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大西 真裕 院長、大西 悠紀 副院長の独自取材記事

おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所

(津市/津駅)

最終更新日:2021/10/12

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所 main

津駅から車で10分ほどの閑静な住宅街に昨年開院した「おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森(こはるのもり)診療所」には、地域の住民はもちろん鈴鹿市や松阪市などの遠方からも患者が訪れる。大西真裕院長は呼吸器内科、妻の大西悠紀副院長は糖尿病・内分泌内科の医師として、長年大学病院で診療してきた。2人とも穏やかで優しい印象だが「実は医療では熱血。私たち、2人とも元気なんです」と大西院長は笑う。2人の医療スタンスやそれぞれの専門性、また診療所に込めた想いやこだわりなど、大いに語ってもらった。

(取材日2019年6月13日)

長年大学病院に勤務し、専門性を磨く

最初に、お二人のご経歴を教えていください。まずは院長からお願いします。

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所1

【大西院長】呼吸器内科を専門に、三重大学医学部附属病院やその関連病院に長年勤務してきました。子どもの頃から医師を志し、最初は外科を考えていましたが、三重県では圧倒的な患者数に対して呼吸器内科医の数が少なかったんです。多くの患者さんが困っているのを目にして、私自身も胸部疾患に興味を持っていたこともあり、呼吸器内科を選びました。呼吸器疾患は、アレルギー、たばこ病、感染症、がんなど、原因不明も含めて、病気の種類が多いのが特徴で、患者さんの数も多いのです。大学病院では多くの肺がん患者さんを診療してきましたが、今は長引く咳や気管支喘息で通ってくださる方が多いです。

悠紀副院長のご経歴を教えてください。

【悠紀副院長】私は三重大学医学部附属病院の糖尿病・内分泌内科に10年以上勤務してきました。もともと看護師だった母に憧れて医療の道に進みましたが、母が乳がんや胃がんを患ったことをきっかけにその思いは強くなりました。また、父が糖尿病であったということもあり、興味もあった糖尿病・内分泌内科へ。内分泌内科は、甲状腺疾患など女性に多い病気を扱いますし、女性医師も多く活躍する専門性の高い診療科です。開業医で専門にしている施設は少ないので、地域の皆さんにぜひ頼りにしていただきたいですね。

昨年開院されたばかりですが、建物などにこだわりを感じますね。

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所2

【大西院長】私は紀伊長島町の出身で、自然が身近な環境で育ちました。診療所も樹木に囲まれた自然豊かなものとしました。医院名の「呼春の森(こはるのもり)」には、「季節が巡って春が来ること」、「病状がよくなること」という思いを込めています。待合室でもリラックスしていただけるよう配慮し、例えば本もあえて医療と関係のないものを置いています。また院内は全面バリアフリーで靴のまま入っていただけますし、診察室や検査室、廊下、トイレも余裕のある造りにしていますので、ご高齢の方、体が不自由な方も安心してご来院下さい。

患者に寄り添い、わかりやすく説明する

お二人が診療で心がけていることを教えてください。

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所3

【大西院長】難しい内容であっても、患者さんが理解しやすいように丁寧に伝えることを心がけています。文面や図を用いて説明し手渡すようにしています。例えば、気管支喘息は症状が良くなると、吸入薬や通院を自己判断でやめてしまう人が多いのですが、継続して治療を受けることが大切です。そのためには、まず患者さんにその理由を理解していただくことが重要です。
【悠紀副院長】糖尿病は慢性疾患であり、毎月の通院が必要になります。入院する病気というよりも、生活に密着した外来診療が中心の病気ですから、継続して治療を受けていただけるように、患者さんがお話をしやすいようなコミュニケーションを心がけています。ただ治療内容や検査結果を伝えるだけでなく、よく世間話もします。そして、その話の中に何かが隠れていることもあるんですよ。薬もそうですが、ご自身で生活を変えてもらうことが治療ですから、その方に寄り添うことが大切です。

慢性疾患では、患者さんのモチベーションの維持が課題ですね。

【悠紀副院長】そうですね。例えば糖尿病では、将来、合併症を起こさないために生活習慣を改善してもらうわけですが、合併症を起こしていない時点では、病気である実感があまりありません。しかし、合併症を発症してからでは遅いのです。当院の患者さんは、糖尿病でも初期の方や、健康診断で引っかかったというような予備軍の方が多いです。このため、ダイエットの外来として、減量に関するアドバイスや、糖尿病や高血圧など、生活習慣病予防にも取り組んでいます。ほかに、肥満との関わりのある睡眠時無呼吸症候群の診断や治療も積極的に行っています。何のためにその治療をしているか。それを患者さん自身が理解していることが、モチベーションを維持する重要なポイントです。そのためにも、こちらから医療情報を発信していくことが大切だと考えています。

こちらの診療所ではどのような検査機器や設備を備えていますか?

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所4

【大西院長】呼吸器内科では適切な診断を下すためにもCTは必須です。当院では検査日に結果をお伝えすることができます。そのため、健康診断などで異常を指摘された患者さんが検査を受けに来られます。また長引く咳や気管支喘息などのアレルギー疾患の患者さんも多いですが、こちらも適切な診断と治療が大事。問診や聴診もおろそかにせず、呼気NO検査や呼吸機能検査などの検査も併用することで、適切な診断を心がけています。
【悠紀副院長】糖尿病・内分泌内科では採血や尿検査を行うので、当日に検査結果を出せるような機器や設備を整えています。特に、甲状腺疾患の検査結果も当日にお伝えできるようにしており、こちらは当院の大きな特徴でもあります。何回も来院していただく必要がないよう、検査から結果、お薬の調整までを当日で完結できるようにしています。甲状腺エコーも導入していますので、異常が見つかっても即座に対応できます。

将来を見据え、生活の質を保つ

スタッフとの連携はいかがでしょうか?

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所5

【悠紀副院長】スタッフは皆、意欲的で勉強熱心です。毎週、勉強会やカンファレンスも実施しています。栄養指導を担当する管理栄養士には、糖尿病治療についても専門的に学んでもらい、その後を踏まえた栄養プランニングをしてもらっています。季節ごとに開催している糖尿病教室では、糖尿病療養指導士の資格を持つ栄養士や看護師、それからスポーツインストラクターと一緒に、食事や運動のことなどをお伝えしているんですよ。スタッフの協力や人柄もあって、皆さんとても楽しんで参加してくださっていますし、本当に助かっています。

今後の展望をお聞かせください。

【大西院長】現在も行っていることですが、当院の公式ホームページでの医療情報の発信は、継続して行いたいと思います。伝えたいことがたくさんあります。また今後は近隣地域での講演など、地域活動にも力を入れたいですね。当院の患者さんは、インターネットを検索してたどり着いた方や、クチコミなどで来ていただいた方がほとんど。治療を受ければ治るのに、具合が悪いのを我慢している人や、高齢だから仕方がないと諦めている人は大勢いると思います。どんなときに呼吸器・アレルギー内科を受診したらいいのか、糖尿病・内分泌内科はどんなところなのか、地域活動などを通じて、情報を届けたいですね、広く知っていただけたらと思います。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

大西真裕院長、大西悠紀副院長 おおにし呼吸器・糖尿病内科 呼春の森診療所6

【大西院長】当院の患者さんの平均年齢は若く、仕事をしながら治療も必要という方にも多く来ていただいています。私の診療目標は「命の期間を長くすること」×「生活の質を保つこと」です。つまり長期的な目標と短期的な目標をもって、生活に合わせたサポートを提供しています。特に、長引く咳や気管支喘息、睡眠時無呼吸症候群などの患者さんには、専門的な治療を提供することができますので、一度ご相談ください。
【悠紀副院長】糖尿病では、将来を見据えながら治療を続け、合併症を起こさないことが生活の質を保つことにつながります。また内分泌内科としては、主に甲状腺疾患を扱いますが、近年不妊の原因にもなっています。妊娠を希望されている方や、子育て中の患者さんも多く来院されます。お子さん連れの方にも配慮していますので、気になることがあれば気軽に相談に来てくださいね。女性医師として何か手助けできることがあればと思います。

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