乳歯の段階から始める小児矯正
正しい歯並びと顎の発達を促す
下井草さかい矯正歯科
(杉並区/下井草駅)
最終更新日:2021/10/12
- 自由診療
子どもの歯並びを整える「小児矯正」は、これから生えてくる永久歯のための土台づくりともいえる。顎の発達を促しながら永久歯の歯並びを整えることで、将来の虫歯や歯周病などのリスクを減らすことにつながるという利点もある。「下井草さかい矯正歯科」の酒井敬一院長は、一人ひとりの患者と長く関わる「矯正治療」に魅力を感じ、矯正専門の歯科医師として研鑽を積んできた。小児の歯並びの悩みから、受け口など不正咬合の矯正まで、幅広く対応。「子どもの治療ではモチベーションの維持がとても大切」と、楽しく通えるクリニックづくりにも力を入れている。子どもへの優しい対応を心がけている酒井院長に、小児矯正のメリットやデメリットについて、また診療時の工夫についても話を聞いた。
(取材日2021年6月15日)
目次
子どもの歯並びが気になったら、乳歯の段階から始める小児矯正。顎の発達を促し永久歯のための土台をつくる
- Q乳歯の生え方は将来の歯並びに影響を与えますか?
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A
はい、そのとおりです。乳歯の段階で歯並びがそろっていないと、永久歯が正しい位置にそろわない傾向があります。乳歯は少し隙間の空いた状態で生えてくるのが理想的です。もし乳歯が隙間なくぴったりと生えている場合、それよりも大きい永久歯が生える際に、並びがでこぼこになりがちです。また、乳歯の本数が足りなかったり歯が隙間なく生えていたりすると、永久歯も同じように生えてきやすいです。出っ歯や受け口など上下の顎のずれや不正咬合も、その後の歯並びに影響を与えますね。
- Q子どものうちから矯正治療を始めるメリットを教えてください。
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A
永久歯が生えそろう前に、お口の土台づくりができることが大きなメリットです。例えば受け口のお子さんは上下の顎の骨の成長に大きく差がある場合は骨格的なアプローチが必要になる場合があるので4~5歳くらいから治療を開始することもあります。でこぼこの改善のためにはお子さんの前歯が永久歯に生えかわる7~8歳くらいから治療を始め、歯の周りの骨やお口の周りの筋肉の発育を適切に促していきます。土台がきちんとできれば、のちに大人の矯正治療に切り替える際もスムーズです。乳歯の前歯がでこぼこしている、指しゃぶりなどの癖や口呼吸の傾向がある、受け口などが気になるような場合には、気になったタイミングで一度ご相談ください。
- Q小児矯正をすることのデメリットはありますか?
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A
まず期間が長くかかるという点が挙げられます。小学2~3年生くらいから矯正を始めたとして、少なくとも永久歯に生え替わるまでの数年間、定期的に通院をしなくてはなりません。永久歯に生え替わった後に成人矯正に切り替えるケースもあり、その場合はさらに数年間の通院が必要です。また小児矯正では、お子さんご本人というよりも、ご家族の判断で矯正を進めるケースがほとんどです。そのため毎日の装置の装着を嫌がる患者さんもいらっしゃいます。
- Q小児矯正に適切なタイミングはありますか?
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A
顎の骨が発育途中で、永久歯が生えそろうまでが矯正スタートの適正時期です。小学2~3年生から始める患者さんが多いですね。ご自身で矯正装置を使える年齢でもありますし、ご家族が見た目を気にされるのもこの頃かと思います。ですがやはり受け口や不正咬合が見られる場合は、それよりも早く、永久歯が生え始める前に矯正をスタートすることをお勧めします。上下の顎の成長を促すための装置を使って土台をしっかりつくっていき、永久歯が正しく生えそろうよう準備をします。
- Q子どもの診療にあたっての工夫や心がけを教えてください。
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A
子どもの治療では「モチベーションの維持」がとても大切です。広めのキッズスペースなど、当院では楽しく通えるクリニックづくりに力を入れました。治療後のご褒美やおもちゃをはじめ、今後さらに充実させる予定です。診療中は優しい言葉や態度を心がけています。ユニットを倒すのが苦手なお子さんは、お母さんの膝の上に座った状態で治療を受けることもできます。「歯医者さんは嫌い、矯正はつらい」と思っては、矯正のモチベーションが維持できません。矯正装置の装着時間も、ご本人に無理のない範囲でスケジュールを立てていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/11万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。