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子どもからできる舌下免疫療法
メリットを知って選択肢の一つに

はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科

(豊橋市/井原駅)

最終更新日:2022/03/14

はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 子どもからできる舌下免疫療法 メリットを知って選択肢の一つに はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 子どもからできる舌下免疫療法 メリットを知って選択肢の一つに
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0歳児から高齢者まで幅広い年齢層の患者が訪れる「はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科」。花粉症やほこりを原因とするアレルギー性鼻炎の患者も多く、最近では低年齢化が進み、子どもの患者が増えているという。鼻水や鼻詰まりがひどく、薬を飲み続けても症状の改善が感じられない場合、さらなる選択肢となるのが舌下免疫療法だ。アレルギーの原因がスギ花粉あるいはダニと確定した患者が対象で、数年間の継続が重要となる。5歳以上から可能だが、同院では小学生以上を推奨する。「アレルギー性鼻炎で鼻が詰まって眠ることができず、苦しい思いをしているお子さんの助けになれば」と話す波多野克院長に、子どものときから始める舌下免疫療法について詳しく聞いた。

(取材日2021年10月5日)

アレルゲンに体を慣れさせ、症状を和らげることをめざす舌下免疫療法。数年の継続と経過観察が重要

Qアレルギーの症状や原因について教えてください。
A
はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 スタッフと院長の連携でスムーズな受診を心がけてくれる

▲スタッフと院長の連携でスムーズな受診を心がけてくれる

アレルギーとは、外部から入ってきた物質に免疫が過剰反応して起こるもので、一般的な症状としてはくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが挙げられます。耳鼻咽喉科である当院では鼻炎の患者さんが多く、鼻をかむことで粘膜が弱くなっていたり、鼻をしょっちゅう触ったりすることにより鼻血を繰り返すといった症状も見られます。アレルギーの原因となるのは、主に花粉とほこりになります。花粉は季節性で、春先にはスギ、ヒノキ、夏から秋はイネ科やキク科の雑草など。ほこりは通年性で、ハウスダストやダニやカビ、動物の毛、虫などがあります。最近は低年齢化が進んでおり、2歳前後のお子さんも来院されます。

Qアレルギーの治療にはどのようなものがありますか?
A
はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 子ども連れの患者が多く来院する

▲子ども連れの患者が多く来院する

飲み薬がメインで点鼻薬、目薬もあります。大人の方には体に貼る薬もあります。症状によりレーザー治療や手術が適応と診断される場合は病院を紹介します。免疫療法は従来、皮下注射がありましたが、現在はスギ花粉症、ダニアレルギーに対する舌下免疫療法が保険適用となっており、主流になってきています。治療は、アレルゲンを含む錠剤を毎日服用することで体を慣れさせてアレルギー反応を抑え、症状を和らげることを目的としています。5歳から可能ですが、舌の下に錠剤を置いて1分待ち、飲み込んだらその後は5分間水分を摂取しないこと、服用後2時間は運動・入浴を控えるという制限があることから当院では小学生から始めることが多いです。

Q舌下免疫療法についてもう少し教えてください。
A
はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 若い頃から舌下免疫療法を行う人も少なくない

▲若い頃から舌下免疫療法を行う人も少なくない

初回は院内で服用し、30分程度は様子を見ます。まれに生じるアレルギー反応が出ないか観察するためです。問題がなければ翌日から1日1回、ご自宅での服用となり、基本的に1週目はアレルゲン物質が低用量の薬、2週目からは様子を見ながら高用量の薬にしていきます。アレルギー反応が出る方は1~2週間ごとに診察をし、症状が安定したら1ヵ月ごとに通院していただくことになります。治療期間としては3~5年続けることが望ましいです。舌下免疫療法は長く続ければ続けるほど免疫の抑制が期待でき、治療後の効果の持続が見込まれます。100%誰にでも効果があるわけではありませんので、効果が感じられないときは中止も可能です。

Qどんな子どもに向いていますか? また副作用は?
A
はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 丁寧な対応が評判だ

▲丁寧な対応が評判だ

当院では、アレルギーの症状がひどくて薬を飲み続けていても症状が良くならず、日常生活で苦しい思いをされているお子さんにお勧めしています。ダニアレルギーがひどくて年中薬を飲み続けなければならない子だったり、スギ花粉の時期に薬を飲んでいても症状がつらくて苦しむ子などは良い適応だと考えます。副作用は、口の中のかゆみ、腫れ、喉の違和感など。ほとんどの方は軽症で次第に気にならなくなることが期待できます。しかし、咳がひどくなったり胃が痛くなったり、皮膚のかゆみが強くなってしまう場合もあり、投薬を中断しなければならない副作用が生じる場合もあります。喘息やアトピー性皮膚炎の症状が強い方には勧めにくい治療です。

Qこちらのクリニックで行うメリットについて教えてください。
A
はたのクリニック 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 親身に話を聞いてくれる優しい院長

▲親身に話を聞いてくれる優しい院長

当院は「小児耳鼻咽喉科」を掲げているのでもともと子どもの患者さんが多く、スタッフはお子さんの対応に慣れています。またキッズスペースがあり明るい雰囲気なので通いやすいと思っていただけるのではないでしょうか。最近のお子さんは重症例が多く、鼻詰まりで眠れないという子も。できれば小さい頃から関わって、そうした苦しみから解放してあげたいと思っています。2〜3歳だと鼻水や鼻詰まりが風邪なのかアレルギー性鼻炎なのか医師でも判断が難しいことがあるのですが、長引くときや局所的な症状が強いときはご相談ください。耳鼻咽喉科のプロとして、また身近な開業医として、常に寄り添った、適正な診療を続けていきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

波多野 克院長

舌下免疫療法は、アレルギー反応が出るとわかっている物質を体内に入れるので最初は不安が大きいと思いますが、できる限り丁寧に説明し、不安を解消していただけるように心がけています。この治療は継続が重要ですが、お口にけがをしたときや口内炎ができたとき、抜歯したとき、また風邪を引いたりして体調が悪いときはお休みしてもいいですよ。旅行も1週間程度でしたら薬を持っていかなくても大丈夫です。「毎日飲まなければ」と強迫観念にとらわれる必要はありません。薬で改善が見られない方、特にダニアレルギーは通年で苦しんでいるお子さんが多いので、この治療で少しでも快適に生活を送れるようになればと願っています。

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