歯や神経を残すための治療
精密な診断や先進技術で侵襲を最小限に
歯科さくらクリニック
(横浜市青葉区/青葉台駅)
最終更新日:2023/10/12
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従来の歯科治療では、虫歯の周りの歯を大きく削ることや、神経を取る抜髄、悪くなった歯の抜歯が多く行われていた。しかし、医療機器の発達などにより精密な診断や治療が可能になったため、歯や神経への侵襲を最小限にして、従来であれば抜いていた歯も残すことをめざす「ミニマルインターベンション」という考え方が広まってきている。この「ミニマルインターベンション」を実践するために、歯科用CTやマイクロスコープ、光学式う蝕検出装置、レーザー治療などを導入して診療に活用しているのが「歯科さくらクリニック」宮田知己院長だ。精度の高い歯科治療と受診しやすいクリニックづくりで、1本でも多くの歯を残したいという宮田院長に、歯を残すための診療の実際について聞いた。
(取材日2023年9月14日)
目次
先進の医療機器を駆使した精密な診断や治療で、できる限り歯を削らず神経を取らず、歯を残すことをめざす
- Q歯や神経を失うとどのようなデメリットがありますか?
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A
歯を失うとしっかり噛めなくなるだけでなく、噛み合わせのバランスが悪くなり、口腔の機能も悪くなります。また虫歯治療の際歯を大きく削ると、その分歯がもろく弱くなります。歯の神経を取ると歯質への栄養補給が絶たれてしまい、いわば枯れた木のようになり、パキッと折れてしまうこともあります。また痛みを感じなくなるため、虫歯や歯周病が進行しても気づくことができませんし、歯の色が変色することもあります。
- Q 歯や神経を残すには、精密な診断が必要と聞きました。
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A
そうです。歯を削りすぎることは良くありませんが、かといって虫歯の部分を取り残すとまた悪くなります。そこで、3次元画像による診断や精査が行える歯科用CTや、肉眼の何倍にも視野を拡大して観察できるマイクロスコープ、光学式う蝕検出装置などを使って、削る量を最小限にすることが重要となります。う蝕検出装置は歯質に当てたレーザーの反射光を読み取る機器で、虫歯の発見や虫歯の進行度を適切に分析するのに有用です。虫歯の深さを調べて数値化することができるので、削るべきかどうかを速やかに判断することができるのです。
- Qマイクロスコープはどのように活用しているのですか?
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A
当院のマイクロスコープは、肉眼の最大80倍まで視野を拡大することができる機能を搭載しており、肉眼では見えないところまで鮮明に見ることができるので、虫歯の部分だけを除去したり、詰め物やかぶせ物の隙間を防いだりするのに役立ちます。さらに、根管治療においても、微細なところまで鮮明に見えるマイクロスコープは有用です。また当院では、根管を拡大・洗浄するのに使う超音波スケーラーや、奥深くの根管の長さを測定する機能がついた根管治療用モーターなどの機器も導入しており、奥深くの複雑な根管の治療も適切に素早く行うことができるのが特徴です。
- Qレーザー治療は、どのような場合に行っているのですか?
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A
虫歯や歯周病、口内炎などの治療や、軟組織の切開などに使用しています。レーザー治療は、妊婦さんや心疾患の持病がある方にも使うことができること、組織の表面にのみ作用するため発熱が少なく、痛みが少ないのも特徴ですね。例えば虫歯を除去する際も、レーザー治療では周辺にほとんどダメージを与えないため、低侵襲の治療が可能です。歯肉を切開した後も、傷が早くきれいに治りやすいです。
- Qセルフケアやメンテナンスについても教えてください。
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A
歯を守るために必要な日々のお手入れやメンテナンスは個人によって異なるので、その方に合わせてアドバイスしています。歯のケアにとても熱心な方や、歯を残したいと強く思われている方には細かく指導しますが、あまり歯磨きをしていなくて状態の悪い方にいきなり詳しく説明することはしません。嫌になって通院しなくなってしまうと歯の状態がいっそう悪くなりますからね。定期検診の間隔も、その方のお手入れのスキルや口腔の状態によります。当院は治療だけでなく歯の掃除や型採りも僕が手がけていますので、その中で患者さんの性格や生活背景なども把握して、無理なく続けられるようなケアや通院間隔をお伝えするように心がけています。
自由診療費用の目安
自由診療とは自費の詰め物(セラミック)/5万円~、自費のかぶせ物(ジルコニア)/6万円~