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一尾 享史 院長の独自取材記事

さくらの森眼科

(鈴鹿市/白子駅)

最終更新日:2022/07/21

一尾享史院長 さくらの森眼科 main

国道23号近く、店舗などでにぎわう鈴鹿市岸岡町に位置するのが「さくらの森眼科」だ。院内は、白とシックなブラウンを基調としているため、ホテルのようなリラックス空間となっている。2022年、網膜手術の経験が豊富な一尾享史(いちお・あつし)院長が、ロービジョン・緑内障治療を専門とする母親の一尾多佳子副院長と診療をスタート。手術に注力している同院では、白内障手術だけでなく網膜手術や硝子体手術も対応可能で、リカバリールームなどの設備も充実している。「手術をするならさくらの森眼科だ」と言われるクリニックをめざしたいと語る一尾院長に、治療の特徴やクリニックの強みなど幅広く聞いた。

(取材日2022年6月11日)

網膜手術や硝子体手術などの手術が対応可能

先生はなぜ眼科の医師をめざされたのでしょうか?

一尾享史院長 さくらの森眼科1

きちんと眼科の道へ進むと決めたのは医学生のときですが、きっかけと言うと眼科の医師である母の影響は大きいでしょうね。医学生の時に手術を受けた患者さんが喜んでいる姿を見て、素晴らしいなと感じ眼科にしようと決めました。また、昔から手先がとても器用だったので、眼科の細かい手術も私に合っているのではないかと思いました。もともと右利きだったのですが、手術に優位になるかと思い、両利きにトレーニングしました。手術の練習をする模擬眼でトレーニングを重ねて、今では左手でも右手と同じレベルで動かすことができます。

このエリアや患者さんの特徴を教えてください。

私もこのエリアの出身でよく知っていますが、車の方が多いですね。開業を考えて土地を探している時に、たまたまこの場所が空いていて、車通りの多いところなのでここに決めました。今のところ患者さんは、クリニックの近隣の方が多いですが、手術もできるところが当院の強みなので、手術をしていないクリニックから患者さんを紹介していただくことや、手術を希望して来院される方もいますよ。平日は60~70代の見えにくさや白内障に悩む方、休日はお子さん連れの方や若い方が多く、コンタクトレンズ希望の方や花粉症にお悩みの方が多いですかね。車で来院される方が多いので、当クリニックでは無散瞳で検査ができる機器を導入しています。通常、目の奥の検査をするときに行う散瞳検査は、検査後しばらく車の運転ができなくなるデメリットがあります。そこが原因で二の足を踏む方が多いのですが、当クリニックでは運転に支障を来さずに検査ができます。

開業して間もないですが、これからどんなクリニックにしていきたいと考えていますか?

一尾享史院長 さくらの森眼科2

「鈴鹿・亀山で手術するならさくらの森眼科」と言われるクリニックにしていきたいですね。私はこれまで手術の研鑽を重ねてきましたので、白内障手術だけでなく網膜の手術も得意としています。その技術を多くの方に還元できるようなクリニックをめざしたいです。総合病院に行かなくても、当クリニックで手術が行えることで、患者さんの手術のハードルも下がるのではないかと思います。幅広い手術が受けられるクリニックであることを多くの方に知ってもらいたいので、SNSでの情報発信も行うようにしています。ただ、手術の日程がすでに3ヵ月先まで埋まってしまいましたので、手術の時間を増やすことも検討しています。

異なる専門分野を持つ副院長と幅広い疾患をサポート

このクリニックの強みを挙げるとしたら、どんなところだと思いますか?

一尾享史院長 さくらの森眼科3

先述した幅広い手術が受けられるというところはもちろんですが、専門の異なる副院長もいますので、幅広い疾患に対し専門性の高い治療が受けられるというところでしょうか。私は網膜の疾患を得意としていて、副院長はロービジョン・緑内障の治療を得意としています。お互い知識が豊富な疾患が違いますので、患者さんのお悩みを聞いて担当を決めています。母は眼科の医師歴が長い大先輩ですし、総合病院での勤務経験も長いので、一緒に働いてくれるのは心強いですね。私が手術をしている間も外来を止めなくて良いのも、医師が2人いるメリットだと言えます。

注力していきたい治療を教えてください。

それはやはり手術ですね。眼科の手術は、患者さんにとっても結果がわかりやすいので、患者さんも実感しやすいと思います。当クリニックでは白内障だけでなく、網膜の手術や硝子体手術、緑内障の手術なども行えます。手術に注力しようというのは決めていましたので、手術関連の器具にはこだわりもあります。特に、目の奥の手術の精度を上げるために、より鮮明に細かいところまで見えるような顕微鏡を導入しました。幅広い手術を行っていますが、手術の割合は悩んでいる方が多い白内障が8割程度で、残り2割が網膜の手術や緑内障の手術ですね。

こちらのクリニックで行っている特徴的な診療などはありますか?

一尾享史院長 さくらの森眼科4

副院長が行っているロービジョン・緑内障の外来は当クリニックの特徴的な診療と言えるかもしれません。ロービジョン・緑内障や加齢黄斑変性などで視力が低くなってしまって、眼鏡などでは矯正できない方に大きな虫眼鏡の紹介やどのように生活すると暮らしやすいかなどアドバイスを行っています。

生活習慣病から先端技術の導入まで選択肢を増やす

大学院で糖尿病による網膜症のことを学んだそうですね。

一尾享史院長 さくらの森眼科5

はい。糖尿病による網膜症に罹患してしまう方は、30代、40代の働き盛りの男性が多く、視力に影響が出ると働けなくなってしまうこともあります。糖尿病によって、患者さんだけでなくその家族の人生までがらりと変わってしまうことがあるので、視力が低下して生活に困ってしまう状況を減らしたいという思いがあります。しかし、糖尿病は自覚症状が少ないので、視力が低下し始めて気づくことも少なくないです。視力に影響が出始めた時には、糖尿病の症状がかなり進んでいますので、とにかく視力に違和感を持ったらすぐに検査をしてほしいです。糖尿病の治療は生活習慣の改善が基本になりますが、血糖値を見ながらレーザーで網膜症の進行をしないようにするための治療を行うことができます。内科のクリニックと連携して、症状の進行を止められるように働きかけていきます。

患者と接するときは、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

患者さんにきちんと説明することです。検査をした結果だけでなく、今このような状態だからこのお薬が必要になるということ、治療にかかる期間や適切に治療を行えば、どのように症状が改善されることが期待できるかまで説明するようにしています。目薬はすぐに変化を感じられないものも多いので、患者さんがお薬を使う理由に納得していないと、自己判断で使用を止めてしまうこともあります。特に、緑内障の方は離脱が多いと思いますが、お薬を使った場合と使わなかった場合で起きる数値の変化を見せるなど、毎回来ていただく度にモチベーションが保てるようにお話をさせてもらいます。患者さんが治療と通院を継続しやすくすることも大切だと思っていますので、なるべく目薬の本数を少なくするようにもしていますよ。

最後に、今後の展望と読者の方へメッセージをお願いします。

一尾享史院長 さくらの森眼科6

今後は、「有水晶体眼内レンズ」という近視矯正の導入を検討しています。有水晶体眼内レンズ手術を行えるクリニックは三重県ではまだ珍しいと思います。さらに多焦点眼内レンズを用いた白内障手術で、患者さんたちの力になれたらと思っています。また、皆さんにお伝えしたいのは、当クリニックではお子さんの目の症状から白内障の手術まで幅広い年齢の方の悩みにも対応していることです。手術が必要になった場合も院内で行えますので、違う医療機関へ行くストレスをおかけすることもあまりないと思います。「何となく見えにくい」から気軽に相談してください。小さいお子さんから高齢者まで通っていただけますので、ご家族皆さんで長く通ってもらえたらうれしいです。

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