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小林 正和 院長の独自取材記事

JUN歯科クリニック東府中

(府中市/東府中駅)

最終更新日:2024/04/26

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中 main

京王線・東府中駅から徒歩約2分と、利便性の高い立地にある「JUN歯科クリニック東府中」。日々幅広い患者層の治療にあたり、「患者さんの意識を高めることに力を注いでいます」と話す小林正和院長。初回の虫歯治療の際に、たっぷり時間を取って歯に関する基本的なアドバイスを実施。一人ひとりの口腔内の状態に合わせたケアグッズ選びのアドバイスを続けているのも、そうした志の表れだ。また精神的な負担をできる限り小さくするため、麻酔をする際の痛みにも配慮しているという。「歯磨きのやり方を変えることは難しくても、歯磨き粉を変えるだけなら簡単ですよね。ご自身の口腔内のステージに合わせたものを選んでいただきたいです」と語る。同院の診療方針や、日常的な口腔ケアで大切なことについて詳しく話を聞いた。

(取材日2024年3月5日)

治療時の痛みはもちろん、麻酔の痛みにも配慮

まずは、患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中1

こちらの考えを押しつけるのではなく、できるだけ患者さんの希望をお伺いした上で治療を進めることを心がけています。また、威圧感を与えないように、ユニットに座っている状態の患者さんを見下ろさないことも意識していますね。そのため、治療の時以外はユニットを起こし、患者さんと目線の高さを合わせてお話をしています。

歯科医師と患者さんの認識のギャップを埋めるため、丁寧な説明も大切にされているそうですね。

患者さんの中には、「痛みがなくなればそれでいい」と考え、早い段階で神経を抜いてほしいと希望される方もいます。そう考える方は、痛みが出るまで虫歯を放置したりすぐに歯の神経を抜いたりすることが、どれだけの物を失うかご存知ない場合がほとんどです。なので当院では、初回の虫歯治療の際には、説明のために1時間の枠を設けています。そして図やデータを用いながら、なぜ今治療が必要なのか、なぜ定期検診が重要なのか、神経を抜くことによるダメージについて丁寧に説明しているのです。患者さんの歯に対する意識や、日々の行動を変えるきっかけになったらうれしいですね。

治療中に麻酔を使用する際にはどのような工夫をされていますか?

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中2

麻酔とは、治療中の痛みを抑えるために行うものです。麻酔の注射自体に恐怖を覚えている患者さんは少なくありません。そこで当院では、麻酔の痛みを可能な限り感じさせないように、表面麻酔を置く時間を長めに取っています。表面麻酔にどのくらい時間をかけたかが、その後に打つ麻酔の痛みをどれだけ抑えられるかにつながりますからね。また、ゆっくりと一定のスピードで麻酔を注入できる電動麻酔器も活用しています。患者さんに「最近の麻酔は針じゃなくなったんですね」「何をされたのかわかりませんでした」と言っていただける麻酔をめざし、これからも心がけていきます。

神経をできるだけ残すことが、歯を長持ちさせるコツ

歯の神経を抜くリスクを教えてください。

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中3

神経があるからこそ、歯がしみたり痛みが出たりして、クリニックを受診するきっかけとなるかと思います。しかし神経がない歯は、そのような痛みのサインが出ないため、もし虫歯が再発してもなかなか気がつけません。見ればわかるほどに虫歯が進行した頃には、治療の手段も少なくなり、抜歯するしかないという可能性もあります。同時に、神経を抜いた歯は栄養が行き渡っていない状態、いわば枯れ木のような状態です。そのような歯はとても弱くて脆いので、どれほど質の高いかぶせ物をしても、突然折れてしまうこともあります。歯がしみたり痛んだりという症状はつらいと思われますが、それは神経が生きているからこその反応だと知ってほしいですね。

そうしたリスクを考慮し、先生は神経を残すことを重視されているのですね。

そうですね。歯を長持ちさせるためには、なるべく神経を残すことが重要だと考えています。また地域的な特性なのか、この辺りは総入れ歯の方が少ない印象があります。だからこそ今残っている歯を将来も残せるように、いかに神経を生かしたまま治療できるかを大切にしています。たまに「神経を抜く=治る」と思われている方もいらっしゃいます。しかし実際は、神経を抜いたら「治る」のではなくその歯から痛みを感じなくなっただけであり、以前の健康な状態に戻ったわけではありません。リスクを知らずに神経を抜いてしまい将来後悔することがないように、先ほどお話ししたとおり丁寧な説明を行っているのです。

どのようなタイミングでクリニックを受診するのが理想なのでしょうか?

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中4

実際のところ、痛みなどの症状がない状態でも、虫歯になっていることは少なくありません。ですから、自覚症状が出る前にクリニックを受診して、検査を受けていただくことが重要でしょう。痛みが出てからの受診だと、虫歯はすでに進行しているケースがほとんどで、削る量が多くなりやすいです。治療の負担をなるべく小さくするためにも、定期受診をご検討ください。また虫歯を放置する時間が長いと、もともと痛くなかったのに、治療後に痛みを感じる場合があります。これは虫歯が残っているのではなく、虫歯を放っておいたために生じている痛みです。何度も再発と治療を繰り返した場合は、神経の近くまで削ることになるので、痛みを感じやすくなります。「痛い思いはしたくない」ということであれば、痛みがないうちにチェックを受けることが重要です。

一人ひとりに適切な口腔ケアグッズ選びをアドバイス

日常生活の中では、どのようなケアを行えば良いでしょうか?

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中5

まずブラッシング指導を受けて、正しい口腔ケアを学んでいただきたいです。歯磨きのスキルは個人差があるものですから、慌てず少しずつ上達をめざしてみてください。途中で歯ブラシや歯磨き粉、デンタルフロス、歯間ブラシなど、いろいろな口腔ケアグッズを試してみるのもお勧めです。その際大事なのは、自分の口腔内の状態や、歯の形に合うものを選ぶということ。例えば歯磨き粉の場合、家族全員で同じ歯磨き粉を使用している家庭は珍しくないと思いますが、それはあまりお勧めできません。なぜなら、家族であっても性別や年齢、虫歯・歯周病の状態は一人ひとり異なるからです。各自の口腔ケアグッズを用意していただくのが理想です。

例えば歯磨き粉の場合、どのように選べば良いでしょうか?

歯磨き粉の広告にはよく「歯周病予防」という言葉が使われているため、誰もが歯周病予防を第一に考えるべきだと思ってしまいがちです。確かに歯周病を意識することは大事ですが、人によっては歯周病よりも虫歯に注意したほうが良いという場合もあります。そのためクリニックを受診して、自分の状態を適切に見極めてもらってください。虫歯ができやすいのか、歯周病になりやすいのかなど、傾向を把握してから、自分に必要な効果が期待できる歯磨き粉を選びましょう。当院では、口腔内の状態を把握するための検査から、適切なケアグッズの選び方のアドバイスまで対応していますので、気軽に相談しに来ていただけたらと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小林正和院長 JUN歯科クリニック東府中6

歯の寿命をできるだけ長く延ばしたいのであれば、セルフケアはとても重要です。しかしそれだけでは限界があり、不十分です。定期的にクリニックを受診し、プロによるクリーニングや、適切な治療・アドバイスを受けましょう。また、「痛みがないから大丈夫」と自覚症状に頼りすぎないことも大切です。痛みや不都合がなくても受診することで、静かに進行している虫歯や歯周病の早期発見・治療につなげられます。当院では口腔内の状態や治療方法について、時間をかけて丁寧に説明させていただきますので、気になる方はぜひ気軽に足を運んでください。

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