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林 宗幸 院長の独自取材記事

ロクト整形Az

(那覇市/旭橋駅)

最終更新日:2021/10/12

林宗幸院長 ロクト整形Az main

ゆいレール旭橋駅から徒歩5分、奥武山公園隣のわかりやすく便利な場所で、2016年から診療を行っている「ロクト整形Az(エージー)」。広々と見晴らしの良い窓からリハビリテーション設備が見える、看板がなければ大型スポーツクラブと勘違いしてしまいそうなクリニックだ。院長の林宗幸先生は、ロクトグループで働き始めて17年。かつて長寿県日本一を誇った沖縄県民の平均年齢が、年を追って下がっていく状況を実感してきた。若い世代も増えてきたこの土地で、若手を中心とした熱意あふれるスタッフを率いて、ともに成長しながら地域住民の健康を支えている。開院5年目を迎えた院内で、スポーツ選手も高齢者もチーム医療で支える診療方針について話を聞いた。

(取材日2021年2月15日)

診断・手術から機能回復まで継続して通える整形外科

開院のいきさつを教えてください。

林宗幸院長 ロクト整形Az1

当院は医療法人六人会が経営するクリニックの1つで、2016年に開院した一番新しい施設です。医療法人六人会は関連法人も含めて沖縄県内に4つの整形外科クリニックを展開していますが、それぞれの役割分担として当院は主に本島の南のほうの患者さんを担当しています。当院が設立された一番の理由は、地域医療の充実です。浦添市にある本院「ロクト整形外科クリニック」には県内のいろいろなエリアから患者さんが来院しますが、次に開設した嘉手納の「ロクト整形J2」では、中部から北部の患者さんをしっかり診ようということになりました。3番目に開設した当院は、島内南部から来られる患者さんや離島からの患者さんが浦添まで行かないで済むように、空港や港からも近くて便利な場所で開院しました。

院長のこれまでのご経歴をお尋ねします。

出身は沖縄で、1996年に琉球大学医学部を卒業し、沖縄県内の大学関連病院を回りました。5年目に宮古島に派遣され、その後本島の浦添総合病院に戻り、次に静岡県へと異動になりました。当法人六人会の最初のクリニックであるロクト整形外科ができたのは僕が宮古島で働いていた頃で、宮古島から浦添に戻ってきた際に非常勤医師としてロクト整形外科に入職しました。初めのうちは週に1度くらいで、その後ロクト整形外科に籍を移し常勤となりました。六人会とのご縁は非常勤の頃から数えると、もう17年になります。

大きな公園の隣にある整形外科ですから、若い患者さんが多いのでしょうか。

林宗幸院長 ロクト整形Az2

スポーツが盛んな土地柄なので、若い患者さんは多いかもしれませんね。しかし運動中のケガで来られる方だけでなく、運動機能に問題を抱え、痛みに悩んでいる高齢の患者さんも多いです。以前は浦添市の本院に通っていたけれど、ここに当院ができたからとお友達を引き連れて来てくださる患者さんもいます(笑)。施設が広くきれいで入院も可能、リハビリテーション設備も各種そろえていますし、現在は新型コロナウイルスの影響でお休みしていますが、以前はヨガ教室や各種セミナーも開催していたので、楽しく通っていただいているようです。エックス線CTや下肢筋力測定器など、必要と判断した機器や設備は積極的に取り入れる方針ですので、沖縄県内でも充実した施設になっていると自負しています。リハビリテーションの患者さんで歩行困難な方はお迎えに行くこともできますし、若い方からご高齢の方までどなたでも、必要な治療が受けやすい環境を整えています。

骨粗しょう症もスポーツ障害もチーム医療で支え見守る

スポーツ障害への取り組みを教えてください。

林宗幸院長 ロクト整形Az3

当院には医師や看護師以外にも、理学療法士や栄養士、検査技師など、それぞれの分野で専門スキルを持つスタッフが何人も在籍し、ケガや痛みなどが発生すると状態を確認してタイミングを逃さず治療を行い、患者さんや患者さんのご家族、時には患者さんが所属しているチームの指導者に対して、適切なコンディショニング方法や栄養面のアドバイスを行うなど、回復するまでこまやかにサポートします。各スタッフが、患者さんや患者さんの家族、チームの指導者ともコミュニケーションをしっかり取ってくれているので、治療を行う僕ら医師もやりやすい面が多いですね。

スタッフは何人くらいいるのですか?

ロクト整形Azで85人のスタッフが携わっています。当院では、1人の患者さんに対して、専門的な知識や技術のあるスタッフが何人も関わってサポートしています。私たちがめざす診療は、医師が診察してお薬を出したり、注射をしたり、リハビリテーションの指示を出したりするだけで終わりではありません。医療もチームプレーですから、チームワークを重視しています。現在はサッカーやハンドボールをしている人たちの診療機会が多く、この分野に関心のある医師や専門職が集まっているのも当院の特徴であり、魅力かもしれません。それぞれのスポーツで特徴的に起こる障害についての症例や治療例、手術の執刀数も積み上げてきていますので、みんなますます意欲的に取り組んでいるようですね。

骨粗しょう症の治療にも力を入れているそうですね。

林宗幸院長 ロクト整形Az4

沖縄は2000年代初頭まで、100歳以上の方が多い長寿県として知られていましたが、この十数年はそうでもないんです。運動不足や栄養バランスの乱れなどが沖縄でも広がっているためで、地域医療を担う僕たちにも危機感があります。当院では骨粗しょう症についても、医師による診察や検査、看護師による日常生活指導、理学療法士やトレーナーによるリハビリと運動指導や転倒予防指導、管理栄養士による栄養指導などを実施し、患者さんをチームでケアしています。さらに、骨粗しょう症に関する豊富な知識を持つスタッフが何人もおり、患者さんのご心配に真摯に向き合っています。高齢者の骨折予防は、患者さんの幸福と自立生活の維持につながります。そのため、できるだけ早い段階で骨粗しょう症を見つけ出し、骨折から手術が必要になる患者さんを減らし、いつまでも元気に動ける人が増えることをめざしています。

1人の患者をみんなで支え、みんなで学んで成長する

日頃の診療ではどんなことを心がけていますか?

林宗幸院長 ロクト整形Az5

若い世代のスタッフが多いので、意識や知識のギャップが生まれないように積極的にスタッフに声をかけ、話をするようにしています。何しろスタッフの数が多いので、僕もまだ話したことのない人もいます。診療中は診察室からなかなか出られませんから、普段から意識してコミュニケーションをとるように心がけています。当院はグループでも一番新しいクリニックですし、広くてきれいで設備も充実しているので、気合が入ります(笑)。 若手スタッフとともに、クリニックも僕もまだまだ成長していきたいですね。

チーム医療の中で、お互いに良い影響を与え合っているように感じます。

患者さんの数が多いので、手術も必然的に多くなりますから、当院の医師は整形外科医として経験値が高くなります。手術をして終わりではなく、その後もリハビリテーションで通われる患者さんをみんなでケアして情報交換していくので、医師もスタッフも多くの学びが得られます。それぞれの持ち場には業務をサポートするアシスタントがいるのですが、周りの熱意に影響されて補助的な役割に飽き足らなくなり、あらためて理学療法や作業療法、トレーナーの道に進み直す人たちがこれまで何人もいました。勉強したい人には刺激の多い職場ですし、スタッフみんなが患者さんを治してあげたい、楽にしてあげたいという熱い気持ちで、日々の仕事に取り組んでいると思います。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

林宗幸院長 ロクト整形Az6

ロクト整形Azは、基幹病院ばかりに集中しがちな外科手術をクリニックで行い、術後も回復まで診られる施設を、という方針で設立されました。力を入れているスポーツ障害や骨粗しょう症だけでなく、骨折の手術、肩関節・肘関節・指関節などの手外科、股関節・膝関節などの足外科、前十字靱帯再建術や人工膝関節全置換術など、専門性を要する手術も実施しています。リハビリテーションは広く充実した設備の院内で継続して行うことができ、患者さんのニーズに合わせた栄養相談も行っています。もちろん、打撲や脱臼、捻挫、腰痛、手足のしびれなど手術を伴わない治療も行っています。スタッフ一同力を合わせて、患者さんが健康な生活を取り戻せるよう力を尽くしていきますので、お困りのことがあれば遠慮なくご相談ください。

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