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長引く咳は喘息や肺がんの可能性も
呼吸器内科で原因の特定を

かみやファミリークリニック

(一宮市/新木曽川駅)

最終更新日:2023/02/08

かみやファミリークリニック 長引く咳は喘息や肺がんの可能性も 呼吸器内科で原因の特定を かみやファミリークリニック 長引く咳は喘息や肺がんの可能性も 呼吸器内科で原因の特定を
  • 保険診療

咳や息切れは多くの人が経験する身近な症状であるが、長引く場合は注意が必要だ。喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺炎などが原因のこともあり、時には、肺がんなど命に関わる病気の可能性もあるという。原因を探るにはまず呼吸器に詳しい医師を受診し、肺や気管支の状態を確認。さまざまな可能性の中から原因を突き止め、適切な治療を受けることが望まれる。そこで、咳や息苦しさを引き起こす呼吸器疾患について、「かみやファミリークリニック」の神谷文彦院長に詳しく聞いた。神谷院長は日本呼吸器学会呼吸器専門医の資格を持つ呼吸器のエキスパート。日本内科学会総合内科専門医でもあり、前職では総合病院で救命救急の現場で経験を積むなど全身の管理にも精通する。呼吸器疾患について正しい知識を持ち、健康管理に役立ていきたい。

(取材日2022年7月9日)

軽視しがちな咳や息切れ。喘息やCOPD、肺がんが原因であることも。呼吸器内科で適切な診断を

Q長引く咳にはどのような疾患が隠れている可能性がありますか?
A
かみやファミリークリニック 最も重要な問診。丁寧に行う

▲最も重要な問診。丁寧に行う

ゼーゼーヒューヒューと呼吸苦が出る気管支喘息や喘息の中でも咳だけが出るタイプの咳喘息、喫煙者の肺気腫やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、感染症や結核、結核の仲間の非結核性抗酸菌症などが挙げられます。意外に気づきにくいのが逆流性食道炎による咳。胃酸の逆流により咳が出ます。他にはアレルギーが原因となるアトピー咳嗽、心理的なストレスから咳をする心因性咳嗽などもありますね。咳嗽(がいそう)とは咳のことです。また、薬の副作用による咳も。特に高血圧症の薬を服用している人に多いです。実にさまざまな疾病の可能性がありますので、まずは原因を特定することが大切です。

Q咳が長引いている患者の注意点は?
A
かみやファミリークリニック さまざまな治療法があり患者に合ったものを提供する

▲さまざまな治療法があり患者に合ったものを提供する

咳は喉から出ると思っている方が多く、耳鼻咽喉科に通院される方がたくさんいます。しかし、実は咳というのは、喉よりも気管支から出ているケースが圧倒的に多いものです。鼻水が喉に流れる、喉の違和感から咳をする癖など、喉が原因となる咳も少しはあります。誤解を招いているのは、喉には痛みを感じる神経があり、気管支には痛みを感じる神経がないため「喉に違和感」を感じるからでしょう。まずは「咳は気管支から出ている」ことを知っておいてください。そして、咳が気になる時は、基本的に呼吸器内科での受診をお勧めします。実際、近隣の耳鼻咽喉科の先生からの紹介で来院される患者さんも多くいらっしゃっています。

Q息切れから考えられる疾患についても教えてください。
A
かみやファミリークリニック 呼吸器疾患について話す院長

▲呼吸器疾患について話す院長

タバコの後遺症である肺気腫やCOPDなどです。喫煙によって気管支が傷み、やわらかくなってしまったり、肺が破壊されたりすることで息切れが生じます。一度破壊された肺は元には戻りませんのでなるべく早めの禁煙をお勧めしています。ほかには喘息からの息切れもあります。がんや心疾患など重篤な病気からという方もいますね。喘息発作を繰り返し、気管支がダメージを受けている高齢者などは、喘息発作よりも息切れ症状として感じる方もいます。「この息切れはタバコのせい」「年齢のせい」と思い込んでいても、本人が気づいていないだけで、重い病気が潜んでいることも多いので、一度受診して原因を特定しておくと安心できると思います。

Qどのような検査を行いますか?
A
かみやファミリークリニック 検査にも注力し、適切な診断をつける

▲検査にも注力し、適切な診断をつける

呼吸器が専門の医師であれば、問診とエックス線検査で、ある程度どの病気か目途がつきます。一番大切なのは問診ですね。どういう経過で、どのような症状が、どんな時に出ているかを詳しくお聞きします。ほかのクリニックでの治療歴があれば、薬の種類なども詳細にお尋ねしますし、遺伝的要因としてご家族の病歴なども聞きますね。問診で6~7割病気の目途がつきます。その後、エックス線や血液、痰、肺機能、呼気一酸化窒素などの検査をして裏づけをとります。もちろんむやみに検査すれば良いというわけではありませんので、状況に応じて、必要な検査のみ行います。呼吸器が専門の医師であれば、これでほぼ病気が特定できると思います。

Q治療はどのように行うのですか?
A
かみやファミリークリニック 経験豊富な院長が診察に当たってくれる

▲経験豊富な院長が診察に当たってくれる

例えば喘息の場合、昔は症状が出たらスプレーを吸い、楽になれば終了という治療が主体でした。しかし、発作の度に気管支がダメージを受けて、だんだん元に戻らなくなり、薬が効きづらくなったりすることが明らかになりました。つまり、喘息は発作を起こす度に悪化する「進行性の病気」なんです。それに伴い、治療目標が呼吸を楽にするのみではなくて、発作を抑える「予防」へと変わったのです。気管支を広げる吸入薬が治療のメインとなりますが、吸入薬は実にさまざまで、一人ひとりの患者さんに合ったものを選ぶのは容易ではありません。この選択ができるのは呼吸器を専門とする医師の特徴といえるでしょう。

ドクターからのメッセージ

神谷 文彦院長

気になる症状を「年齢のせいだ」「いつもの風邪だろう」などと軽視せずに、まずは受診してください。すると実は病気を患っていて、治療が必要な場合がよくあります。その際は呼吸器を専門とするクリニックをお勧めします。多岐にわたる原因の中から病気を特定し、数多くの治療薬の中から、一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療をできるのが専門家の特徴です。例えば喘息とCOPDなどが混合しているケースでは、両方に作用する薬を選ぶ必要がありますが、この鑑別も専門家でなければ難しいといえます。また、治療中の方でも「まだ少し症状が気になる」という方は、別の治療法が選択肢になることもあるので、ぜひ一度ご来院ください。

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