質にこだわるインプラント治療
100歳になってもしっかり咀嚼を
マニーデンタルクリニック
(渋谷区/代々木駅)
最終更新日:2021/10/12
- 自由診療
何らかの理由で歯を失くしてしまった時の治療法であるインプラント。最近ではかなり浸透してきているようだが、やはり手術が心配、怖いなどと漠然と思っている人も多いことだろう。口腔外科を専門とし、大学病院でインプラント治療の指導に多く携わってきた「マニーデンタルクリニック」の馬庭暁人(まにわ・あきひと)院長は「インプラント治療を成功に導くためには、診断・説明・手術の質・アフターフォローの4点が最も重要です」と話す。具体的にはどんなことに留意しながらインプラント治療を行っているのか、インプラント治療を受ける際のクリニック選びのポイントなどについて馬庭院長に話を聞いた。
(取材日2020年12月4日)
目次
歯科用CTと解析ソフトで精密に診査診断。こまやかなアフターフォローで長持ちする歯に
- Qどんな人にインプラント治療は有用ですか?
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A
歯を失った後には機能性や審美性を回復するために歯を補填する必要があります。その際、インプラント治療は、しっかり噛みたい、自身の歯を長く守りたいと考えている方に有用です。というのも、欠損した歯の補填法としてほかに入れ歯やブリッジがありますが、これらは周囲の健康な歯に負担がかかり、やがてその歯もだめになってしまう恐れがあるからです。治療に入る前にはエックス線写真によって、顎の骨の量や幅などを調べ 、インプラントを埋入できるか確認します。もし骨量が足りない場合は骨の造成手術を行います。重い全身疾患のある方や特定の薬を服用している方などインプラント治療が適用できない場合はほかの治療で対応します。
- Q手術が不安な患者さんにはどんな説明をされていますか?
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A
インプラント治療が怖いと感じる方は、まだ歯科医療にCTが導入されていない時代のイメージを持っているのだと思います。現在では必ずCT検査を行い、そのデータを解析ソフトに入れて精密に診査、診断します。患者さんにはCT画像などを見せながら、血管や神経の位置、どんな角度でどのようにインプラントを埋入するか詳細にお話しします。インプラント治療の成功率は100%ではないこと、まれにチタンの金属アレルギーが出る人もいること、治療後は定期検診が必須であることなど、インプラント治療に関して想定できることはすべて正直にお話しして、患者さんに深く理解、納得してもらうよう努めています。
- Q歯科医師の技術はどんなことで判断すればよいでしょうか。
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A
それはなかなか難しいですね。インプラント治療の良し悪しは、治療件数で判断できるわけでもなく、治療後、何年もたった後の結果がすべてです。その良い結果を生み出すために重要なのが、診断、説明、手術の質、アフターフォローだと考えています。エックス線画像やCT画像をどう読み解いて正しい診査診断ができるか。ただ最近では分析ソフトがありますので、この点はあまり差がないかもしれませんね。やはり説明をいかに丁寧にしてくれるか、インプラント治療のマイナス面まで含めて真摯に対応してくれるかどうかが大切ではないでしょうか。手術の手技は歯科医師の経験則に基づいたセンスも必要だと思っています。
- Qアフターフォローについて教えてください。
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A
インプラントの埋入手術後の翌日は消毒に通院していただいて、その後も骨と一体化するまで頻繁に通院していただいて状態をチェックします。上部構造を入れた後は1週間後に受診し噛み合わせなどを確認し、その1ヵ月ごとに6ヵ月間はエックス線検査によって状態を確認します。その後は、4ヵ月に1回、上部構造を外してインプラントと歯肉の間などをクリーニングします。インプラントは歯周炎を起こしやすいので長く持たせるためにはこの定期検診がとても重要で、一生にわたって通っていただく必要があります。もちろん、ご自身によるホームケアも大切になります。
- Q治療を受けるクリニックを選ぶポイントはどんなことですか?
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A
紹介してもらうのが、一番信頼性が高いかもしれませんね。インプラントについてしっかりと説明してくれるかどうかもポイントだと思います。インプラント自体はいろいろなメーカーのものがあり価格も異なります。世界的に信頼されているメーカーのものを使用しているかといった点も重要だと思っています。費用については、大きく打ち出している金額がインプラント本体の価格だけというケースも多く見受けられます。手術代や上部構造、麻酔代などを合計するとさほど変わらなかったという場合も多々ありますので、そういった点も細かく確認するとよいでしょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/27万5000円~、骨造成/7万円~