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伊藤 洋 院長の独自取材記事

きずなデンタルクリニック

(高崎市/高崎駅)

最終更新日:2022/10/24

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック main

高崎市下之城町にある「きずなデンタルクリニック」は、子どもの未来のための予防専門の歯科として2022年8月に開業したばかり。伊藤洋院長は、多くの歯科クリニックでの勤務経験から、早期からの虫歯予防の大切さを実感。口内も体も長く健康であるために、乳児のうちから虫歯予防を行い、成長・発育の段階やライフステージにより異なるさまざまなリスクに対し適した方法を提案。家族みんなの健康までサポートすることをめざしている。「キーワードは家族。お母さん一人で悩まずにできることからやりましょうと伝え一緒に考えていきたい」という伊藤院長に、診療方針や開業までの経緯などを詳しく聞いた。

(取材日2022年8月17日)

子どもと家族の、口内と全身の健康を守る予防専門歯科

最初にクリニックの特徴について教えていただけますか?

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック1

当院は赤ちゃんから通える予防専門の歯科医院です。初診時の来院対象を、妊婦さんとそのご家族・0~2歳のお子さんを取りまく親族の方々とさせていただいています。お子さんの成長は発育段階、ライフステージによってさまざまな観点での成長のサポートをご提案させていただきます。それぞれの時期に合わせた適切な指導と定期的なチェックを行うことで、お口の中だけでなく全身の成長をサポートすることまでをめざしています。

乳児の時から予防歯科が大切な理由について詳しく教えていただけますか?

口内を健康に保つには、虫歯や歯周病の原因となる細菌の増加を防ぐだけでなく、歯垢がつきにくい整った歯並びを保つことも必要です。歯並びの乱れは、顎の発育不良やお口周りの癖などが原因となり得ますし、授乳やミルクのあげ方、妊娠中の姿勢も影響します。口内環境を幼児教育の観点で向き合うことでお子さんの心にとっても、体全体にとっても将来的に良い影響があるということをお伝えしたいと考えております。一度失った歯は治療しても以前の状態に戻すことができないため、0~2歳での期間での早期介入を行い、子どものより良い成長のために問題がなくても定期的にチェックをし、健康のためにその時々に適切なケアをすることで健全な成長発育をサポートしたいと思っています。口腔内のことに興味を持った“今”がスタートです。

ご家族も診療の対象とされていますね。

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック2

お子さんだけでなく、家族みんなが口内の健康を意識することが大切です。日々の食事や、おやつの取り方・種類など、ご家族やお子さんそれぞれの習慣、環境などが口内トラブルの要因になることも多くあります。虫歯や歯周病など口内の病気は生活習慣や食習慣が関係しますし、それらを引き起こす細菌の大半は家族間の感染によるものです。ご家族そろって予防することが大切です。歯磨きなど毎日の口腔ケアや習慣、癖などは小さなお子さん自身が気をつけることは難しいので、ご家族が一緒に良い方向へ導いてあげることが大事です。

家族みんなの取り組みも大切なのですね。

お口の中の正しい知識を得る機会はなかなかないと思います。歯磨き一つでも、その人に合ったやり方があります。どうして虫歯や歯周病になるのか、防ぐためにはどうすれば良いのか。赤ちゃんを迎えるための育児の勉強をする中に、歯科のことも入れてもらい、ご両親も口内環境を整えていただけたらと思います。妊娠中は特にホルモンバランスが崩れて口内環境も悪化しがちで、おなかにいるお子さんにも影響します。生まれる前から、ご家族の口内が健康であることがベストです。お子さんだけでなくご家族にも、生活スタイルやライフステージによってその時々に必要なことや知識があります。仕事が忙しいお父さんにも参加してもらい、みんなで子どものことを育むことが理想です。

育児を含めさまざまな悩みや希望を聞き、ともに考える

開業にあたりこの地を選んだ理由や、開業までの経緯を教えてください。

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック3

高崎は私の生まれ故郷。腰を据えて長く診療できるところとなると、やはり故郷が一番かなと。地域に貢献し、根づいていければうれしいですし、自分の代だけでなくずっと続いてくれるといいなと思っています。2010年に日本大学歯学部を卒業した後は、関東圏を中心にさまざまな場所で勤務医をしていました。今までの経験の中で、治すことが大事なことや治して現状維持の状態にすることを学び、開業するにあたりもう一段手前の治す状態にならないようにすることが患者さんにとって一番大事という考えに至りました。遅いということはありませんが、アプローチが早ければ早いほどより良い成長につなげられるようなサポートをかかりつけ医として行いたいということが当院の診療方針につながっています。

診療で一番大切にされていることは何ですか?

患者さんのお話をよく聞くことですね。悩みや希望を伺い「どうなりたいか」を重視し提案すること、育児の悩みも含め本音を理解し患者さんに寄り添うことを大切にしています。スタッフにしか見せない表情があったり、歯科医師には話しにくいこともあります。治療や医学的観点のことは私が話しますが、お話を伺うのは主に保育士や歯科衛生士です。身近な歯科のかかりつけ医として、一人で悩まず子育てのことなども何でも話してもらい、教えていただければと思います。答えがないことも多いのですが、一緒に考えより良い方向に向かうことのサポートができればと考えています。

スタッフさんの役割も大きいのですね。

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック4

当院は複数の歯科衛生士と保育士がいますが、スタッフ一人ひとりが主役。歯科医師は縁の下の力持ち、環境を整えるのも仕事です。開業前は、診療ユニットが多くありスピード感も求められるような診療をしてきましたが、当院ではスタッフと患者さんがゆっくり向き合って対話することを大切にしています。人柄はもちろん志も高く、一緒に仕事をしたいと思った人ばかり。スタッフみんなが良い環境、良い関係で、生き生き働いてほしいと思っています。

親御さんと接していて気になることはありますか?

歯の生え方や離乳食などで、月齢を気にしたり周囲と比べて心配する親御さんは多いですね。気持ちはよくわかりますが子どもは一人ひとり違うので、医学的な観点での異常がない限り心配しないで様子を見ましょうと伝えています。特に入園前などは不安が増すようですが、「落ち着きがない」は、「元気があって良い」など、周囲と違うことが気になってもそれが悪いということではありません。みんな違ってそれぞれの良さがありますので個々の個性を大切にしてもらうこと、安心感をもってもらうことが大切だと思っています。

「今を大切に、できることから始めよう」と伝えたい

先生が歯科医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック5

今までは治して感謝されるということにやりがいを感じていました。将来今通ってくれているお子さんが成長した時に、一緒に成長を見守ってきた親御さんたちにもこのクリニックに出会えてよかったという気持ちになってもらえたら幸せです。患者さんの意識が変わり、予防の大切さを理解し、健康のかけがえのない重要性に気づいていただく取り組みをしていきたいです。患者さんに伝えるだけでなく、教わることもたくさんあります。当院でも歯科のかかりつけ医として、適切な提案をしながら患者さんの想いに寄り添って二人三脚で歩んでいきたいです。

先生が歯科医師をめざしたのはなぜですか?

医療は人のためになる、そこに憧れがありました。中でも歯科医療は患者さんとの距離が近い。歯科ではいかに患者さんに近い関係性で生活背景も理解しながらコミュニケーションをとれるということに魅力を感じています。良いかかりつけ医との出会いはそのご家族の人生をも左右すると思っています。

お忙しい毎日と思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

伊藤洋院長 きずなデンタルクリニック6

散歩したり、妻と食事をしたり、ありきたりなことを楽しむ、当たり前の幸せを感じられる日常を大切にしています。患者さんにもお話をしていますが、心と体のバランスを整えることが重要だと考えています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

目の前の患者さんを幸せにしたいという気持ちを大切にしながら、一つ一つやっていきたいですね。読者の方には、こういう特色ある歯科医師がいることを知ってもらえたら。親御さんには、お子さんが小さい時からできることがあることを知ってほしい。未来は「今」の積み重ねです。子どもも未来のために「今」だからできることがあります。私たちも大切な「今」を一緒により合わせてください。

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