秋元 亮介 院長の独自取材記事
綾瀬駅前りょうデンタルクリニック
(葛飾区／綾瀬駅)
最終更新日：2024/05/13
綾瀬駅東口から徒歩約15秒の場所にある「綾瀬駅前りょうデンタルクリニック」。カフェのような空間で迎えてくれるのは、葛飾区内の歯科医院などでインプラントを中心に研鑽を積んできた秋元亮介院長だ。幅広い治療を丁寧かつスピーディーにこなすスペシャリストだが、四角四面に「秋元先生」ではなく「りょう先生」と呼びたくなるような温かさも併せ持つ。初めて会う取材陣をおおらかに受け入れながらも、「僕の声は拾いにくいんですよ」と録音機材の位置にまで心を配る一面も印象的だった。相手の気持ちの動きを瞬時にキャッチし、ユーモアを交えつつわかりやすい言葉を選んで話す姿に、日々患者とコミュニケーションを取る様子が垣間見えた。そんな秋元院長に診療にかける思いなどを詳しく聞いた。
（取材日2024年3月9日）
多岐にわたる歯科治療の経験を生かし、地域医療に貢献
歯科医師を志したきっかけからお聞かせください。
原点にあるのは、子どもの頃にお世話になっていた小児歯科の専門の先生への憧れです。治療後に褒めてくれたり、頑張ったらご褒美をくれたりしたことも懐かしい思い出ですが、何よりも先生のたたずまいがすごく格好良かったんです。歯科医師になった後、何十年かぶりに会いに行ったのですが、相変わらずすてきでした。こちらが名乗る前に「りょうちゃん！」と気づいてくれたのもうれしかったですね。大嫌いだった歯医者さんを大好きにしてくれたのは、先生の人柄の魅力だったと思います。誠実で真面目で優しくて。僕も患者さん一人ひとりにもスタッフにもそのようにありたいと目標にし続けていますがなかなか難しく、今も修練の日々を過ごしています。
これまでのご経歴、開業までの経緯などを教えていただけますか。
日本大学歯学部卒業後は都内のインプラントを専門に行う歯科医院に勤務し、その後葛飾区内の歯科医院では副院長を務めました。インプラントはもちろん難しい親知らずの抜歯や、セラミックを使った治療などに関しても数多くの経験を積むことができたと自負しています。多種多様なスキルを磨きながらも同時に地域医療の大切さを痛感することも多く、「地域の方々に一生涯健康なお口で過ごしてもらいたい」との思いから、この場所に開業することにしたんです。どんな人でも通いやすいようにと、駅からの近さにもこだわり、院内はバリアフリー設計にして車いすやベビーカーで診察室まで入れるように工夫しました。診察室は半個室と完全個室がありますが、インプラントなど長時間の治療でも患者さんが快適に過ごせるように、診察台のクッション性にもこだわっています。
雰囲気もとてもおしゃれですね。
ありがとうございます。患者さんたちから「カフェのような雰囲気ですね」と言われることもあるのですが、季節ごとの飾りなどをさりげなく置いてくれているスタッフのおかげです。治療に臨む患者さんの気持ちが少しでもほぐれるようにと、診察室のウォールステッカーを選んでくれたのもスタッフなんですよ。他業種からの転職者もいますが、一人ひとりが持つホスピタリティーの芽を大切にしながら、誰もが成長できる場所をつくりたいと願っています。もし「怖いものは何？」と聞かれたら、僕は迷わず「孤独」と答えます。治療は歯科医師だけでもできないことはないのですが、一人でできることにはどうしても限界があります。これからもスタッフとともに進化しながら、より良い治療を患者さんに提供していきたいです。
患者とともにつくり上げる、「共創」的な治療を重視
こちらではどのような治療を受けられますか。
虫歯や歯周病の治療、インプラント治療、セラミックを用いた補綴など幅広い治療をスピーディーに行っているのが一番の特色です。設備としてはマイクロスコープ、歯科用3DCT、ヨーロッパの厳しい基準規格をクリアしたクラスB滅菌器などを導入しました。衛生的な環境で精密な治療が行えるよう心がけていますが、より専門的な医療が必要と判断される場合は、速やかに連携している歯科医師を紹介しています。「餅は餅屋」という例えもありますが、特に根管治療や矯正などは専門の歯科医師に診てもらったほうがいいケースも少なくありません。逆に、僕自身が得意としている抜歯などの外科処置については、他院から依頼された場合受け入れる体制を整えています。今後とも、クリニックをまたいだチーム医療を強化していきたいですね。患者さん自身で「餅屋」を探すのは大変でしょうし、専門家の道案内が必要だとも思うので気軽にご相談ください。
診療にあたって何を大切にしていますか？
患者さん、スタッフ、歯科医師でともにつくり上げていく治療を大切にしています。一言で表すならば「共創」といったところでしょうか。そのために、まずは患者さんのお口の中を確認した後、患者さんとじっくり話し合うようにしています。どのような治療法があるのか、歯科医師として最善と考えられる方法から伝えます。他にも選択肢はできるだけ広く提示しますが、選ぶのはあくまでも患者さんです。患者さんの要望や考えを優先して、同意がないままに治療を進めることはないのでご安心ください。治療法が決まったら長期計画はもちろん、1回ごとのプランも細かく構築しますので、患者さんには予約時間の10分前にご来院いただくようお願いしています。治療を次回に持ち越すことが続き、結果的に治療期間が伸びてしまうのは患者さんのためにも避けたいんです。大変かもしれませんが、ぜひご協力いただければと思っています。
先生がやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか。
方針に納得してもらえた時はうれしいですね。例えば、遅刻せずに早めに来院してくださいというお願いも、「めんどくさい」「厳しい」と感じる方もいるでしょう。そんなふうに最初は懐疑的だった患者さんにも、「確かにより良い治療を受けるために必要だ」と心から納得してもらえるような診療をめざしています。患者さんは口の中をもっと健康にしたいと願って歯科医院に足を運ぶとはいえ、それに向かって適切な行動が取れているとは限りません。それぞれライフスタイルも異なりますし仕方のないことです。ただ、僕はコミュニケーションを取ることで正しい方向へ導くことができると思っていますし、そのためにしっかりと対話をし続けたいですね。
患者が主体的に歯に向き合えるように対話を重ねたい
今後の展望についてお聞かせください。
患者さんが「何をしに歯科医院に来たのか」を忘れないように寄り添っていきたいです。治療を始めた時には「虫歯や歯周病にならないお口の中をつくってメンテナンスに通い、ずっと健康的な口腔内を保ちたい」と意気込んでいても、痛いところがなくなれば足が遠のいてしまうのは人間、誰でもあること。そんな時は、患者さんのせいではなく、僕のカウンセリングの仕方に問題があったのだと反省するようにしています。患者さんの思いは患者さんの中にしかありません。それをうまく引き出すような質問ができるように今後とも精進したいです。心に響く的確な質問を投げ、患者さんが主体性を持って歯科治療に臨めるように努力したいと思います。
お忙しい毎日でしょうが、リフレッシュ法などはありますか。
車が好きで、よくドライブに出かけています。運転ももちろん好きなのですが、目的地で写真を撮るのも醍醐味（だいごみ）ですね。スマートフォンのフォルダにはそんな写真がズラッと並んでいるんです。子どもの頃からの憧れだった小児歯科の先生とはその後何回か飲みに行ったのですが、実は同じく車好きと知って大いに盛り上がったのもいい思い出です。車だけではなくフォルムの美しい造形物すべてに惹かれます。仏像なども好きで、企画展があると一つの仏像の前で20分ほど立ち止まってしまうことも珍しくありません。いつかは仏像彫刻や篆刻（てんこく）などもやってみたいですね。
読者へのメッセージをお願いします。
誰もがインターネットでさまざまな情報にアクセスできる時代なので、自分の症状について調べることでかえって不安になる方もいるでしょう。「インターネットでこんな治療法があると知ったけれど、どうなの？」といった疑問も、遠慮せずにお尋ねください。デマや偏った知識で間違った判断をしないように、正しい情報をきちんとお伝えしていくのも歯科医師の使命だと思っています。虫歯や歯周病が進行してしまい、どうしていいかわからずに困っている方もぜひご相談ください。口腔内を分析して適切な治療のロードマップを提案させていただきますので、まずは勇気を出して一歩を踏み出してみませんか？
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング／3万円～、インプラント治療／1本40万円～、セラミックの詰め物／4万4000円（小臼歯の単純インレー）
