全国のドクター9,253人の想いを取材
クリニック・病院 158,515件の情報を掲載(2024年6月03日現在)

  1. TOP
  2. 北海道
  3. 札幌市北区
  4. 百合が原駅
  5. セオリデンタルクリニック
  6. 中田 世織 院長

中田 世織 院長の独自取材記事

セオリデンタルクリニック

(札幌市北区/百合が原駅)

最終更新日:2021/12/27

中田世織院長 セオリデンタルクリニック main

2021年8月、札幌市北区太平の市街地にオープンした「セオリデンタルクリニック」。優しい笑顔が印象的な中田世織院長は「悪くなった部分だけ治療するのではなく、虫歯にならないための環境づくりをしたい」と予防に力を入れている。患者一人ひとりの体型や生活リズムに合った歯ブラシ選びや、食生活の指導にも熱心だ。子どもも来院しやすいよう、院内にはキッズスペースを待合室と診察室の2ヵ所設けたほか、スタンプカードやオリジナルシール、紙芝居など工夫を凝らしている。患者に寄り添い、「自分や家族がしてほしい治療をすべての患者に提供したい」と語る中田院長に、診療で心がけていることなどを聞いた。

(取材日2021年11月4日)

家族全員が通う、地域のかかりつけ医をめざして

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック1

もともと祖父と父が内科の医師でした。とくに祖父は住宅街で開業し、地域に密着した医療を実践していました。患者さんが祖父の治療に感謝している姿を見て、医療はやりがいのある仕事だなと幼い頃から感じていました。歯科は、痛かった部分の痛みを取ったり、食べ物をおいしく食べられるように入れ歯を作ったりなど、治療の結果をダイレクトに感じやすい分野です。患者さんが喜んでくれる姿を身近に感じたくて、歯科医師をめざしました。

開業しようと考えたのはなぜでしょうか。

以前は札幌市内の歯科医院で勤務していました。その時もかなり自由に任せてもらえていましたが、「もっと自分の理想とする医療を提供したい」と思ったためです。組織の中にいると「この方法が患者さんのためになる」と思っても、全部を思いのままにするのは難しいんですね。もっと患者さんに寄り添い、「自分がしてほしい治療」をしたいという考えがありました。私が考える「自分がしてほしい治療」とは、なるべく歯を削らない、抜かないことです。もちろん症状が悪化している場合、どうしても歯が残せない場合もあります。でも、定期検診や日々のケアをしっかりしていると、もし虫歯や歯周病になっても早くに気づくことができ、治療の負担も少なくて済みます。「悪い部分を治療して終わり」ではなくて、予防歯科の大切さを伝え、痛くなる前から検診に通ってもらえる環境をつくりたいと思い、開業しました。

診察の際に心がけていることを教えてください。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック2

予防歯科が大切とお伝えしましたが、高齢者の方だとすでに歯がない場合もあります。そうなると入れ歯を入れることになりますが、毎日食事のたびに使うものですから、入れ歯がうまく噛めないとストレスになり、食事が苦痛になってしまいます。だから、その人に合った入れ歯を作ることが大切です。とはいえ、材料にこだわると高価になります。患者さんの経済状況も含め、何が一番適した方法かを考えています。入れ歯であってもおいしく幸せに噛める、健康寿命を延ばすことが大事だと思います。

子どもから大人まで、一人ひとりに合わせた治療を

患者さんはどんな方が多いでしょうか。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック3

この地域は比較的古い住宅街で、高齢者が多いエリアです。なので開業前は患者さんの年齢層も高いだろうと予想していましたが、実際は親御さんに連れられてきた9歳以下のお子さんが多いです。内装がかわいい雰囲気だったり、駐車場が8台あり車でも来院しやすかったりするのも影響しているかと思います。正直なところ「この地域にこれほどたくさんの子育て世代がいるんだ」と意外でしたね。お子さんをきっかけに、ご両親やおじいちゃんおばあちゃんも通われるようになることも少なくありません。もともと「家族全員で通ってほしい」という開業時のコンセプトがあったので、ご家族のご紹介で来院されたと聞くとうれしいですね。

子どもが通いたくなる工夫もされていると聞きました。

お子さんは一度怖いと思ってしまうと「もう行きたくない」となってしまいがちです。なるべく嫌な場所だと思われないよう、喜んで来てもらえるように工夫を凝らしています。キッズルームが2ヵ所あるのもその思いからです。また、紙芝居を手作りして歯磨きの大切さを伝える、スタンプカードを作るなど少しでも楽しんでもらえるようにしています。あとは患者さんとしっかりコミュニケーションを取り、どんな生活習慣があるのかを把握するよう心がけています。これは極端な例ですが、虫歯だらけでほとんど歯が残っていない状態の4歳のお子さんを診たことがあります。お母さんと話してわかったのですが、3歳くらいからお父さんがコーラをあげ続けていたんです。そういった場合、いくら虫歯を治療しても、生活習慣が変わらなければ同じことの繰り返しになってしまいます。ですから、お話を聞いて食生活の指導を行う場合もあります。

子どもに限らず、大人にも予防の大切さを伝えているそうですね。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック4

治療が終わっても、予防のために定期的にメンテナンスに来てもらえるのが理想です。でも、そのためには患者さんの意識を変えてもらう必要があり、簡単にはいかない難しいところですね。だから、「定期検診が当たり前の海外の人に比べ、そうではない日本人は、高齢になったときに残っている歯の数が少ない」など、データとともにお伝えしています。あとは、一人ひとりに合った歯ブラシの紹介もしています。一般的にヘッドが小さいほうが奥のほうまで磨きやすいのですが、時間がかかってしまうので、大柄な方や歯磨きが面倒という方には少し大きめの歯ブラシをお勧めしています。まだ開業して3ヵ月ほどですが、これからたくさんの方に予防の大切さを理解していただけたらなと思っています。

患者を第一に考え、利用しやすさを考えていく

早朝診療や、24時間ウェブ予約にも対応されているそうですね。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック5

朝8時半から診療しているのですが、この時間は仕事に行く前の30代、40代の方や高齢者の方によく来ていただいています。また、当院は基本的に予約制です。特に初診の方は約1時間と長めにお時間をいただいています。なぜなら、生活習慣を伺ったり、治療方針を考えたりするため、どうしても時間がかかるからです。予約も気軽に取れるよう、ウェブ予約で24時間受けつけています。夜中、急に歯が痛くなった場合も、すぐ日時の変更ができるため便利です。待ち時間はかかりますが当日予約なしでも急患対応します。また当院は住宅地にあるため、患者さんが知り合い同士の場合もあります。よく知っている方がすぐ近くで治療を受けるとなると気を使うと思うので、壁を少し高くして隣の人が見えないようにしています。

スタッフとのコミュニケーションも積極的にとっているそうですね。

月に1度ミーティングをして、問題点を共有してどう改善したらいいかを話し合っています。開業時にはスタッフ全員が「自分がしてほしい治療をする」というコンセプトを共有していますが、全員が同じ方向を向いているかの目線合わせのためにも、毎月ミーティングを行っています。スタッフ間の空気は患者さんにも伝わりやすいと思うので、いい関係を築くのは重要です。いつも意識しているのは、あいさつとお礼ですね。あとは、忙しくて余裕がないときこそ笑顔を忘れないようにとスタッフに伝えています。こうした環境づくりをすることで、スタッフも効率良く働けるし、結果的に患者さんも気持ちよく治療を受けてもらえると思います。

今後の展望をお聞かせください。

中田世織院長 セオリデンタルクリニック6

家族全員で通える、地域に密着したクリニックにしていきたいと思っています。今後、30年はこの土地で診療するつもりです。今、通ってくれているお子さんが大人になり、自分の子どもや孫を連れてきてくれるような、地域で愛される歯科医師をめざしたいですね。お口の中のことでお困りのことやご要望など、どんな些細なことでも相談していただければ幸いです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ノンクラスプデンチャー/15~25万円、コンフォート義歯/20~25万円

Access