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福島 真梨 院長、福島 祐二 副院長の独自取材記事

ソレイユレディースクリニック

(中野区/東中野駅)

最終更新日:2023/04/28

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック main

東中野駅から徒歩約2分。「ソレイユレディースクリニック」は、駅前の大通り沿いのビルの8階にある。一歩中に入るとクリニックということを一瞬忘れてしまいそうな、やわらかな空間が広がっている。「婦人科は患者さんにとって少し行きづらい診療科。まずはそのイメージから変えたくて」と院長の福島真梨先生は話す。都内の病院に勤務する夫の福島祐二先生が副院長を務め、事務方として全面的にバックアップ。「診療に専念できるのはありがたい」と息の合った連携を見せている。クリニックでは少ないというコルポスコープを備えているのも「私でできる限りのことはしたい」という思いから。その医師としての信念とこまやかな心配りについて、2人に話を聞いた。

(取材日2023年1月19日)

リラックスして診療を受けられるさまざまな心配り

2021年の開院でしたが、患者さんがたくさんおいでになっているそうですね。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック1

【祐二副院長】おかげさまで、予想以上にたくさんの患者さんに来ていただいています。このビルは他にもクリニックが入っているので来院しやすいですし、すべて女性医師が診察することに安心していただけているのかなと思っています。僕は男性ですけれど(笑)、ここでは基本的に裏方です。麻酔科を専門としており、大学病院に所属しながらこちらの事務方を担当し、麻酔や採血・点滴などが必要なときだけピンポイントで参加しています。

クリニック全体がとてもやわらかな雰囲気で、くつろげる空間だと感じました。

【真梨院長】婦人科は少し入りづらい診療科ですから、一歩中へ入ったらリラックスできる作りにしたかったんです。自分が患者として病院に行くと、床が白くて、婦人科の診察台はピンク色と決まっていて、なぜなのかなとずっと思っていました。そこから変えていきたかった。自分のクリニックを作るにあたって、思いが形にできたかなと思っています。
【祐二副院長】待合室は空港のラウンジのような雰囲気をめざしました。席の配置も患者さん同士向かい合わないようにし、お子さん連れの方も来院しやすいようキッズコーナーを設けました。床はやわらかな木目調で、診察室も医師が患者さんと正面から向き合えるスタイルにしました。「パソコンに向かいながら、首だけ患者さんのほうを向けて話すのは避けたい」という院長の思いからです。内診台もなぜかピンク色をしていることが多いんですが、特注でシックな色に統一しました。患者さんには好評です。

診察室が2つあって、先生がすぐ次の患者さんを診られるよう移動できる構造ですね。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック2

【真梨院長】内部の動線も、患者さんをお待たせしないよう、スタッフが働きやすいよう、考え抜きました。スタッフが気持ち良く働けず、足並みがそろっていないと、それはすぐ患者さんにも伝わってしまいます。そういった細かいところは私にとって一番近い存在である副院長が主に担当し、私は診療に専念できる環境をつくってもらっているのはありがたいですね。

クリニックでできる最大限の治療を提供したい

どういった患者さんが来ていらっしゃいますか。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック3

【真梨院長】10代の方がお母さんと一緒に診察を受けられることもありますし、80代の患者さんがおみえになることもあり、幅広いですね。中心は20代から、40代のミドルエイジの方でしょうか。症状としては月経関連のお悩みが多いですね。生理痛が強い、生理の量が多い、生理前に体調が崩れる(PMS)など悩みはさまざまです。どの症状も人と比べる指標がないから、病院に行ったほうがいいのか患者さんにはわからないんです。でも実際は学校や仕事に行けなくて、人間関係にも支障が出てきてしまう。患者さんご自身が病院に来て、自分の症状をお話しされることで、自分の身体に向き合うきっかけをつくれるのかなと思っています。

クリニックではなかなか見かけない、コルポスコープがあります。

【真梨院長】コルポスコープは子宮頸がん検診で要精密検査となった場合に必要な機器で、ぜひ設置したかったものです。子宮頸がん検診でひっかかる方は意外と多く、大きな施設をご紹介するより、できればここで診て差し上げたいと思いました。女性医師が精密検査をしているクリニックはあまりないので、皆さん、探して来られるようです。麻酔をかけるような手術はここではできませんが、クリニックでできる範囲のことは最大限やっていきたいと考えています。
【祐二副院長】麻酔が必要な手術の場合、僕が勤務している大学病院の信頼する女性医師をご紹介し、患者さんに少しでも安心していただけるよう努めています。術後はまたこちらへ戻って、通院していただくことができます。

4Dエコーに対応されているとのことですが、画像が動くのでしょうか。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック4

【真梨院長】4Dエコーは立体の3Dに時間軸が加わって、動画として映し出す機器で、赤ちゃんが動く様子をリアルタイムで見ることができます。あくびや指しゃぶりをするかわいい仕草まで映るので、妊婦さんにも喜んでいただけるのではないでしょうか。当院にはエコー専門のスタッフがいますので、安心して体験していただけると思います。

診療の際、どういったことを大切になさっていますか。

【真梨院長】お話をしやすい雰囲気をつくることでしょうか。婦人科はデリケートな相談を受ける診療科ですので、患者さんが最初から一番心配していることを口にするのはなかなか難しいんですね。そこのところを話しやすい雰囲気をつくるよう、心がけています。会話はとても大切なので、日頃から医学の専門分野に限らずアンテナを張って、患者さんのいろいろなお話に対応できるようにしているつもりです。また、スタッフの力や院内全体の雰囲気も大事になってきますね。

リアルに顔を見て、患者に触れて、診療したい

ところで、先生はなぜ医師を志されたのですか。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック5

【真梨院長】学生のころは数学がとにかく嫌いで(笑)、文化系志望だったんですよ。ところが、大学受験を控えた高校3年生の夏、足の病気にかかってしまったんです。そのときに受診した皮膚科の先生が素晴らしい方で、私を子ども扱いせず、一人の人間として対応してくださいました。患者の側に立ち、私の不安や痛みに共感してくださったんです。「私も先生のような医師になりたい」とそこから方向転換しました。今、私も10代の方やお母さんと一緒に来られる若い患者さんを診ることがありますが、患者さん本人の声にきちんと耳を傾けて診療するよう心がけています。また、大学病院から派遣されたクリニックの院長先生が、患者さん一人ひとりに合わせた診療を行う姿を見て、いずれは自分もこんな風に患者さんと向き合っていきたいと思っていました。

完全予約制やオンライン診療を取り入れる医院も増えていますが、こちらはいかがですか。

【祐二副院長】今も予約は取っていますが、直接来られた方も診察しています。患者さんをお待たせしたくない気持ちから、完全予約制を打診したことがあるのですが、院長が「今痛い、今調子が悪いという人を診られないなら、医師をやっている意味がない」と。それなら別の方法を考えようということになりました。
【真梨院長】そこは譲りたくないところでした。今助けてあげなければいけない人を診るのが医者だという思いは強いです。オンライン診療も重要なツールですが、対面診療が必要な患者さんもいらっしゃいます。目の前の患者さんの顔色を見て、必要なら体に触れて診察をしたい。対面でしかわからないこと、対面でしか口にできないことがあると思うんです。昔先輩の医師に「医者というのは手当てをする、つまり患者さんに手を当てて触っててあげることが仕事だ」と言われたのが強く印象に残っていて、その影響もあるかもしれませんね。

最後に患者さんへのメッセージをお願いします。

福島真梨院長、福島祐二副院長 ソレイユレディースクリニック6

【祐二副院長】中野区で産婦人科の開業は久しぶりだそうです。他区のクリニックや病院に通っていた方も多いと聞きます。そういう意味でも、地域に根差してやっていきたいですね。
【真梨院長】まずは婦人科を身近に感じ、自分の体に興味を持っていただけたらと思います。若い頃から気をつけていることで防げることがありますし、医学は日進月歩ですから、新しい情報も続々出てきます。今、がん検診を初めて受けるという方にたくさん来ていただいていて、それが本当にうれしい。医師としてのやりがいを感じます。皆さんも自分の体の声に耳を傾けるところから、ご一緒にしてみませんか。

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