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沖上 正人 院長の独自取材記事

おきがみクリニック

(四日市市/近鉄富田駅)

最終更新日:2023/12/28

沖上正人院長 おきがみクリニック main

近鉄富田駅から北西へ徒歩15分ほどのところにある「おきがみクリニック」は、愛らしいレッサーパンダのマークが目印だ。2021年、沖上正人院長が地域に根差し、何かあったときに思い出してもらえるクリニックをめざし開業。健康寿命を延ばすことを重視している同院では、内視鏡やエコーなどの検査機器を取りそろえている。生活習慣病の治療や生活指導にも注力し、必要に応じて管理栄養士による食事指導も実施。「治療は患者さんと一緒に行う」と和やかな笑顔で語る沖上院長に、生活習慣病の治療を中心に話を聞いた。

(取材日2022年4月18日)

何かあったときに頼れる地域のクリニックでありたい

ご開業までの歩みを教えてください。

沖上正人院長 おきがみクリニック1

三重大学医学部を卒業した後、最初に市立四日市病院で勤務をし、そこで外科を専攻しようと決め、外科の医師として三重県立総合医療センターに入職しました。その後、三重大学の医局へ入って経験を積みながら、地方の病院でも勤務している間に、35歳の時から約4年間にわたって院長を務めさせてもらいました。院長になると、いろんな人と関わって、意見をいただくことになりますので、そこでは貴重な経験をさせてもらいました。自分としては外科の医師としてやっていくつもりでしたが、院長となるといろんな患者さんを診ることになり、総合内科診療の対応もしていました。幅広い対応をしている時に、この経験を生かせるのは地域医療かなと思い、開業を決意し、現在に至ります。

このエリアや患者さんの特徴はありますか?

私は三重県出身ではありませんので、エリアに関する詳しいことはわかりません。ただ、すぐそこにある小学校は築100年を超えているそうですし、狭い道も多く住宅がひしめき合っているので町の歴史は長いと思います。近くに大きな工場があることもあって、マンションが建ち始め、若い世代も増えてきましたし、人口は増えている気がします。患者さんの年齢層は比較的若いのではないかと思いますが、ご年配の近所に住む方々も歩いて通ってくださいます。患者さんは、当クリニックの患者さんに勧められてきた方や健康診断で引っかかった方などさまざまです。内視鏡検査を希望してくる方も多くいらっしゃいます。

ご開業から3年ほどですが、どのようなクリニックをめざしていらっしゃいますか?

沖上正人院長 おきがみクリニック2

月並みですが、皆さんに安心して通ってもらえる地域密着型のクリニックにしていきたいと思っています。このエリアの特徴かもしれませんが、クリニックのことを「沖上さん」と名前で呼んでくださる方もいらっしゃいます。皆さんは、ほかのクリニックのこともそう呼んでいらっしゃいますが、友達のところに行くような感じで呼んでもらえるのはうれしいです。地域の皆さんが何かあったときに、思い出してもらえるような医師でありたいです。往診や訪問診療にも対応しているんですけど、「往診に来てほしい」と言ってもらえると信頼されているのかなと思えてうれしいですし、先生で良かったと言ってもらえた時にはやりがいを感じられますね。最近では在宅も始め、桜の森病院で週1回緩和ケアにも携わっており、そこで得た知識を在宅医療に生かしていきたいと考えております。最期まで預けても良い医師と思ってもらえるように努力を忘れないようにしていきたいです。

生活習慣病の改善は患者と二人三脚で

注力している治療を教えてください。

沖上正人院長 おきがみクリニック3

やっぱり生活習慣病でしょうか。ただ生きている、長生きしているというのではなく、例えばスポーツができたり、旅行に行けたりという“健康寿命”を延ばしたいと思っています。もし皆さんが脳梗塞や心筋梗塞になったら、生活もガラッと変わりますし、いろんなことに気をつけて薬も飲むようになるでしょう。でも、血圧やコレステロールが高くなったくらいでは、自覚症状もたいしてありませんから、生活習慣を変えられないという方が多いんですね。しかし脳梗塞になる前に血圧やコレステロールをコントロールするのが大事なことなんです。患者さんには、「このままだと人の何倍脳梗塞のリスクがあります」とか「今の数値はこのくらいの段階です」と、わかりやすく説明することを心がけています。脳梗塞になると、片足がしびれてしまう、寝たきりになってしまう場合もあります。こういったこともきちんとお伝えして、健康寿命の延長につなげていきたいです。

こちらで行っている生活習慣病の治療や予防について教えてください。

当クリニックでは、薬による治療を行う前に、まずは運動と食事の管理で改善していくべきだと考えています。ただ、人によってはストイックになりすぎる方もいらっしゃいます。極端な話、豆腐だけしか食べないとか、お肉を食べないとか。でも、そうなると人生がつまらなくならないか心配ですので、患者さんには続けられそうかどうか、苦痛になっていないかということを確認しています。こうした生活改善は「体のためにどこまでできますか」という話になりますので、患者さんとしっかり話をする必要があります。患者さんに合った方法を一緒に考えたり、また本人がモチベーションを保つことも重要で、それをどれだけうまくお手伝いできるかというところにやりがいを感じます。

このクリニックの強みはどんなところだと思いますか?

沖上正人院長 おきがみクリニック4

内視鏡検査は強みかなと思っています。上部消化管内視鏡は経鼻の細いものを採用しています。下部消化管内視鏡への不安や痛みが強い方は、少しうとうとする鎮静剤も使用できます。眠っているような状態のうちに検査を行うので、一度検査を受けて、苦手意識のある方もぜひ試しに受けていただければと思います。このほか、当クリニックではエコーなどの検査機器も取りそろえています。あと、糖尿病治療に欠かせないヘモグロビンA1cの数値を当日出せる機械があるのも強みです。当日結果が出ると、数値を見て薬を減らす判断もできますし、患者さんが1ヵ月頑張った成果に対し、一緒に喜んだりできることが楽しみの1つです。結果報告が後日だと、感激もぼやけてしまいますからね。

患者に寄り添う、通いやすいクリニックをめざす

スタッフさんについて教えてください。

沖上正人院長 おきがみクリニック5

ありがたいことに「スタッフの感じが良いね」と言ってくださる患者さんがいらっしゃいます。スタッフは皆どんな時も笑顔で対応してくれています。また、管理栄養士もいますので、生活習慣病の食事に関することをたくさん話す必要があるときは指導をしてもらっています。生活習慣病の食事の話は、私からもしますし、患者さんとスタッフと一緒に取り組むスタンスで行います。生活習慣病の対策は、実際にやってみると患者さんが続けにくい場合もありますので、そのときは言ってもらって患者さんに合うように変えていきます。寄り添う姿勢で続けられるようにしていきます。

患者さんと接するときに大切にしていることはどんなことでしょうか?

患者さんが通っていただきやすいように接することです。例えば、糖尿病の患者さんだと、しばらくいらっしゃらないと思っていたら、すごく症状が進行した状態になってから受診されることがあるんです。糖尿病だと合併症で重篤になってしまうこともあるので、そういった事態を防ぐためにも患者さんに来ていただきやすい環境づくり、雰囲気づくりはとても大切にしています。自分の持っている技術を提供して、患者さんの体を良くしたり、健康を維持できるようにサポートさせていただきたいと思っています。でも、続けて通ってもらわないと患者さんの病状がわからなくなってしまいます。患者さんとのやりとりの中から、その方が通いやすい対応を模索しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

沖上正人院長 おきがみクリニック6

地域に根づいたクリニックとして、皆さまの健康維持をお手伝いさせていただけたらと思っています。最期まで診てほしいと思ってもらえる医師をめざし、努力していきますので、体のことに関して不安や疑問があれば、なんでも相談してください。こちらでわかることはしっかりアドバイスさせていただきますし、当院で対応できない場合も適切な医療機関を紹介させていただきますので、地域のクリニックとしてうまく活用していただけたらと思います。また、自覚症状が何もないと「私は健康だ」と思ってしまいがちですが、何か潜んでいることもありますので、健康診断とがん検診は定期的に受けることをお勧めします。何か症状が出てくる前に対応することが大切です。

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