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菅谷 将一 院長の独自取材記事

菅谷クリニック

(名古屋市瑞穂区/熱田駅)

最終更新日:2021/10/12

菅谷将一院長 菅谷クリニック main

2019年4月3日に開院したばかりの真新しい「菅谷クリニック」。院長の菅谷将一(まさかず)先生は、20年以上にわたって呼吸器疾患の診療を外科と内科の両側面から行ってきた。院内は中庭があり、シンボルツリーとしてオリーブを植えるなど開放感を出すことにこだわったという。「沈んだ気持ちで来られる方も多いので、少しでも明るい気持ちになってほしいから」と菅谷院長は話す。肺がんのCT検査についても専門的に研鑽を積んできた経験を持ち、同院では、的確に小さな影を描出することが期待できるという16列/32スライスCTを導入し、肺がんの早期発見や早期治療をめざす。開院して約1ヵ月。やる気に満ちあふれる菅谷院長に、今の心境などを聞いた。

(取材日2019年5月9日)

呼吸器疾患を中心に、患者の心のケアも重視し開院

まずは、先生のご経歴を教えてください。

菅谷将一院長 菅谷クリニック1

私はがんの根治をめざしたいという想いから、大学では外科の教室に入局し、そこで特に肺がんの腫瘍免疫などの研究を行い、呼吸器を専門とする外科の医師としてのキャリアがスタートしました。それから20年以上、急性期病院で呼吸器疾患の診療を外科と内科の両側面から行ってきました。呼吸器疾患とは、肺がんをはじめ、COPDと呼ばれる慢性閉塞性肺疾患、肺炎、喘息など多岐にわたります。これら専門性のある診療のほか、風邪などの一般的な内科疾患、糖尿病や高血圧などの慢性疾患、切り傷、やけどなどの軽度の外傷など幅広く対応しているのが当院の特徴です。以前、勤務していた中部ろうさい病院をはじめさまざまな基幹病院とも提携しており、専門的な医療もスムーズに受けられるような体制を整えています。

これまで数々の経験を積まれた先生が、開院に至った理由は何だったのでしょうか?

急性期病院では、常に根治をめざして治療にあたっていましたが、再発したり、なかなか完治に至らないケースもたくさん見てきました。中には、手術以外の治療法を選択せざるを得ない患者さんもいますが、そのような方は特に体だけではなく、心のケアも必要になります。これまで多くの手術を経験し、すべてやり尽くしたわけではありませんが、心のケアも重視した治療を行いたいと思うようになったのが、開院のきっかけですね。昔からざっくばらんに患者さんと接する医師になりたいと考えていたのですが、これまでは診療が忙しく、なかなか余裕がありませんでした。その分、ここでは、地域の方たちとお茶を飲みながら……とまではいきませんが、できるだけ気軽にお話ができるような関係性を築けたらと思っています。

開院されて約1ヵ月たちましたが、患者層に特徴は見られますか?

菅谷将一院長 菅谷クリニック2

年齢層は60~90代のご高齢の方が多いですね。主訴としては、風邪の症状が多く、会社員や学生の方も時折見られます。小児科は専門ではありませんので、困っている場合には対応しますが、原則として診療対象は10歳以上にしています。この辺りはファミリーも多い地域ですので、要望が多ければ、今後年齢を下げることも考えています。今後は喘息や肺炎、COPDなど呼吸器疾患も診ていきたいですね。また、木曜日の午後を休診にしているので、その時間は以前働いていた病院へ手伝いに行くなど、病診連携を深めていきたいと考えています。

肺がんの早期発見に注力

この地を選んだ理由や、院内でこだわった部分は何ですか?

菅谷将一院長 菅谷クリニック3

もともと名古屋市内および近くの郊外を考えていて、コンサルタントの方にお願いして土地を探してもらい、いくつか上がってきた候補の中から選んだのが現在の場所なんです。名古屋でずっと働いてきましたし、以前に診ていた患者さんも必要な時は足を運びやすいと思ったのが決め手ですね。院内でこだわったのが、中庭に植えたオリーブの木です。開院する時はシンボルツリーを置きたいと考えていました。中庭だったり、待合室の天井を高い設計にしたのは、明るく開放的にしたかったからです。クリニックには沈んだ気持ちで来られる方も多いので、少しでも明るい気持ちになってほしいですからね。待合室に飾っている絵は、10年来の患者さんから開院祝いにいただいたものです。ここでも、患者さんと末永いお付き合いができるとうれしいですね。

導入された医療機器についても教えてください。

私は肺がんのCT検査について専門的に研鑽を積んできた経験がありますので、これを生かすために、16列/32スライスCTを導入しました。肺がんは手術がメインの治療法なので、いかに早く腫瘍を見つけられるかが重要です。当院のCTは、これまで映りにくかった淡い影も的確に描出することが期待できるため、肺がんの早期発見と早期治療につながりやすいと考えています。また、肺炎やCOPDは、エックス線ではわかりにくいことも多いのですが、CTで検査すると見つかることもあり、さまざまな疾患の診断や治療にも活用できればと考えています。私の専門は胸部ですが、CTは頭部や腹部も診ることができるので、今後は専門の先生をお呼びして本格的に診療を行っていく予定です。

禁煙の相談にも力を入れているとお聞きしました。

菅谷将一院長 菅谷クリニック4

そうですね。世間の風向きもあり、今後尽力していきたい分野です。肺がん、COPD、糖尿病、心筋梗塞など、喫煙によってリスクが高まるといわれる病気はたくさんあります。たばこで痛められた肺を元の状態に戻すことは難しいため、その進行を止めることが大事になります。そして、それはすごく単純で、たばこをやめることで進行は止まっていきます。しかし、喫煙者にとっては難しいことなので、禁煙のお手伝いをすることが目的の診療です。何度も挫折してしまった方、一度はやめたけどまた吸うようになってしまった方など、やめたい気持ちのある方はご相談ください。

気軽に立ち寄ってもらえるクリニックをめざす

幼少期から医師になろうという気持ちは強かったのですか?

菅谷将一院長 菅谷クリニック5

私は、父方も母方も祖父母をがんで亡くしています。身内に医師がいたわけではありませんが、幼い頃から祖父母の治療にあたる医師の姿を何度も見てきました。その様子を見て、将来は自分もあんなことができるようになりたいと、憧れを持つようになったのがきっかけです。先程、がんの根治をめざすために医大に進学したという話をしましたが、がんを早期発見したい思いの強さのきっかけにもなっていると思います。当時から、図工の授業やプラモデルを組み立てることが好きでしたし、手先は器用なほうだったと思います。実は最近も少し前まで自宅でDIYをしていました。妻にやらされたというのもあるんですけど(笑)。昔から物を作り上げていく過程が好きなのは変わっていませんね。

先生ご自身の健康法がありましたら教えてください。

昔は地下鉄を使って移動をしていたのですが、最近はめっきり車移動になってしまったので、体をあまり動かしていないことが気になっていました。そこで、部屋に筋力トレーニング用の道具を置いて、空き時間にトレーニングをしています。中学校では野球、高校では空手、大学ではゴルフをやっていたので、もともと運動すること自体は嫌いではないんですよ。ゴルフに関しては今も時間がある時には、練習場へ打ちに行くことはありますね。今のうちに体力をつけておこうと思います。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

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肺がんの患者さんは、今後さらに増加すると予想されていますが、現状の治療で根治が望めるのは手術のみともいわれています。そのためにも、当院ではCT検査で早期発見、早期治療に貢献できればと考えています。治療のモットーは、患者さんと同じ目線に立つことです。話をよく聞いて、何でも言ってもらえる信頼関係を築けるように診療を行っています。風通しの良い診療をめざしていますので、何か困ったことがありましたら気軽に立ち寄っていただきたいです。理想は、用もないのに話しに足を運んでもらえるようなクリニックにすることですね。それが実現できるように、日々の診療にしっかり向き合っていきたいと思っています。

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