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注射の痛みが少なく入院も不要
保険診療で受ける痔のALTA療法

石川消化器内科・内視鏡クリニック

(大阪市城東区/蒲生四丁目駅)

最終更新日:2023/09/07

石川消化器内科・内視鏡クリニック 注射の痛みが少なく入院も不要 保険診療で受ける痔のALTA療法 石川消化器内科・内視鏡クリニック 注射の痛みが少なく入院も不要 保険診療で受ける痔のALTA療法
  • 保険診療

「もしかすると、痔かもしれない」と心配になっても、すぐに医療機関を受診する人は多くない。「たいしたことない」「お尻のことなので恥ずかしい」と考えて、受診を遠ざけてしまう。しかし、「少しでも気になることがあったら医師に相談してほしい」と「石川消化器内科・内視鏡クリニック」の石川嶺院長。放置すると悪化するおそれや、痔以外の病気の可能性もあるからだ。同院では、痔の原因となる排便障害の相談に対応するとともに、保険診療での痔の治療を提供している。とりわけ、注射時の痛みが少なく、入院も不要なALTA療法は、患者の負担が少ない治療法として注目されている。石川院長に、痔の原因や日常生活で注意したいポイント、ALTA療法について話を聞いた。

(取材日2023年6月14日)

少しでもおかしいと感じたときや排便障害がある場合は、恥ずかしがらずに医師に相談

Qなぜ痔になるのでしょうか?
A
石川消化器内科・内視鏡クリニック 穏やかな口調で丁寧に説明してくれる石川院長

▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる石川院長

痔は日本人の2〜3人に1人の割合で見られる疾患です。はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、加齢が要因と考えられています。年齢を重ねることでクッションの役割をしているお尻の粘膜と筋肉の機能が低下してうっ血状態になることで、痔になりやすくなると言われています。加齢現象で、年齢が上がるとどんな人にも運動機能の低下が見られるのと同じですね。一方、若い人でも発症が見られるのは、便秘がちで排便時に強くいきむことで、肛門の粘膜や筋肉に負担がかかることが原因と考えられています。妊娠中の方や体格の良い方は腹圧が高いので痔になりやすいといえます。

Q日常生活での注意点を教えてください。
A
石川消化器内科・内視鏡クリニック リラックスできる雰囲気の待合室

▲リラックスできる雰囲気の待合室

肛門から出血している場合は、「痔だろう」と自己判断して市販の薬で対応しようとしたり、「恥ずかしいから」と我慢したりするのではなく、すぐに医療機関を受診してください。トイレットペーパーに少し血がついているという状態で受診してもらって問題ないと思います。肛門の粘膜はとても繊細なので、少し強く拭き過ぎただけでも、肛門が切れる裂肛いわゆる切れ痔の状態になっている可能性があります。また、シャワートイレを使い過ぎると、肛門の粘膜がふやけて傷がつきやすくなるので、ソフトな水流で5秒程度の使用に抑えるようにしてください。衛生面を考えると、外出先のシャワートイレの使用もできるだけ避けたいですね。

Q痔にはどのような治療法がありますか?
A
石川消化器内科・内視鏡クリニック さまざまな治療法を用意している

▲さまざまな治療法を用意している

飲み薬や軟こう、座薬などのお薬を用いて行う保存的治療と、一般にイボ痔と呼ばれる痔核の根元を小さな輪ゴムで縛って血流を止めて痔核の壊死を図る方法、根元に薬剤を注射して痔核の硬化をめざす方法、さらに痔を切除するなど外科的治療があります。痔の種類や症状によって適した治療法は異なり、肛門の外側にできる外痔核と呼ばれるイボ痔が悪化した場合は、手術で痔核を除去する必要があります。当院の場合、手術が必要と診断した場合は、手術に対応している医療機関にご紹介します。また、痔の治療は自費診療になるのではと心配される方もおられますが、当院で行う治療についてはいずれも健康保険が適用されるので安心していただきたいです。

QALTA療法はどのような治療法ですか?
A
石川消化器内科・内視鏡クリニック 違和感を感じたら、ためらわず早めの受診を推奨

▲違和感を感じたら、ためらわず早めの受診を推奨

先ほどお話ししたように、イボ痔(痔核)は肛門周辺の粘膜の血流がうっ血した状態です。肛門の内側にできる内痔核と外側にできる外痔核があり、このうちALTA療法が使用できるのは内痔核です。硬化療法と呼ばれる治療法で、痔核の根元に薬剤を注射することで、痔核を硬く小さくするための治療法です。注射後に多少の痛みを伴うことはありますが、内痔核ができる直腸は痛みを感じない部位なので、注射に伴う痛みの心配はあまりありません。注射後はクリニックで15分程度休憩していただくだけで、入院の必要もありません。

Q痔の診療で大腸がんが見つかることもあるそうですね。
A
石川消化器内科・内視鏡クリニック 痔の原因となる排便障害の相談にも対応している

▲痔の原因となる排便障害の相談にも対応している

痔の診療を通して、大腸がんが見つかるケースは決して珍しくありません。肛門からの出血を心配して受診される方は、ほとんどの場合、自分は痔だと考えて来院されます。多くの場合、診療すると確かに痔になっているのですが、中には深刻な病気を疑われるケースもあります。私の場合、大学病院で大腸がんを多く診療した経験から、病気のリスクを見逃さないよう努めています。こうした場合は、大腸内視鏡検査を行って詳しく診る必要があり、当院の場合は内視鏡検査に強い医師が診断します。受診をためらっていると、病気を見つけることができずに進行してしまうので、やはり出血があったらすぐの受診が大切ですね。

ドクターからのメッセージ

石川 嶺院長

お尻のことで悩んでいる方は、決して少なくありません。食生活の変化やストレス社会の影響なのか、患者さんは年々増えているという実感もあります。排便時に出血が見られたら、恥ずかしがることなく迷わず受診してください。また、出血など具体的な症状があまり見られない場合もあるので、便秘がち、よく下痢をする、下痢と便秘を繰り返すなど、排便に何らか困難を伴っている場合も一度ご相談ください。お尻はとても繊細で、年齢に伴って排便機能も低下します。体力の低下を感じ始めたら、お尻も老化しています。老化が始まる世代は仕事や子育てに忙しく、ご自身の体にあまり気を使えないのが実情ですが、そういう時こそ注意してください。

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