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吉本 聖 院長の独自取材記事

よしもと形成外科クリニック

(徳島市/鮎喰駅)

最終更新日:2023/10/10

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック main

徳島市の中央部にある南庄町に、「よしもと形成外科クリニック」はある。徳島ではまだ珍しい形成外科を標榜しており、2020年の開業以来、気軽に相談できるクリニックとして地域住民に親しまれている。院長を務める吉本聖(しょう)先生は、徳島大学病院などで研鑽を積み、日本専門医機構認定形成外科専門医の資格も持つ、形成外科のスペシャリスト。「黙っていると怖そうに見られるんです」と笑うが、話すとむしろ逆。訪れた人は安心して話ができるのでは?と感じさせる気さくな人柄が印象的だ。「患者さんとの『人対人』のお付き合いを大切にしたい」と話す先生に、開業の経緯や同院の特徴などについて語ってもらった。

(取材日2023年9月4日)

形成外科をより身近にして、多くの人を喜ばせたい

こちらではどういった相談が多いですか?

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック1

保険診療による形成外科の治療を軸としているので、多いのはできもの、タコ、うおのめ、陥入爪、ケロイドと呼ばれる傷痕などですね。お子さんだとあざや血管腫といった先天異常、高齢の方だと爪や眼瞼下垂症に関するご相談が多いです。また、美容皮膚科と美容外科も標榜しており、しみやしわなどのエイジングに関するお悩み相談もたくさん受けております。美容面のニーズは思った以上に多く幅も広いので、今後もできる限り応えていくつもりです。患者さんの中には、皮膚科や整形外科の疾患で当院を受診される方もいて、形成外科の認知度の低さを感じることもありますね。僕の役割としては、地域の皆さんが適切な診療科で医療を受けられるよう「道案内」をしながら、自分の専門分野については満足していただけるよう全力で取り組むことだと思っています。

確かに、どんなときに形成外科に行けばいいか迷うこともありそうです。

形成外科は体に生じた組織の異常や変形、欠損などをできるだけきれいに治すことを目標とする診療科です。外科的処置を中心とした治療を行うため、皮膚科が「皮膚内科」だとしたら、形成外科は「皮膚外科」と捉えてもらうとイメージしやすいかもしれません。形成外科は機能面に加え見た目もより美しくすることをめざし、患者さんの生活を良くするためのお手伝いができる分野でもあり、本当はすごく身近な診療科なんです。以前は大きな病院に勤めていたこともあって、自分が皆さんの身近な存在になれていないと感じることもしばしばあったので、もどかしさがありましたね。実は、開業したのもそうした想いがあったからです。

ぜひ、開業のきっかけを詳しく教えてください。

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック2

勤務医時代は、開業するつもりはありませんでした。でも日々の診療の中で、美容的な相談に乗れなかったり、柔軟な対応ができなかったりと施設内での制約にもどかしさを感じていました。そんな中、徳島大学病院で地域医療支援に関わっていた頃にへき地医療を行う機会があって、地域の皆さんがすごく喜んでくれました。それがすごくうれしかったんです。一方で、こんなに必要とされているのに、形成外科を知らない人が大勢いることにも気づかされました。そこから、「もっと身近な存在になれたら、より多くの方に喜んでもらえるはずだ」という想いが強まり、開業することを決めました。自宅に近い南庄町に開業して3年、徐々に町の中で身近な存在になれてきたかなというところです。地域の皆さんや近隣の医療機関に必要とされていることを実感する日々で、とてもありがたいですね。

立場や年齢の枠を超え、患者と「人として」向き合う

先生が診療する上で心がけていることを教えてください。

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック3

患者さんと「人対人」のお付き合いをすることです。ともすると、医師って上から目線になりがちだと思うんですよ。でも、パワーバランスに偏りがあっては良い医療が提供できるわけがない。立場や年齢の枠を飛び越え、目の前の患者さんのために何ができるかを、その方の目線に立って考えることが大事なんじゃないかと思います。それを教えてくれたのは、研修医時代にお世話になった病院の先生やスタッフでした。廊下ですれ違うと、患者さんとスタッフが笑顔であいさつを交わし楽しそうに会話しているんです。仕事をする中でも、先輩が僕たち新人に敬意を払って向き合ってくれて。人と人の関わりを大事にするってこういうことなんだと、目の前が開けた気がしてめざす医師像が定まりましたね。

具体的に患者さんとどう向き合っているのでしょう?

お子さんにも敬語を使うのは、小さくても一人の人間として誠実に向き合いたいからです。とはいえ、硬くなりすぎずにフレンドリーに……というのも大事なこと。なかなか難しいですが(笑)、自分が患者だったら、堅苦しくて相談しづらい先生は嫌ですからね。また治療方針を決める時は、選択肢を用意して相談しながらその方の理想に近いものを提供するようにしています。一方で真剣に向き合うからこそ、患者さんの希望とは異なる意見を提示することもあります。例えば、わきが治療の相談。年代によっては一時的ににおいが強まることがあるのですが、手術をすれば傷痕が残ります。そうしたリスクも含め、本当に「今」手術をする必要があるのかを専門家の立場でアドバイスしています。正解は一つではないだけに試行錯誤の日々ですが、患者さんにとってのベストを一緒に模索したいですね。

診療に対する考えは、スタッフの皆さんにも共有しているのですか?

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック4

もちろんです。診療方針は採用面接でも伝えているので、今いるスタッフは僕の想いに共感してくれた人ばかりです。「患者さんの力になりたい」という想いが強く、自ら考えて動いてくれるので本当に助かっています。例えば、治療後は患者さんに患部の処置をしてもらうことが多いのですが、以前は僕から処置の仕方を説明するだけでした。すると、スタッフが「先生の前だと緊張して頭に入ってこないこともあるから、私たちからも伝えるのはどうですか?」と提案してくれて。そこで、診察後に看護師が再度説明し、さらに受付でも確認をするという流れに変えたところ、上手に処置をできる方が明らかに増えたんです。患者さんを普段から観察し、同じ目線で寄り添ってくれているからこそだと、頼もしく感じました。

栄養領域にも目を向け、より根源的なサポートを

ところで先生はなぜ医師に? 形成外科を専門とした理由も知りたいです。

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック5

中高時代に親戚が立て続けに亡くなったことが、医師を志すきっかけになりました。病気で困っている人を救う力を身につけ、誰かの力になりたいと思ったんです。以前から漠然とした興味はあったので、「やるしかない」と決心がつきました。中でも形成外科を選んだのは、高い専門性がありつつも、頭のてっぺんからつま先まで全身を診ることのできるジェネラルな分野だったから。それに、自分の行った治療の良し悪しが結果として明確にわかることも魅力でしたね。シビアな世界ではあるけれど、その分やりがいも大きいと思います。自分が担当させてもらうからには、結果にこだわりプロフェショナルな仕事をしたいという気持ちで、今も治療にあたっています。

これから力を入れていきたいことがあれば、教えてください。

健康を保つことやきれいでい続けるためのサポートです。病気や老化の予防とも捉えられるでしょう。「悪くなったら治す」のではなく、「良い状態を維持すること」や「悪くならないようにすること」が大切だと考えています。また、体に不調を抱えていても、健診や一般内科では異常が指摘されないという悩みもよく耳にします。僕自身もそうでした。そこで、注目しているのが栄養学的なアプローチ。例えば、鉄分不足がにきびの原因であったり、男性の薄毛に亜鉛不足が関わっているといったこともありますので、食事やサプリメントのアドバイスをしています。当院を頼ってくれた方々が元気に美しく人生を楽しめるよう、さらに栄養学についての理解を深め、知識を増やしていきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

吉本聖院長 よしもと形成外科クリニック6

当院は特別な治療をしているわけではありません。患者さんに喜んでもらえるように、丁寧で高品質な医療を心がけてスタッフ一同、診療に取り組んでいます。患者さんが笑顔になれるよう、できることはすべて行っているつもりなので、お困りのことがあれば気軽にご相談いただけたらうれしいです。手術に関しては当院での対応に加え、全身麻酔が必要な場合は近隣の病院との連携も図っていますので、ご安心ください。人対人としてお互いに礼節と誠意を持ってうれしくなれる医療を実現し、いい人生を形成していきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみのケア/1万1000円/回(20shotまで)、しわのケア/1万3200円~(部位により異なる)

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