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吉川 沙耶花 院長の独自取材記事

桜が岡耳鼻咽喉科

(藤沢市/藤沢駅)

最終更新日:2023/07/04

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科 main

藤沢市鵠沼桜が岡、江ノ島電鉄線石上駅と柳小路駅のちょうど中間辺りに位置する「桜が岡耳鼻咽喉科」。両駅からいずれも徒歩約5分前後、藤沢駅からも歩いて12分ほどの静かな住宅街に、2022年夏に開院したクリニックだ。白壁にロゴマークが映える外観のクリニックに入ると、高い天井に換気窓とシーリングファンを備えた居心地良い空間。まるでカフェや雑貨店のようなスタイリッシュな院内では、はつらつとした笑顔で吉川沙耶花院長が迎えてくれた。「風光明媚で穏やかかつ優しい人が多く、お母さんもお父さんも子育てを楽しむ方が多く暮らすこの街が大好きです」と話す吉川院長だが、地元出身というわけではなく、大きなチャレンジをいくつも重ねて同院の開業にたどり着いたそうだ。そんな院長にクリニックにかける思いなどを聞いた。

(取材日2023年6月1日)

これまでのすべての経験を糧に、根本的な治療に注力

まずはご経歴と開院に至った経緯を伺えますか。

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科1

私は生まれも育ちも福岡で、医師になったのも結婚も出産も福岡。実は30年以上も福岡を出たことがありませんでした。子育てをしながら勤務を続けていたのですが、ちょうど第二子を出産した直後に脳外科医師である夫に埼玉への転勤が決まり、家族で引っ越すこととなりました。関東に住むのは初めてでしたが、それでもキャリアを続けたいと願い、埼玉医科大学の教授に直接メールして懇願。受け入れていただけました。院内保育や病児保育などをフル活用しながら3年間頑張りましたが、親戚もいない土地ではやはり育児に無理があるのではと、藤沢にある夫の実家近くに転居。今度は茅ヶ崎中央病院の先生に直談判し、非常勤で良ければ採用しますということで職を得ることができました。並行して月に数回埼玉にも通い、臨床や研究を継続しました。キャリアを重ね、コロナ禍を経て、ずっと頭の片隅にあった開業の機会をいただき、今こそと当院をオープンさせたのです。

ご自身で切り開いた道を進んでこられた感じがすてきですね。

後先考えず突き進んできたというような感じですが、それでもいろいろなご縁に導かれて今があります。中学生になった長男の進学先が近かったり、勤務先の病院からも「頑張れ」と背中を押していただいたりしたのも開業を決意したきっかけです。医師としてのベースをつくった九州大学病院耳鼻咽喉科や関連病院、アレルギーについて学び専門性を身につけた埼玉医科大学、埼玉での臨床や研究も継続しながらの勤務を受け入れてくださった茅ヶ崎中央病院、これまでのすべての経験が糧となり、現在の診療にもつながっていることを実感しています。

診療の特徴を教えてください。

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科2

私は日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医と日本アレルギー学会アレルギー専門医、2つの専門医資格を取得しており、耳鼻咽喉科とアレルギー科を標榜しています。耳、鼻、喉のすべてを診ますが、私が得意としているのは鼻の診療でしょうか。難治性の副鼻腔炎や喘息、アレルギーなどの診療に特に力を入れており、処置や投薬のみならず、適切に検査を行って症状の根源を突き止め、長期計画を立てて治療を進めるという方針です。そのため、血液1滴から41項目のアレルギー検査ができる機器や、単純レントゲン写真ではわからない状態まで把握できるCTなどを導入し、検査体制も整えています。

0歳から100歳まで、誰もが気軽に受診できる場に

院内のこだわりを教えてください。

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科3

医師になっていなければ設計士をめざしていたというほど小さい頃から建築が好きで、ようやくその思いをぶつけられたのが当院です(笑)。頭の中に描いた妄想のようなものを設計士さんがすべて聞いた上で形にしてくださいました。「0歳から100歳まで」をお迎えするクリニックですから、最優先に考えたのは院内空間のゾーニング。子どもと大人、ご高齢の方が各自快適に過ごせるよう、それぞれのための空間を設けることを考えました。目の届きやすい受付前に設けたキッズスペースは、動きの激しいお子さんでも安心して利用できるようカウンターと扉で周囲を囲み、カウンターに座って少し離れてお子さんを見守れるスタイルに。天井は高く、換気窓も取りつけた待合室には、ゆったり座れるソファー席と、窓辺のカウンター席を用意しました。また、発熱患者さんと一般患者さんの動線を分けて診療できる部屋と専用の出入り口も設けました。

どのような患者さんが受診されていますか。

まさに0歳から100歳まで、幅広い年齢層の患者さんにご来院いただいています。住宅街の中という立地から、やはり近くにお住まいの方が中心です。ご家族で来院していただくケースも多く、お子さんとママさんがいらした翌日に、パパさんが「同じ症状で」と来られることもあります。テレワークの普及など働き方改革が進んだことによるものか、お子さんを連れたパパさんも多いです。子育てしやすい地域として人口流入が進む藤沢市だけあって、ファミリー層が多い印象です。小児科と上手に使い分けていらっしゃったり、幼稚園や保育園や学校帰りなどに連日通われたりする親御さんもいらっしゃいます。お子さんの主訴は鼻水や中耳炎、アレルギーが多いですね。

大人の主訴はいかがでしょうか。

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科4

アレルギーや副鼻腔炎などによる長引く鼻や咳の症状、扁桃炎や咽喉頭炎、突発性難聴やめまい、外耳道炎や中耳炎や耳垢、エリアの特徴としていわゆる「サーファーズイヤー」のご相談などもあります。ご高齢の方で補聴器のご相談にいらっしゃる方も。当院では藤沢駅南口の補聴器店と連携しており、調整など丁寧に対応していただけるためご安心いただけたらと思います。補聴器は認知症予防の上でも重要で、聞こえづらいことによるコミュニケーションの取りづらさを解消することにもつながります。気軽にご相談いただければと思います。

軽微な悩みも「気のせい」とはせず、早期解決をめざす

診療の際に心がけていることは?

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科5

診断には症状にまつわる経過を知ることが重要であり、限られた時間の中で効率良く患者さんから情報を引き出すことが求められます。そのため、当院には優秀なアシスタントがいます。カルテの入力や常用薬の確認、検査のオーダーなどを任せています。これにより、私は診療に集中することができ、患者さんと正面で向き合ってお話しすることがかなうのです。質の高い医療を、できるだけ短い待ち時間で提供するため、スタッフ全員で日々効率化を図る努力をしています。削れないところは削らないよう、医院の規模としてはスタッフ数も多く確保しています。

医師を志されたきっかけと耳鼻咽喉科を専門に選ばれた理由は?

小さい頃から運動も音楽もイマイチでしたが、勉強だけはできたのです。当時理系科目が好きで、それを突き詰めると医学部だったというのが実情です。しかし、医学部で多くの人とふれあう中で、自分なりの医師像が見えてきました。研修医として現場に出ると、自分でも「向いている」と思える点も。耳鼻咽喉科を専門として選んだのは、耳鼻咽喉科の処置がすごく好きだから。小さい頃から手先が器用で、2〜3歳の頃から親の耳掃除をしていたそうです。耳鼻咽喉科が扱う感覚器は生活に密着しており、命に関わることはなくても生活の質に大きく影響する点にもやりがいを感じています。

休日の気分転換法は?

吉川沙耶花院長 桜が岡耳鼻咽喉科6

普段はそれぞれ忙しくすれ違いばかりの家族なので、土曜の夕飯だけは家族そろってちょっと良い食卓を囲むことにしています。時には少し良い食材を取り寄せたり、外食したり。土曜の夕食を何にするか、1週間丸々かけてメッセージのやりとりなどを通して相談するようなこともあって、そんな時間も家族で楽しんでいますね。

今後の展望とメッセージをお願いします。

近隣の方に当院の存在をもっと知っていただき、さらに地域に根づいたクリニックにしていきたいですね。実は私自身子育てしながら働いてきた中で、いずれ病児保育室を開設したいという思いがあり、老後になっても良いから実現できればいいなと思っています。仕事を休んだり、つらい体で移動したり、お子さん連れだったり、医療機関に来るということは簡単なことではないと理解しています。だからこそ、どんなに軽微な悩みでも「気のせい」などとは言えませんし、可能な限り早く治して差し上げることがポリシーです。お気軽にご相談ください。

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