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染谷 秀忍 院長の独自取材記事

北越谷そめやクリニック

(越谷市/北越谷駅)

最終更新日:2023/12/14

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック main

北越谷駅西口ロータリーからすぐ、通いやすい立地の「北越谷そめやクリニック」。地元古刹の住職でもある染谷秀忍院長が、人の心や体の苦しみや不安にもっと腰を据えて寄り添いたいとの思いから2022年に開業したクリニックだ。「地域の皆さんの医療の入り口として、病気の早期発見や生活習慣病の改善に力を入れています」と染谷院長。良い意味でクリニックらしさのない空間をめざした院内は、待合スペースが吹き抜けの構造で、清潔感と温かさと開放感がミックスされた心地良さが漂う。診察室や検査室はもちろんのこと、廊下や検査後のリカバリー室など、すべての空間がゆったり造られている。穏やかな語り口と優しい笑顔が特徴の染谷院長に、開業への思いや日頃から大切にしていることなど、たくさんの話を聞いた。

(取材日2023年9月12日)

心と体の両面から健康を支えていきたい

生まれ育った地での開業だそうですね。

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック1

私が医師になった当初から、いつかは地元で開業し、心と体の両方の苦しみにもっと腰を据えて寄り添っていきたいと思っていました。私は、この北越谷の地で約700年の歴史を持つ浄光寺という寺の住職でもあります。開業までの、特に病院勤務時は、葬儀や法事、お盆などの行事以外の時は地域の方々になかなかお会いすることができず、ご迷惑・ご不便をおかけしていました。今後はお体の調子が良くない時や健康診断の結果にチェックがついたら、ぜひクリニックへお越しください。気軽に何でも話すことのできる「かかりつけ医」であり「地元のお坊さん」としても地域に貢献できたらと思っています。

なぜ医師をめざされたのですか?

私は子どもの頃、喘息を患っていました。喘息そのものの症状もつらかったのですが、周囲にその苦しさ・つらさを理解してもらえないことのほうが悲しく思っていました。そんな思いから、自分が医師になり人知れず病に苦しむ人に寄り添い、心身ともに健康でいられるようお役に立ちたいと思うようになりました。医師になる前に仏教の勉強をして僧侶となり、その他大学でも心理学科に在籍し、勉強していましたので、いろんな方面から患者さんにアプローチできればと思います。そもそも古代の日本では、仏教の僧侶が医療を担ってきた面もあるとされています。仏教の経典に病気に関する記述が多く、僧侶が医療的知識を会得する機会があったからでしょう。当然、当時は現在のような高度な医療はありませんでしたが、僧侶が人間の苦しみと向き合って癒やしてきました。私は自分の活動をこうした歴史の延長線上に位置づけたいと思っています。

診療の際に意識されていることはありますか?

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック2

患者さんの求めているものを感じ取って、必要な医療を提供することですね。お話しされたい方もいれば、最低限のふれあいで済ませたい方もいらっしゃる。一人として同じ方はいらっしゃいませんから、お一人お一人見極めていく必要があります。その上で、お話ししてくださるなら丁寧にお聞きするようにしています。例えば腹痛で来院されて、診察や検査を経て特に大きな問題がないときは、いろいろとお話しさせていただくこともできます。心の中のもやもやを、私に話すことで整理し、少しでも気が楽になっていただければと思います。

病気の早期発見に努め、適切な医療につなげる

これまでにどのような患者さんがいらっしゃっていますか?

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック3

ご高齢の方はやはり多い印象ですが、当クリニックには非常勤の女性医師がおりますので、比較的若い女性の方も多く来院されています。ご相談内容によっては、同性のほうが良いこともありますからね。女性の場合は症状の原因が婦人科系であることもありますが、その際は適切な医療機関をご紹介します。婦人科以外でも、他科での診察が必要と判断したら近隣のクリニックへ、精密検査や入院が必要な場合には獨協医科大学埼玉医療センターや越谷市立病院へと、症状に応じて適切な医療機関へご紹介します。もちろん、患者さんのご希望によりそれ以外の病院でもご紹介可能です。

こちらではさまざまな検査を迅速に受けることができるそうですね。

痛みや不安を抱えて来院されているわけですから、できるだけ早く検査結果をお伝えするのは良いことでしょう。血液検査は混んでいなければ1時間程度で結果がわかります。あとはいわゆる胃カメラと大腸カメラと呼ばれる内視鏡検査、エコー(超音波)検査、心電図などですね。胃カメラは鼻から入れる検査と、口から入れる検査がありますが、当院では鼻からをお勧めします。通常はカメラ導入の際の部分麻酔のみで、カメラからの画像を患者さんにも見ていただきながら検査しますが、不安感が強い方やこれまでに内視鏡検査で嫌な思いをされた方など、ご希望があれば鎮静剤を使うこともできますのでご相談ください。腹部のエコー(超音波)検査も必要な時にすぐ行えます。これが診断に大いに役立っています。医療の入り口として、何かあった場合に迅速に疾患を発見し、患者さんを適切な治療につなぐ。それも私たちの大きな役割の一つです。

最近、増えている症状はありますか?

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック4

肝機能障害、中でも脂肪肝の患者さんが増えています。40代以降の方に多いのですが、自覚症状がほぼないので健康診断で指摘されて検査にいらっしゃる方がほとんどです。肝臓の状態を診るのにもエコー検査は有用で、他にも「おなかが痛い」という場合にはエコーで胆囊や膵臓も確認しながら診断を行います。腰痛の原因が腎臓だというケースもあるのですが、それもエコーで確認できるんですよ。他には、ストレス社会だからでしょうか、過敏性腸症候群と思われる方は多いですね。この疾患は画期的な治療法があるわけではないので、患者さんのお話をよく聞いて、うまく付き合っていく方法を一緒に考えていくことになります。

地域の人にとって居心地の良い場所に

院長としてスタッフへ、何か伝えていることがあればお聞かせください。

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック5

スタッフには、積極的な声かけをお願いしています。クリニックに来られる方は少なからず不安を抱えていらっしゃいます。ですからこちらからお声がけして、余計な不安や戸惑い、さみしい気持ちを感じさせないようにしたいのです。これは私自身が意識していることですが、同じ言葉を同じような調子でお伝えしても、人によって受け取り方が変わります。何げない一言が深く傷つけてしまうこともありますから、常に言葉選びには注意を払っていますし、口調も気をつけています。

クリニックをどのような場所にしたいとお考えですか?

特に大きな病院の場合ですが、とても長い待ち時間の末にやっと訪れた診察で医師に十分に話を聞いてもらえずに帰されてしまうケースがあるようです。そしてごく一部でしょうが、病気ばかり診て患者さん自身をしっかり見られていない医師もいるようです。当クリニックではそのようなことにならないよう、スタッフ全員で患者さんとのコミュニケーションを大切にし、患者さんとそのご家族が当クリニックに来て良かったと満足していただけるように心がけています。多くの患者さんがご来院くださっていますが、非常勤の女性医師との二診制でできるだけスムーズな受診に努めており、平日の午後は予約枠に比較的余裕があります。健康診断の数値に不安を感じた時、また原因のわからないおなかの痛みでお悩みの時に、気軽に相談できるクリニックでありたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

染谷秀忍院長 北越谷そめやクリニック6

私は医師であり、僧侶でもあるのですが、どちらも人と深く関わるという点は同じだと思っています。患者さんは受診されるときに、こんなことで受診していいのかな、こんなことで来院して怒られないかな、と思われる方も多いようです。受診して何も異常がなければそれでいいと思います。診察を受けて検査して、それで患者さんが安心できれば、私たちはうれしいのです。当クリニックを、地域の方々が気軽に訪れ、なんでも話していただけるような居心地の良い空間にしたいと思っています。そして、来院される患者さん方が背負う苦しみを和らげるお手伝いをして、地域医療に貢献していきたいと考えています。ぜひ気軽におしゃべりにいらしてください。

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