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安田 貢 所長の独自取材記事

安田内科

(高松市/端岡駅)

最終更新日:2021/12/10

安田貢所長 安田内科 main

高松市国分寺町の住宅街の一角に、2019年開業の「安田内科」はある。所長の安田貢先生は、「健康寿命を延ばす」を合言葉に、地域住民の健康を見守っている。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医として30年の長きにわたって、地域の基幹病院で経験を積んだ安田所長。消化器疾患の治療を得意とし、特に内視鏡を使った胃や大腸の検査では、負担の少ない検査にこだわっている。「消化器疾患や成人病の予防のためには、健康な時に健診をしっかり受けることが大切」と力を込めて話す安田所長に、診療に対する思いをたっぷりと語ってもらった。

(取材日2021年10月30日)

豊富な経験を生かし、負担の少ない内視鏡検査を提供

長年さまざまな基幹病院で、消化器疾患を専門に研鑽を積まれたそうですね。

安田貢所長 安田内科1

研修医2年目に、香川県成人病センターへ行くことになったのが原点となっています。最初の1年は、内視鏡は一切触らせてもらえず、ひたすら胃のバリウム検査の撮影から読影、診断をする毎日でした。撮影したバリウム検査の画像を見て、レポートを書き、そのレポートを見て先生が患者さんに説明をするのですが、来る日も来る日もそれを続けた経験が、今はとても役に立っていると思います。その後は、徳島大学医学部の第二内科での勤務を経て香川県立がん検診センターで勤め、胃・大腸内視鏡検査、胃がんや大腸がんの内視鏡治療、一般内科の外来診療、人間ドックの診察、読影などと並行して研究も行うという毎日でした。2001年には、KKR高松病院人間ドックセンターが人間ドックの専門棟を新設するということで誘いを受け、センター長として立ち上げに関わらせていただきました。

開業を決めたのには何かきっかけがあったのでしょうか?

これまで実に30年間にわたって勤務医として勤めてきたのですが、残りの医師人生は開業医として過ごしてみるのも面白いかなと思うようになりました。開業は50歳でも遅すぎるといわれている世界ですから、普通は、56歳で開業を実行する人はなかなか少ないんです。でも、勇気を持ってそのハードルを飛び越えてみようかなと思いました。当初は街中で開業しようと考えていたのですが、同じ診療科を標榜するクリニックが既にいくつもあったんです。しかも、その多くが大学時代や高校時代の先輩のクリニックだったので、そこに入っていくのも違うかなと思い、ちょうどその時に紹介していただいたこの場所で開業を決めました。この地域の方は皆さんとても親切で良い人ばかりで、今はここで開業できて良かったと思っています。

診療の特徴について教えていただけますか?

安田貢所長 安田内科2

内視鏡診断を必要とする消化器疾患を中心に、一般的な内科診療や生活習慣病予防のための各種健診、人間ドックなどを提供しているという点です。特に胃内視鏡検査については、当院では細径内視鏡を導入しているため口と鼻のどちらからでも挿入ができます。また、患者さんの苦痛をできるだけ抑えて検査を行えるように心がけています。胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同じ日に行うこともできますので、来院回数を減らして検査を受けることが可能です。内視鏡検査は勤務医時代から長年行ってきて、研究もしてきましたので、その経験をすべて生かし、消化器疾患の早期発見と早期治療に役立てていくことができたらと思っています。

胃がんの予防には早期にピロリ菌を除去することが大切

診療の際に大切にしていることは何ですか?

安田貢所長 安田内科3

当院には、この地域で暮らしている幅広い年齢の患者さんがいらっしゃいます。その方々に対して、それぞれの年代に合った治療や予防をしていくことが大切ではないでしょうか。例えば、お年寄りの場合には、一度病気になってしまったら次にまたならないようにする。もしくは、既にかかっている病気を早く見つけて適切な治療をすることが大切です。また、若い世代の人に関しては、生活習慣病になってしまっている場合にはそれを治療して、脳卒中や心筋梗塞の発症を予防する必要があります。そして、それよりもさらに若い人については、生活習慣病そのものを予防することが大切です。できるだけ早い時から生活習慣病には注意が必要で、今は小学生の肥満を予防することも重要といわれています。予防医学としてその点を意識しながら診療を行っています。

やはり病気を予防するためには、定期的に検査を受けることが大切ですね。

調子が悪くなってから来るのではなく、「調子が良い時、何も症状のない時に受ける」のが健診だと私は思っています。そうでなければ、早期発見につなげることができません。そのことを、患者さんにはしっかりとお伝えしていきたいですね。特に、女性の死亡原因の上位を占めている大腸がんの検査というと便潜血検査が一般的ですが、便潜血検査では、がんができている場所によっては偽陰性として出てきてしまうことがあります。ですから本来は、大腸内視鏡検査をするのがお勧めです。また、胃がんの予防にはピロリ菌を早期に除去することが大切なのですが、今でもピロリ菌がどういうものなのかを知らない方もいます。そうしたことも、定期的な健診の大切さと併せてお伝えしていきたいと思います。

胃がんの原因といわれているピロリ菌について、もう少し詳しく教えていただけますか?

安田貢所長 安田内科4

一般的に、ピロリ菌というのは母親から感染することが多く、母親がピロリ菌を持っている場合には多くの場合子どもにもうつるといわれています。多くは幼児期に感染してしまうのですが、これは食事の際に食器や食べ物を共有することも原因の一つです。ですから、母親になる前の段階でピロリ菌を除去しておくことが大切なのです。今は20代だけでなく中学生でもピロリ菌を除去することが広まってきています。ピロリ菌を除去することで、胃がん予防につなげられるわけですから、一度は胃内視鏡で検査をしておくことをお勧めします。特に、「自分の胃は大丈夫」と思っている方ほど要注意です。ピロリ菌に感染している人は、胃酸の分泌量が低下するため胸焼けなどの症状が起こりにくいので、症状がない人のほうが気をつけたほうが良いと思います。ピロリ菌がいるかどうかの検査については、内視鏡検査が苦手な方は血液検査で調べることも可能です。

人とのつながりを大切に、地域医療への貢献をめざす

医師として、どのような時にやりがいを感じますか?

安田貢所長 安田内科5

やはり、病気で苦しんで来院された方に対し、きちんと診断をして差し上げて、こちらで治療をしたり大きな病院を紹介したりということを続けていくうちに、信頼関係ができてくるとやりがいを感じますね。患者さんの中には、「あのクリニックはいいよ」といろいろな人に勧めてくださる方もいて、そういう人と人との深いつながりができてくことがいいなと思います。

お忙しい毎日だと思いますが、休日にはどのようにしてリフレッシュしていますか?

ゴルフをしようと思って練習を始めたところです。以前はテニスもやっていました。本当は書斎に閉じこもって本を読むのが好きなインドア派ですが、私もこの年ですから体幹や脚力を鍛えないといけないと思って(笑)。患者さんに「健康管理をしっかりしてください」と言っている手前、自分が太るわけにはいかないですよね。先日も初めてヨガに挑戦してみたのですが、思ったほど筋肉痛にもならず、翌日には体がすっきりして楽になるのを感じました。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

安田貢所長 安田内科6

今後も自分が専門とする内視鏡について、胃がんや大腸がんの予防のために検査の件数を増やして地域医療に貢献していきたいと思います。女性の場合は、出産や閉経とホルモン状態がどんどん変化していきますので、自律神経の不調も多くなります。そうすると他の病気を併発してしまうこともありますので、調子が悪いと感じた時には、些細なことでも構いませんので相談に来ていただきたいと思います。どの年代の方も、自分は健康だと過信をせずに、積極的に病気を見つけていくことが大切です。当院では基本的な人間ドックはもちろん、痛みの少ない内視鏡検査を行っていますので、どうぞ安心していらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胃内視鏡検査/経鼻経口とも1万5400円、ピロリ抗体・ペプシノゲン検査/3500円、人間ドック/Aコース4万1800円・Bコース2万130円

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