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小林 義昭 院長の独自取材記事

こばやし内科クリニック

(新潟市中央区/新潟駅)

最終更新日:2021/10/12

小林義昭院長 こばやし内科クリニック main

新潟駅から車で5分、新潟バイパス弁天インターチェンジそばにある「こばやし内科クリニック」。内科・呼吸器内科・アレルギー科を標榜しているが、分野問わず幅広く対応する総合診療科的な医療を提供する。また、院長の小林義昭先生は勤務医時代から睡眠医療を得意とし、クリニックでは睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP治療に力を入れ、これまで数多くの患者の治療にあたってきた。「提供できる医療を充実させ、ここで多くを解決できるような、クリニックと病院の間の医療機関をめざしています」と話す小林院長。穏やかな口調とは裏腹に、医院の将来像への想いが伝わる取材となった。

(取材日2020年9月16日)

睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療に注力

こちらに開院された理由と、患者さんの層は?

小林義昭院長 こばやし内科クリニック1

佐渡島の佐渡総合病院にいる時、ご高齢の方が退院をしても、施設が受け入れにくいような方が非常に多く、そういった方たちのために何かできないかとずっと考えていたんです。そのことを老人ホームをやっている企業さんに相談したところ、「老人ホームの開設予定があるので、こちらで開業してはどうですか」と勧められて決めました。この地域の特徴は、若い人も多く活気があるところですね。患者さんもお仕事をされている30~50代の男性や、若い女性もいらっしゃいますし、学生さんもいます。若い方はインターネットで検索したり、知人などから「あそこへ行ってみたら」と言われて来てくれる人もいて、うれしいですね。今、新しくいらっしゃる患者さんも増えています。

こちらの特徴的な診療は何でしょう。

睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP治療、あとは総合診療科的な対応をしているのも特徴だと思います。佐渡総合病院勤務時代は、人員的に循環器、消化器、呼吸器と一通り診なければいけなかったんです。その経験からさまざまな症状を診る力が身につきました。島内の医療機関は限られていますから、どのような症状でもお断りできない状況で、対応できないときは新潟市へ送るしか選択肢がありません。そういう状況に身を置いていたので、今もどんな症状でもまずは話を聞いて受け入れようと考えています。働き方には、お金のため・技術を磨くため・世の中のためと3種類あると思うのですが、私は3つ目で、患者さんに喜ばれる、必要とされる医療を提供するために働いているつもりです。

最近スタッフを増員されたそうですね。

小林義昭院長 こばやし内科クリニック2

忙しくてだんだん手が回らない部分が出てきたので、患者さんの待ち時間を減らし、より良い医療が提供できればと思い、臨床検査技師を増員しました。私は睡眠医療が専門ですが、新規の技師も睡眠時無呼吸症候群の専門的な研鑽を積んでいます。そのおかげで、いびきと睡眠時無呼吸症候群の診断と治療、特にCPAPに注力できています。

患者目線を大切に、心に寄り添う医療を

「患者さん目線」で診療することを大事になさっているそうですが、そう考えるようになったきっかけは?

小林義昭院長 こばやし内科クリニック3

以前がん患者さんの疼痛についての勉強会に参加した時のことです。がんの説明をするときに、まったく異なる対応をする2人の医師の姿が映像で流れました。患者さんと目も合わせずに「がん」という言葉を多用し、感情に配慮しないで告知する医師と、かたや気持ちに寄り添って説明する医師。やはり医師の考え方が言動に現れてくるんだなと感じ、一層患者さんとしっかり向き合っていかなければならないと考えるようになりました。患者さんの困っていることを聞き、満足して帰ってもらえる対応をしていきたいと思っています。

患者さんへの接し方でスタッフにお願いしていることはありますか?

短時間でその人の印象が決まるといわれていますので、「最初を特に大事にしましょう」「目を見てあいさつをしましょう」など、当たり前のことですが、大切なことなのでお願いしています。また、患者さんがクリニックに来た理由というのがあって、同じ症状でもその人その人で望むことは異なります。その悩みや問題をしっかり把握して、可能な限り望む方向で対応をするよう、医師もスタッフも努めています。お一人お一人とのコミュニケーションを大切に、患者さんの話をよく聞くようにしていますが、次の患者さんが待っていますので多くを聞けない場合も残念ながらあります。そういう場合は、事前にスタッフに聞き取りをしてもらって情報を集め、こちらではその情報をもとに、病気に結びつく直接的な問いかけをしてご本人と一緒に考えていく。そうすることで、患者さんの考えを尊重して、かつ効率的な診療をご提供していけるようになってきたかと思います。

ところで、そもそも先生が医師をめざされた理由は何だったのでしょう。

小林義昭院長 こばやし内科クリニック4

小さい頃は体が弱く、小学3年の文集の題名が「病気になった」でした。小児科の先生に喘息を診てもらっていて、その先生みたいになりたいと思ったのが最初ですね。次は小学6年の時にどんな職業に就いたらよいか親に聞いたんです。話していてお医者さんになりたいことがわかったんです。3度目は中学3年の時です。祖父が脳卒中で亡くなったので素直に脳外科医になりたいと思いました。そんなふうに何度か医師になりたいと思うきっかけがあって、この道へ進みました。自分が喘息で苦しい思いをしたから、同じような症状の患者さんの気持ちに寄り添えるんだと思います。だからこそ常に患者さん目線に立った対応を心がけているのです。

何か心に残る恩師の言葉はありますか?

医学部を出て新潟大学の医局に入局したのですが、最初の恩師である主任教授が「患者さんを自分の親だと思って診なさい」と教えてくださいました。知識は頭に入っていても心と体が動かない、患者さんにどう接するべきかよくわかっていない頃でした。その言葉を今でも心の糧にして患者さんと向き合っています。

総合的な医療が提供できるクリニックをめざして

印象に残る患者さんのエピソードはありますか?

小林義昭院長 こばやし内科クリニック5

印象に残っている患者さんやそのご家族は多くいます。例えば佐渡島にいた時に奥さんが末期の肺がんになり余命いくばくもないという状態の中、懸命に頑張るご主人の姿が目に焼きついています。また、患者さんからの感謝の言葉も心に残りますね。お手紙もよくいただくのですが、そういったお手紙は手元に置いています。患者さんからいただく感謝の言葉が日々の糧になっています。

お忙しそうですが、リフレッシュはどのように?

毎日のリフレッシュといえば、院内に家庭用トランポリンを置いて、その上で、飛び跳ねています。ぴょんぴょんしていると気持ちも上向いてきます。週末は日曜がお休みで、ぼんやりして(笑)しっかり休んでいます。勤務医時代とは違い、当直はありませんし、ぐっすり寝てちゃんと栄養も取っているので、元気いっぱいです。前よりも楽かもしれません。今、患者さんを診ること自体にとてもやりがいを感じていて、さらにアクティブに働いているのではないでしょうか。だから疲れもあまり感じにくいというのはありますね。

今後の展望についてお聞かせください。

小林義昭院長 こばやし内科クリニック6

来院して良かったと、患者さんに言っていただくことも増えてうれしく思います。また、そうした患者さんからのクチコミでその知人の方が来てくださることもあるんです。今後も、私を頼って来てくださる皆さんの期待に応えていけるように頑張っていきます。その他に、私と同じような気持ちを持つ同志的な方々と複数の分院をつくって、連携をしていきたいなとも思っています。すでに訪問看護ステーションを運営していまして、そこの方たちとも連携しています。私がめざしているのは、町の診療所と病院の中間的な存在となるクリニックなんです。患者さんが診療科ごとにクリニックをあちこち回らなくても治療ができる、あるいは治療の方向性を決められる、そんな場所をめざしていきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

今後も患者さんの目線に立ち、患者さんを思いやれるような医療を提供していきたいと考えています。具合が悪い時、何か問題が発生した時に、まず最初に相談してみたいと思っていただける、そんなクリニックであるべきだと思ってます。新型コロナウイルス流行もあり感染症対策は徹底して行っていますので、安心してご来院ください。また気になることがあれば、まずはお電話でお気軽にご相談ください。心配しすぎて受診の機会を失うようなことにならないようにしていただきたいですね。

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