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田端 晋太郎 院長の独自取材記事

さっぽろ白石本郷通り歯科

(札幌市白石区/白石駅)

最終更新日:2022/06/21

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科 main

南郷7丁目駅から徒歩11分の場所にある「さっぽろ白石本郷通り歯科」。2021年に開業した同院は、虫歯治療から根管治療、小児歯科など幅広く対応している。「体質的に虫歯や歯周病になりやすい人はセルフケアをしっかり行うのが大切なので、患者さんのモチベーションを上げるために頑張っていますよ」と温かい口調で話すのは田端晋太郎院長だ。歯の治療が進む過程に魅力を感じるという田端院長が大切にしているのは、歯科が苦手な人でも話して良かった、来て良かったと思ってもらえること。無理に治療をせず、できるだけ歯を削らず、麻酔の痛みも極力抑えるなど、常に患者のことを第一に考えながら治療を行う優しさあふれる田端院長に、同院の治療スタンスや印象的だったできごと、今後の展望など幅広い話を聞いた。

(取材日2022年4月18日)

患者の性格や、生活スタイルなどを考慮した治療を提案

先生は大阪のご出身だそうですね。

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科1

北海道医療大学に進学したことをきっかけに北海道に来ました。修学旅行などで来たことがあったので遠方だという抵抗感もなかったですね。実を言うと学生時代はあまり勉強に身が入っていない生徒だったのですが、実際に働き始め、患者さんとやり取りをしていく中で、歯の治療にとても興味があることを自覚したんです。治療には時間がかかりますし根気も必要です。問題のある歯だけを治療するわけではなくその隣の歯とのバランス、噛み合わせ、お口全体の機能、そして見た目などを考えて治療を進めます。しかしそうして得られた変化に、楽しさというか、やりがいを感じたんです。でもやはり駆け出しの頃は難しかったですよ。

何か印象的なできごとがあったのでしょうか?

ある高齢の患者さんの親知らずの抜歯をする際、当時はまだ技術が足りずうまく治療ができませんでした。そんな私にその方が「君は本当に抜歯ができると思って治療を勧めたのか?」と問われたんです。そこから意識が変わったように思います。その時も考えてその治療を選択したはずだったんですが、人生の先輩から見ると、やはり甘かったのでしょうね。衝撃的なできごとでしたが、それ以降はより、「これは自分で対処できるのか」と熟考するようになりました。できる範囲内でベストを尽くし、それでも難しいとなれば大学病院や専門の先生にご紹介するようにしています。とてもいい経験をさせてもらったと、今では感謝の気持ちでいっぱいです。

そうして2021年に開業されたわけですが、どのようなクリニックにしたいとお考えですか?

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科2

どなたでも来やすい、いわゆる町医者になりたいと思っています。歯科に来る時、患者さんは不安を抱えつつ治療に臨むという、相当なエネルギーを使います。初診であればなおさらです。なので患者さんの緊張を解きほぐせるように、気軽に話をするように心がけています。そうすると次の治療にも足を運びやすくなるようです。痛みが強くない、緊急性が高くない場合は、まず写真を撮り、今後の予定を説明するだけで終わることもあります。そうすると患者さんは「これからこういうことをするのか」と心づもりをした上で治療に進めますよね。流れ作業で治療をするのではなく、その人の性格や生活スタイルなどを理解した上で、治療を進めたいと考えています。

子どもから高齢者まで、一人ひとりに合った治療を提供

患者さんの不安に寄り添い、思いを尊重されるのですね。

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科3

勇気をもって歯科に来る、その一歩踏み出された患者さんは、本当にすごいと思っています。患者さんは悪くなった原因がわかると、「そういうことか」と理解し、安心できます。当院はそこを大事にしたいのです。また、痛みの感じ方も人それぞれ。麻酔が苦手な方もいれば、麻酔なしでもある程度は平気な方もおられます。刺し方、体の温度など、麻酔も工夫できる点は多いんですよ。患者さんのタイプによってやり方を柔軟に変えて対応していきたいと日々模索しています。患者さんへの触れ方にも気を使っていて、例えば唇や頬を器具で乱暴に引っ張ったりしたら、それこそが歯科嫌いの原因になることもありますよね。患者さんが嫌な思いをしないように、それこそ患者さんの大事なお体ですから、壊れやすいものを丁寧に触るように接しています。

お子さんへの接し方はどのようにされていますか?

お子さんもそれぞれで、同じ年齢でも、一人でチェアに座れる子もいれば、近くに親御さんがいないと泣き出してしまう子もいます。怖がりな子は、まず歯科の雰囲気に慣れてもらうのが先決です。最初はおしゃべりをして帰るだけで十分。これもれっきとした治療の一環ですから。そうすると「またあの歯医者さんに行きたい」と思ってくれるようになり、次は一人で座れるようになり、またその次はお口の中に器具などを入れても大丈夫になっていくでしょう。びっくりするほど成長し、治療ができるように育っていくものですよ。

ご高齢の方であれば、入れ歯やインプラント治療になることもあるのでは?

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科4

インプラントはたしかに素晴らしい治療ですが、高齢の方に向いているとは、個人的にはあまり思ってはいません。体に金属を入れるわけですから、生きている間は定期的に管理し続ける必要があります。しかし80歳、90歳になったときにそれが本当にできるか、私としては疑問点が残るのです。高齢になれば病気にもかかりやすくなりますが、 MRIを撮る時に金属は基本的にタブーですよね。そうすると頭の検査などがしっかり行えないリスクも生じると考えられます。だからこそ、患者さんお一人お一人に合ったアプローチを考えていく必要があるのです。

誰もが怖がらずに通える「町の歯医者さん」になりたい

治療に関わる手間は惜しまないと。

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科5

医療側がめざすゴールと、患者さんが求める治療に齟齬が生じることは少なくありません。だからこそ当院ではマイクロスコープなどの精密な機器を適切に使用し、患者さんとよくよく相談をしながら、幅広い選択肢の中から患者さん自身で納得できる治療を選んでいただいています。1本でも歯が悪くなると、隣の歯なども悪くなっていくもの。抜歯だとそれがより顕著です。だから治療が必須なのですが、医療側の意見を強要することはありません。患者さんと意見をすり合わせ、治療の落とし所を見つけるのが大切なのだと思います。私は歯をできるだけ削らないようにしたいと考えています。虫歯は場合によっては削らずに済むものもありますから、それもきちんと見極めて治療に進んでいけるようにと心がけています。

月曜を休診にされているのにはどんな意図があるのでしょうか?

土曜にクリニックが開いていると、平日に来づらい方も通いやすいということがまず一つ。もう一つはスタッフのためでもあります。平日のどこかで午後を休診にするクリニックも多いですが、そうすると連休がなくなってしまいますね。連休があればスタッフも働きやすいだろうと考えました。引っ越しなどの理由は別ですが、スタッフが辞めてしまうと「前回対応してくれたスタッフさんはいないの?」と患者さんが不安になることもあります。クリニックをつくっているのはスタッフ。だからこそスタッフにも長く勤めてほしい。月曜休診はスタッフのためであり、ひいては患者さんのためでもあるんです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

田端晋太郎院長 さっぽろ白石本郷通り歯科6

開院して間もないのですが、短期的な目標としてはユニットが足りなくなってきたのでもう1台増やしたいなと。長期的には、経費や手間暇がかかっても、手を抜かないような治療を続けていきたいと考えています。例えば入れ歯であれば、自由診療で提供してもおかしくないような手間のかかる治療であっても、保険診療で同じ手間をかけて行うなど、患者さんのメリットになることを惜しまないつもりです。根管治療で用いるラバーダムも、多少の経費がかかったとしても保険診療として使用します。あとは前述したように、「町の歯医者さん」として気軽に来ていただける場所にしていきたいですね。「どの歯科に行けばいいかわからない」と迷う方でも、どうぞ怖がらずに来てみてください。たくさんお話をし、患者さんと相談しながら、ともに課題を解決し、長く付き合っていけるような歯科にしていくつもりです。

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