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秋元 智博 院長、秋元 福太郎 副院長の独自取材記事

秋元ファミリークリニック

(足立区/西新井駅)

最終更新日:2024/05/20

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック main

西新井駅から徒歩3分、親子連れでにぎわう区の複合施設・ギャラクシティの真向かいに構える「秋元ファミリークリニック」。クリニック入り口横の大きなガラス窓には、山登りをする家族と動物たちのかわいらしいイラストが描かれ、ほっと心が和む。診療にあたるのはリウマチ・膠原病を専門としつつ、総合内科診療の経験も豊富な秋元智博院長。人生を山登りに例え、「登山者の助けとなる山小屋のように、地域の皆さんに寄り添えるクリニックでありたい」と話す。2024年4月からは、長男で糖尿病診療を専門に研鑽を積んだ秋元福太郎先生が副院長に就任し、週3回二診体制が整った。ますます利便性が高まる同院の特徴、それぞれの専門分野の最新事情など、2人にじっくり話を聞いた。

(取材日2024年3月15日)

栄養指導を加えることで、より良い糖尿病治療へ

開業から6年目となる今年、お2人による二診体制が本格的にスタートするそうですね。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック1

【智博院長】はい。開業当初から基本的に私一人で診療にあたっており、待ち時間が長くなってしまうなど、患者さんにご不便をおかけすることも多かったのですが、2024年4月から息子が副院長となり、週3日は二診体制で診療することになりました。今後は互いの役割分担も明確にしつつ、より一層アップデートした診療を提供していけるようにしたいと考えています。
【福太郎副院長】これまでも病院勤務の傍ら、非常勤で週に1度、糖尿病の診療に携わってきました。今後は副院長という立場で一般内科も幅広く診ていくことになりますが、父が日々実践しているように一人ひとりの患者さんの話にじっくり耳を傾け、寄り添って一緒に考えるスタンスで診療にあたっていきたいと思っています。

副院長のこれまでのご経験について教えていただけますか?

【福太郎副院長】総合病院の内分泌・糖尿病内科に在籍し、病棟・外来など診療を広く行ってきました。糖尿病以外には甲状腺の腫瘍、橋本病、バセドウ病、原発性アルドステロン症などの治療にも携わってきました。糖尿病は多様な合併症を伴い、罹患されている方も多いですから、父と同じように街のかかりつけ医をめざすならば、しっかり勉強しておかなければいけないと考えていました。一方、ホルモンに起因する内分泌疾患は治療自体はそう難しくないものの、症状が判然とせず診断に至るまでのプロセスがとても難しいという特徴があります。例えばバセドウ病でも場合によっては入院、手術が必要ですが、症状がある程度安定していて通院によるフォローで足りる方や、発症段階でのスクリーニングといったことは当院でも対応可能です。

糖尿病の治療では、食事など生活習慣の改善が必須ですね。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック2

【福太郎副院長】厳しい食事制限を課されるイメージのある糖尿病治療ですが、近年は食欲にも働きかける薬を使うことで、間食や過食がやめられない方であっても治療に取り組みやすくなってきています。さらに当院では2023年9月から、管理栄養士による栄養指導をスタートしました。タイトな診療時間の中で医師が食生活の細部にまで目配りすることはなかなか難しかったのですが、栄養のプロである管理栄養士に加わってもらうことで、1週間の食事内容を具体的にヒアリングして課題を洗い出したり、個別の食品名や具体的な調理法などを挙げて、生活の中で取り入れやすい実践的なアドバイスをお伝えできます。患者さんの中には、健康のためにと毎日飲んでいる野菜ジュースや乳酸菌飲料などで糖分を取りすぎてしまっているケースもあり、そうした「食生活の中の盲点」も明らかにし、適正な食生活に誘導していければと考えています。

治療薬を幅広く取り扱い、病状にきめ細かにフォロー

院長のご専門は膠原病だそうですね。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック3

【智博院長】リウマチをはじめとした膠原病はまれな病気と思われがちな領域ですが、これからリウマチになる可能性がある状態の方、あるいはご自身でリウマチなのではないかと思い悩んでいる方も多くいらっしゃいます。膠原病はすべての臓器と関わりがあり、人によって体のどこに症状が現れるかは千差万別。脳に出ることもあれば、目、肺、心臓、腸、腎臓、皮膚、泌尿器などその範囲は全身に及びます。特に、40~50代でリウマチを発症している方は生活習慣病を併発していることも多く、それらも一緒に診ていく必要があります。糖尿病や甲状腺疾患にも精通した息子とも情報共有し、互いの専門性を生かしたプライマリケアを行いつつ、必要に応じて適切な医療機関や専門のドクターを紹介するといったことも積極的に行っています。

膠原病の治療で重視していることを教えてください。

【智博院長】現在さまざまな治療薬があり、当院でも幅広く取り扱っていますが、薬の副作用には特に注意を払っています。患者さんの体質や年齢、基礎疾患などに応じて、一人ひとりに合うものを絞り込んでいくわけですが、患者さんによっては使用できる薬剤の種類がかなり限定されます。一刻でも早く進行を止めたい方、高齢で感染症に弱い方、がんの既往歴がある方、腎臓や肺に機能低下がみられる方など、一人ひとり異なる注意点に応じて、薬の種類や量を随時コントロールしていく必要があるのです。

病状、体質、既往などに応じたオーダーメイドの診療が求められているのですね。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック4

【智博院長】その通りです。リウマチなどの膠原病は、血液検査の数値だけで病状を判断できるものではありません。痛みのある関節の数を確認するほか、ビジュアルアナログスケールといって、患者さんご自身に痛みの強さを指し示していただくことも、病状を知る重要な判断材料になります。私は患者さんが診察室に入ってきたときの姿勢や顔色、表情のくもり具合、目の開き方などに注目したり、あるいは実際に患者さんの体に触れてわかることもあるので、五感を使いながら詳細な診断を行っていきます。リウマチの場合、痛みがなくても関節の変形が進行していることもありますから、定期的な通院で症状の些細な変化も見極めてコントロールしていくことが大切です。

登山者にとっての山小屋のような心強い存在でありたい

新しい治療法も登場しているとか。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック5

【智博院長】関節リウマチを例に挙げれば、炎症を抑えて関節の変形が進むのを抑制する生物学的製剤や、分子標的薬と呼ばれるものが登場し、治療の幅が大きく広がりました。生物学的製剤の中には、バイオシミラーといって、既存品の後続として開発され、価格が抑えられたものも登場しています。つまり、経済的な理由で生物学的製剤による治療を諦めていた方にも、治療の門戸が広がっているのです。どの薬を使うにせよ、長年リウマチ治療を手がけてきた私の目標は、一人でも多くの患者さんに「寛解」と言える状態にまで良くなってもらうこと。これまでの経験を生かしつつ、勉強会などへの参加を通じて、リウマチ学の知見を引き続きアップデートしていくことが欠かせないと思っています。

山小屋のロゴマークや、入り口に描かれた登山風景のイラストにはどんな思いを込めているのですか?

【智博院長】人生はよく山登りに例えられたりしますよね。焦って登れば体力が続かずけがをしてしまいますし、ゆっくりでもいいから一歩一歩、確実に足を踏み出すことが大切です。そんな山の道中で体調を崩したり、けがをしたときに助けとなるのが山小屋です。私自身、順天堂大学の山岳部で山小屋での夏山診療の経験があり、多くの登山者の方との出会いがありました。分け隔てなく登山者の助けとなる山小屋。このクリニックもまた、地域の皆さんにとってそんな心強い存在でありたいと考えています。気軽に立ち寄って、体の不調について何でも相談できる、その上で患者さんが癒やしを得られるようなクリニックをめざしています。

今後の展望も含め、読者へメッセージをお願いします。

秋元智博院長、秋元福太郎副院長 秋元ファミリークリニック6

【福太郎副院長】大学病院や総合病院は長時間待ってでも専門的な医療を受けたいという方が多いのに対し、クリニックに来られる方は利便性を重視されている側面も大きいかと思います。街のかかりつけ内科として、患者さんの日常生活を圧迫しないスムーズな診療を通じて、患者さんの健康づくりをお手伝いしていきたいですね。
【智博院長】この西新井は高齢者も多いですが、都心へのアクセスの良さなどから子育て世帯も増え続けているエリアです。当院は専門にとらわれず、地域の皆さんの健康上のお悩みに幅広く対応しています。広く門戸を開いて、誰もが気軽に立ち寄れるクリニックでありたいと願っていますので、体の異常を感じたら症状を問わず何でもご相談ください。

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