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若い女性に増加している子宮頸がん
知っておきたい予防や初期症状

川崎駅ふみレディースクリニック

(川崎市川崎区/川崎駅)

最終更新日:2022/05/13

川崎駅ふみレディースクリニック 若い女性に増加している子宮頸がん 知っておきたい予防や初期症状 川崎駅ふみレディースクリニック 若い女性に増加している子宮頸がん 知っておきたい予防や初期症状
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最近、20代から30代の若い女性にも増えているという子宮頸がん。子宮頸がんの罹患率は、女性特有のがんの中では乳がんに次いで高いと考えられている。悪性腫瘍というと中高年になってから急速に患者数が増加するイメージがあるが、子宮頸がんは、若い女性の増加が顕著なのだ。進行してしまうと、子宮全摘など大がかりな手術が必要となり、結婚や妊娠など人生設計にも大きく影響する。一方で、子宮頸がんはワクチン接種やがん検診により、予防や早期発見がしやすいがんでもある。そこで、コルポスコープ(拡大鏡)による子宮頸がん精密検査にも対応し、子宮頸がんの早期発見や治療に注力する「川崎駅ふみレディースクリニック」村上文祥院長に取材した。子宮頸がんワクチンによる予防や子宮がん検査の重要性をよく理解して役立ててほしい。

(取材日2022年4月5日)

20代、30代の女性に増えている子宮頸がん。予防接種や、子宮頸がん検査で早期発見・早期治療を

Q子宮頸がんワクチンの目的は何でしょうか? 副反応が心配です。
A
川崎駅ふみレディースクリニック ワクチンでHPVの感染を防ぐ効果が期待できる

▲ワクチンでHPVの感染を防ぐ効果が期待できる

子宮頸がんの原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐのが、子宮頸がんワクチンの目的です。欧米ではワクチンによる予防がスタンダードになっています。子宮頸がんワクチンの接種後は、接種部位の発赤、痛み、腫れ、発熱といった副反応が起こることがありますが、多くは数日程度で治まります。ワクチンに期待できる効果は高いですから、ぜひ受けていただきたいですね。定期予防接種は、小学校6年生〜高校1年生相当の年齢にある女性で、この場合の接種費用は無料となります。

Q ワクチンを接種したら、検査はしなくてもいいのですか?
A
川崎駅ふみレディースクリニック ワクチンはすべてのウイルス感染からは防げないため、検査は必要

▲ワクチンはすべてのウイルス感染からは防げないため、検査は必要

HPVには100種類以上の型があり、子宮頸がんワクチンではすべてのウイルスからの感染を防ぐわけではありませんので、ワクチンを接種していても、性交渉がある方は定期的な子宮頸がん検査を受ける必要があります。ちなみに、子宮頸がんワクチンは、予防できるHPVの型で分類されています。特に子宮頸がんを起こしやすいとされている16・18型のHPVの感染を防ぐためのものが2価ワクチンです。また16・18型のほか、尖圭コンジローマの発症原因とされる6・11型のHPVを予防するためのものが4価ワクチンです。定期接種の対象外ですが、6・11・16・18型を含めて9種類のHPVを予防するための9価ワクチンもあります。

Q子宮頸がんの初期症状はありますか?
A
川崎駅ふみレディースクリニック ほとんど症状がないため、検査が重要になってくると話す村上院長

▲ほとんど症状がないため、検査が重要になってくると話す村上院長

子宮頸がんは、正常な状態からすぐにがんになるのではなく、異形成といわれるがんになる前の状態を何年か経てから、がんになります。異形成には軽度、中等度、高度の段階がありますが、いずれも症状はなく、おりものの変化や出血、痛みもありません。早期がんの状態でも症状はほとんどなく、進行がんになると生理中でないときや性交時に出血したり、濃い茶色や膿のようなおりものが増えたり、水っぽいおりものや粘液が多く出てきたりすることがあります。このような症状が出る段階ではがんが広がり、子宮を全摘するような外科手術が必要になります。進行する前にがんを早期発見するためには、症状が出る前の検査が必要になります。

Q検査ではどのようなことをするのですか? 痛みが不安です。
A
川崎駅ふみレディースクリニック 検査までの時間を仕切りで配慮された待合室で待つことができる

▲検査までの時間を仕切りで配慮された待合室で待つことができる

子宮頸がん検査では、まず問診で最終月経や月経の様子、妊娠・出産経験の有無、自覚症状などを確認してから、婦人科内診を行います。内診では、膣鏡を用いて子宮頸部の状態を観察し、子宮頸部の形、大きさ、位置、表面の状態、炎症の有無などを把握します。次に子宮頸部の粘膜をやわらかいブラシのようなもので採取します。これらを顕微鏡で調べることにより、がん細胞の有無などを確認します。その細胞診の際に少量の出血を伴うことがありますが、痛みはほとんどありません。子宮頸がんは子宮の入口付近で発生するため、検査で発見しやすいのが特徴ですから、妊娠や出産にもつながる大切な子宮を守るために、ぜひ検査を受けてください。

Q検査結果が出た後の対応について教えてください。
A
川崎駅ふみレディースクリニック 医師の指示どおりに精密検査を受けることが重要と話す村上院長

▲医師の指示どおりに精密検査を受けることが重要と話す村上院長

子宮頸がん検査の結果、子宮頸部の状態を詳しく調べる必要があるときはコルポスコープ(拡大鏡)による精密検査「コルポスコピー検査」を行います。子宮頸部の病変の程度などを観察し、必要に応じて病変部の一部を切り取って顕微鏡で検査する組織検査を行います。「異形成がある」と診断されて様子を見る場合、必要なのは医師の指示どおりの間隔で子宮頸がん精密検査を受けることで、食生活や生活習慣は今までどおりで構いません。性交渉も異形成に対して影響を与えたり、がんを進行させたりすることはありません。ただし、不特定多数の人と避妊具なしで性交渉を行うと、新しいウイルスに感染する機会が増えることになるので注意が必要です。

ドクターからのメッセージ

村上 文祥院長

若い世代に急増している子宮頸がんは、予防や検査によって撲滅をめざすことができる病気です。国内では残念ながら、子宮頸がんワクチン接種が進んできませんでしたが、2021年に積極的勧奨の再開が決定され、今後接種が進むことが期待されます。また子宮頸がん検査で精密検査が必要とされた場合、原因となるウイルスを調べるHPV検査も保険適用となり、検査も受けやすくなっています。性交渉がある方は若くても子宮頸がんになる可能性がありますので、性交渉を経験する前にワクチンを接種し、性交渉を開始した1年以内ぐらいからは子宮頸がん検査を定期的に受けてください。それが子宮を守り、幸せな人生を守ることにつながると思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

4価ワクチン/1回目2万2000円、2回目・3回目2万円(税込)、9価ワクチン/1回目3万8500円、2回目・3回目3万5000円(税込)

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