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オンライン診療で続けやすい
アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法

戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科

(川口市/戸塚安行駅)

最終更新日:2021/10/12

戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 オンライン診療で続けやすい アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法 戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 オンライン診療で続けやすい アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法
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花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎は、近年患者数が増えている病気。有病者は全人口の40%ともそれ以上ともいわれ、子どもから年配者までこの病気に悩む人は多い。しかし一方で、アレルギー性鼻炎の治療法にはどんなものがあるのかは、あまり知られていないようだ。「アレルギー性鼻炎の治療法は、薬物療法、アレルゲン免疫療法、外科的治療の3つがあります。アレルゲン免疫療法の一つである舌下免疫療法などは、オンライン診療を利用することで、治療を続けやすくなっています」と教えてくれたのは、「戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科」の院長・上浦大輝先生。上浦先生に、アレルギー性鼻炎の原因から治療法による違い、オンライン診療の活用法まで詳しく聞いた。

(取材日2020年5月20日)

重篤な副作用が少なく、薬物療法との併用も可能な舌下免疫療法。オンライン診療の活用で、通院の負担を軽減

Qアレルギー性鼻炎の原因は何なのでしょうか?
A
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 環境や食生活などの変化が影響して引き起こすアレルギー性鼻炎

▲環境や食生活などの変化が影響して引き起こすアレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、スギ花粉やダニ、ハウスダストといった特定の物質に体の免疫が反応してしまい、免疫を介してくしゃみや鼻詰まり、鼻水などの症状が出るものです。原因は1つではなく、近年はアレルギーを引き起こすとされる物質が増加しています。中でもスギの植林が増えてスギ花粉の飛散量が増加したのを受けて、ここ20年ほどでスギ花粉症の方は増えてきています。このような環境の変化に加え、大気汚染や食生活・住宅の変化も影響するといわれており、これらの要因が組み合わさって発症に至ると考えられています。中には、アレルゲンに対して、反応はしているけれど、症状は出ていないという方もいます。

Q治療法には、どのようなものがありますか?
A
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 舌下免疫療法について話す上浦院長

▲舌下免疫療法について話す上浦院長

薬を服用する「薬物療法」、アレルギーを引き起こす物質を少しずつ摂取する「アレルゲン免疫療法」、外科的な治療法の3種類があります。薬物療法は手軽なのがメリットですが、スギ花粉ならシーズン中ずっと、ダニやハウスダストの場合は1年中お薬を飲むことになり、満足度もあまり高くないと考えます。アレルゲン免疫療法は、注射によって直接体内にアレルギーを引き起こす物質を入れる方法と、「舌下免疫療法」の2種があります。この他、レーザーを使って鼻の粘膜を焼くのが外科的療法で、アレルギー物質が付着する反応を鈍らせることから、鼻詰まりの改善を図るものです。ただ粘膜は1年半ほどで再生するので、繰り返し行う必要はあります。

Q舌下免疫療法とはどんな治療法ですか?
A
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 舌の下側から薬を吸収させる

▲舌の下側から薬を吸収させる

アレルギー原因物質からなる薬を服用し、体内に吸収させる「アレルゲン免疫療法」の一種で、体質改善を目的とした治療です。1日に1回、舌の下側から薬を吸収させるのですが、注射で直接アレルゲンを体内の入れる方法に比べ、重篤な副作用が少ないのが特徴です。注射による方法の場合、原因物質をダイレクトに吸収させることから、呼吸が苦しくなる、血圧が下がるなどの重篤な副作用が出る場合があります。一方、舌下免疫療法では、何らかの副作用があっても、ごく軽く終わることが多いとされます。治療期間は最短でも3年間です。治療中は、月に1回または2ヵ月に1回は定期検診が必要です。

Q長期間の通院が必要なのですね。
A
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 薬の服用期間中は1ヵ月または2ヵ月に一度のペースで通院が必要

▲薬の服用期間中は1ヵ月または2ヵ月に一度のペースで通院が必要

はい。最低3年間は毎日薬を服用し、1ヵ月または2ヵ月に一度のペースで通院してもらうことになります。この点が、アレルギー性鼻炎に悩む患者さんは多いのに、舌下免疫療法を選ぶ方が少ない理由でしょうか。薬の服用後5分は飲食できない、前後2時間は運動などは控える必要があるという注意点もあります。ただ、薬の服用は1日1回いつでもいいので、それぞれのライフスタイルに合わせて、いいタイミングを見つけることは難しくありません。また通院の手間は、オンライン診療を利用すれば軽減することが可能です。

Qオンライン診療には、どんなメリットがありますか?
A
戸塚安行かみうら耳鼻咽喉科 通院の負担を減らして、治療が続けやすくなるオンライン診療

▲通院の負担を減らして、治療が続けやすくなるオンライン診療

通院の負担が減ることで、治療を継続しやすくなると思います。オンライン診療の対象となるのは、基本的には一度来院されたことがある方で、病状は安定しているけれど、長期でのお薬の服用や定期的な診察が必要な方。耳鼻咽喉科なら、舌下免疫療法や睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療を行っている人が該当します。仕事などで忙しい中、定期的な通院は難しいという方は多いと思います。オンライン診療であれば、スマートフォンのアプリを使って自宅で診療が受けられ、アプリ対応の薬局であれば、処方箋情報も自動的に薬局に届き、宅配便などで薬を受け取ることも可能です。時間がない方でも受診しやすいシステムなので、活用してほしいですね。

ドクターからのメッセージ

上浦 大輝院長

アレルギー性鼻炎の原因はさまざまですが、アレルギーは1つ持っていると、ほかのアレルギーを獲得しやすい体質になっていく特徴があります。お子さんに舌下免疫療法などの治療を勧めるのは、保護者からしても勇気がいることだと思いますが、ほかのアレルギーを獲得するリスクを下げるという点で、子どものうちに治療することにもメリットがあると考えます。舌下免疫療法の場合は5歳から治療が可能なので、子どもの治療についても、相談してもらえればと思います。治療継続にあたってネックとなる通院の手間は、オンライン診療の活用で軽減することができます。なかなか通院の時間が取れないという方は、ぜひこちらを活用してみてください。

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