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小池 和成 院長の独自取材記事

さくら脳神経クリニック

(横浜市栄区/戸塚駅)

最終更新日:2023/12/15

小池和成院長 さくら脳神経クリニック main

戸塚駅からバスで8分、豊田小学校前バス停のそばにある「さくら脳神経クリニック」。院長の小池和成先生は、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医の資格を持ち、数多くの症例に携わってきた脳神経外科の専門家だ。かねてからの夢であった地域密着の診療を行うために、2022年2月に同院を開業した。脳卒中・認知症・頭痛・めまいなどの治療や子どもの頭の形に関する外来診療に注力する一方で、風邪・発熱・生活習慣病といった一般内科の診療にも対応する。「頭の疾患だけでなく、何でも気軽に相談していただきたい」と穏やかに語る小池院長に、診療の特徴やめざすところを聞いた。

(取材日2023年11月16日)

脳疾患をはじめ、何かあればすぐに相談できる医院

先生は医師としての専門分野を決めるまで、紆余曲折があったと伺いました。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック1

私は小さい頃、体が弱かったので、よく小児科を受診していました。困っている自分のような子どもを診てあげられる医者になりたいと、中学生の頃より小児科医をめざしたのです。医学部を卒業する前になって、「町の医者としては、子どもから大人まで一貫して診療ができる総合内科のほうが良いだろう」と思い立ち、総合内科に強い東京医療センターに行くことになりました。しかし、その当時は総合内科の医師をめざすなら、プラスアルファで専門分野を持つほうが良いというような風潮もあったことから、再び進路に悩みました。そして、未知な部分が多く勉強のしがいがある脳神経領域を極めようと思ったのです。そうして、外科手術のみならず総合内科的な対応も多い、脳神経外科を専門に選びました。つまり、脳神経外科で一通り専門性を身につけてから、いずれは総合内科的なスタンスで開業をしようと思い描いていたのです。

こちらを開院されるまでの経緯をお聞かせください。

勤務医時代は、脳卒中系の血管障害と、赤ちゃんの頭蓋骨縫合早期癒合症の外科手術の経験を多く積んできました。脳神経外科領域は、一人前になるまでには長い下積みが必要で、実際に数多くの症例を重ねることでしか技術を磨けない分野です。しかし、その地道な経験が今の自分の対応力の幅につながっていると思いますね。また、赤ちゃんの頭のゆがみなど小児脳神経外科領域を専門に開業する医師は少ないので、ゆくゆくは自分で外来を持ちたいと思っていました。そして、神奈川県内に開業を考え始めた際に、こちらの医療法人の脳神経外科のクリニックの先生が、たまたま医院を辞められたタイミングに遭遇したのです。患者さんの来院が継続的に見込める立地や、患者さんのニーズに合わせて構造を変化させやすい建物であるなど希望に合う条件だったため、私がその“法人”を引き継ぐことになり、2022年2月に新しい脳神経外科クリニックをここで開院しました。

医院の特徴は何でしょう。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック2

院名で脳神経外科と掲げているものの、「何かあったらすぐに相談できるかかりつけ医院でありたい」という想いが、私の医師としての礎にあります。ですので、「脳神経外科だから熱は診てもらえないな」というようなことがないよう、日常的な疾患をはじめ、生活習慣病や、感染症治療、赤ちゃんの予防接種など、一般内科の対応もしています。もちろん限界はありますが、患者さんからのご要望がある治療に関しては、できる限り応えるよう心がけています。さらに、子どもの頭の形を相談いただけるのも特徴で、赤ちゃんから高齢の方まで幅広い層の患者さんがいらっしゃいます。特に、キッズスペースやおむつ替えスペースを完備しているのも大きな特徴ですね。

赤ちゃんの頭の形が気になったら、早めの受診が肝要

子どもの頭の形の相談とは、どのようなものでしょうか。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック3

お子さんの頭の形に悩んでいても、相談できずにモヤモヤしている親御さんもいらっしゃるかと思います。そんな方が気軽に相談できる専門の窓口をめざしていますね。寝癖や生まれつきの方もいらっしゃいますが、まれに頭蓋骨縫合早期癒合症などの病気で、外科手術が必要になる場合もあります。ですので、まず診療では骨の病気でないかどうかの検査を行い、異常があった場合には必要に応じて専門医療施設をご紹介させていただきます。骨の病気でない場合には、頭の形の矯正のためのヘルメット治療も提案しています。ヘルメットは、一人ひとりのお子さんの頭の形を詳細に計測の上、3Dデータをもとにオーダーメイドで作っていきます。ただし、実際には抱っこの向きや寝る向きを変えるなどの生活上の工夫や、理学療法などによりヘルメットをしなくても対応できる場合も多いです。

頭のゆがみを放置してしまうと、どんなリスクがあるのでしょうか。

寝癖による傾頭症の場合、耳の位置がずれてしまうことも多いのです。すると顎に影響し、顎関節症や歯並びが悪くなることにつながります。顎がずれていると慢性的な頭痛を引き起こすリスクもあります。また、耳の位置に左右差があると、 眼鏡がかけにくいといった不都合が出てくることがあります。一方で、万が一骨の病気に気づかずに放置してしまうと、頭の変形が残ってしまうばかりでなく、正常な発達が抑制される可能性があります。手術をする際にも、早期だと小さい穴を開ける手術で済んだものが、月齢が大きくなると頭を大きく開く手術を要するなど、治療方針が大きく変わってくるんですね。いずれの場合にせよ、気になっているのであれば、なるべく早めにご相談いただくほうが良いと思っています。

片頭痛の治療について教えてください。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック4

片頭痛とは、ズキンズキンと脈を打つような痛みが特徴で、頭の片側が痛む人だけでなく、両側に症状が出る人もいらっしゃいます。市販薬で我慢をしている人もいらっしゃると思いますが、症状によっては怖い病気が隠れている場合があるので注意が必要です。ですので当院では、まず脳の病気でないかどうかの検査を行います。脳に問題がなかった場合、月に1~2回程度でしたら痛み止めで対応していきますが、月に何度も片頭痛の発作がある場合などは、予防薬を毎日服用していただくような治療も提案しています。ちなみに最近では、症状の重い方を対象にした、片頭痛を抑制するための注射薬があります。治療も従来とは大きく変わってきているので、特にきちんと検査をしたい方や痛みをコントロールしたい方などは、ぜひご相談いただきたいですね。

患者の困り事に目を向け、一歩踏み込んだ予防を提案

治療で心がけていることは何でしょうか。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック5

患者さんのお気持ちに寄り添い、何に困っているかを聞き取ることが大切だと思っています。例えば、検査を重ね認知症であると診断名をつけることも必要ですが、その先に、よく眠れない・不安が強いなど、ご本人やご家族がお困りになっていることがあると思います。診断や治療と並行して、患者さんがその問題をどうやったら解決できるのかを考えるよう、心がけていますね。またスタッフも、診察以外の関わりの中で、患者さんの些細な悩みをくみ取れるよう努めています。一方で、今まで脳卒中などの急性期の治療に長年携わってきたものの、そのような重篤な状態にならないための予防治療が何より大事だと思っています。地域に根差した診療をする今、通ってくださる患者さんに、日々の健康管理の大切さを積極的にお伝えしていきたいと思っています。

具体的にどんなアプローチを考えていますか。

予防を啓発できるきっかけは随所にあると思っています。例えば、当院でワクチンを受ける患者さんの問診表に、既往症や現在病気があるかどうかの質問がありますが、「ない」と書かれていても、実際は健康診断を久しく受けていないだけの場合もあるかもしれません。その際は定期健康診断を習慣にするようご提案ができます。また、ご家族に脳や心臓の病気をされた人がいらっしゃる場合には、疾患の遺伝性などをお伝えするとともに、脳ドックや心臓の総合的な精密検査なども勧められます。日常的な内科疾患にも対応しているクリニックの立場から、さまざまなタイミングで一歩踏み込んだ予防を提案する努力をしていきたいと思っていますね。

最後に、地域の方へメッセージをお願いします。

小池和成院長 さくら脳神経クリニック6

脳神経クリニックと聞くと構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、当院は患者さんの日常的な疾患のお悩みに対する窓口になることをめざしています。同時に、患者さんがより専門的な治療を適切に選択できるよう、近隣のクリニックとも連携を強め、確実なネットワーク作りをしていきたいと思っています。頭の心配をはじめ、どんな些細なことでもお気軽にご相談いただけるとうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ヘルメットを用いた頭の形の矯正/56万1000円~

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