大人も子どももブラッシング指導
ステージに合わせた予防を実施
稲沢のぐち歯科
(稲沢市/大里駅)
最終更新日:2023/12/28
- 保険診療
虫歯や歯周病の早期発見、早期治療のために行う「予防歯科」。近年、口腔環境と全身の健康の関係が注目されており、予防は健康寿命を延ばすためにも欠かすことができないとされている。予防の中心となるのは、毎日のセルフケアだ。「稲沢のぐち歯科」の野口敏英院長は、セルフケアを適切に行うには「自分自身の口腔内の状況を知り、主体的に予防をすることが重要です」と話す。そこで同院では1年に1回は口腔内の写真を13枚撮影。成人の患者でも歯科衛生士が丁寧にブラッシング指導を実施している。「まずはご自身のお口の状況を知ってほしい」と話す歯科衛生士の後藤知里さんに、大人と子どもの予防の違い、予防歯科を受診するタイミングについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年12月15日)
目次
カラー写真13枚で視覚化。口腔内の状態と歯磨きの癖を知り、適切なセルフケアの習得をめざしてもらう
- Q予防歯科が大切な理由をお聞かせください。
-
A
予防歯科が大切とされるのは、虫歯と歯周病の早期発見、早期治療だけでなく、健康寿命の延伸のためでもあります。口腔環境は全身の健康にも影響しているので、予防で口腔内をきれいにすると元気に長生きすることにもつながっていくと考えています。虫歯や歯周病に関しても、症状が進んでいると治療の選択肢も少なくなりますし、場合によっては治療できないこともあるでしょう。虫歯や歯周病でなくしてしまった歯は戻りません。そうならないためにも、予防歯科が大切です。
- Q子どもの予防歯科のポイントはありますか?
-
A
子どもの予防歯科のポイントは、将来歯並びが良くなるようにしていくことです。当院では食事の姿勢や日常生活の癖を正したり、口周りの筋肉を鍛えたりします。歯並びが良くなると清掃性が良くなるので、大人になったときも虫歯や歯周病になりにくくなるでしょう。最近は口をポカンと開いている子が非常に多いので、日常的に唇を閉じて、口周りの筋肉を鍛えることが大切です。他にも、舌で歯を押す子も癖を直すように指導します。口周りの筋肉を鍛えるための器具を使うので、私たち歯科衛生士がしっかりレクチャーしますよ。3歳くらいから予防歯科を始める子が多いですが、0歳でも食育などの情報をお伝えすることが可能です。
- Q大人の予防歯科ではどうでしょうか?
-
A
大人の予防歯科ではブラッシング指導がメインです。当院では、子どもだけでなく大人にもブラッシング指導を行います。大人の場合は、今の歯をどれだけ長く守っていけるかがポイントです。しかし、定期的に歯科医院に来ていただいていても、ご自宅でのセルフケアがおざなりでは口腔内の環境は維持できません。そのために、当院では1年に1回はカラー写真を13枚撮影し、患者さんにも治療前や1年前の状態と見比べてもらいます。どのように変化したか、良いところと悪いところをチェックして、毎日のケアのモチベーションを保つためにも役立ててもらえたらと思います。
- Qこちらならではの予防歯科の取り組みや工夫はありますか?
-
A
年に1回カラー写真とエックス線検査をするところではないでしょうか。カラー写真を13枚も撮影することで、普段は見られないお口の中を視覚化します。歯磨きの仕方は人それぞれで磨き方の癖もあるので、汚れが残りやすい箇所があります。カラー写真を使って、患者さんの苦手箇所を伝えてケアの仕方を教えます。エックス線写真は見ただけではわからないような初期虫歯の発見に役立ちます。また、メンテナンスに来てくれている方には、大人にも高濃度フッ素を塗布して歯の強化を促していきます。
- Q予防歯科はどのようなきっかけで受診したら良いのでしょうか?
-
A
まずはご自身のお口の中の状況を知っていただくことが大切ですので、しばらく歯科医院に行っていない方は一度来院していただきたいです。痛みや腫れなどの自覚症状がなくても、歯科検診に来てください。初診の方は歯が痛い腫れがあるといった主訴が多いですが、「何年か歯科医院に行っていないので診てほしい」という方もいます。歯科医院にしばらく行っていないからと敬遠せずに、気軽に来院していただければと思います。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。