜きたくなくて相談にいらした方がいました。そこで、「こういう治療法であれば、歯を残せる可能性があります」とお伝えしたところ、その治療を受けてみたいとおっしゃったので、治療を開始しました。ところが、治療が完了した数年後にまた同じところが悪くなってしまったのです。その時には、やはり抜くしかない状態になっていたのですが、今度は患者さん自身も納得して「ありがとうございます。よろしくお願いします」とおっしゃいました。最終的にたどったゴールは同じだったのですが、そこに至るまでの過程でどれだけ患者さんの思いに寄り添うのかによって、本人の満足度はまったく異なります。そのことを学べた出来事でしたね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

堀水慎院長 みずいろ歯科6

新潟市の患者さんは歯科に対する関心がとても高く、自分から定期メンテナンスなどを希望して来院される方も多くいらっしゃいます。積極的で歯に関する情報収集をしている方も多いと思うのですが、今はインターネットを使えば必要な情報を簡単に入手できる一方、あまりにも情報量が多すぎて適切な情報を見極めることが難しい時代でもあります。いったいどの情報を信じたら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そのようなときには、ぜひ気軽に相談にいらしていただきたいと思います。そういう意味でも、人生になくてはならないもう一つの家のような存在になれたらうれしいですね。

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