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様々なアプローチ法
薬物療法だけではないうつ病治療

スリジエこころのクリニック

(鹿児島市/宇宿駅)

最終更新日:2023/10/31

スリジエこころのクリニック 様々なアプローチ法 薬物療法だけではないうつ病治療 スリジエこころのクリニック 様々なアプローチ法 薬物療法だけではないうつ病治療
  • 保険診療

心の病気はさまざまあるが、中でもうつ病は患者数が多い疾患の一つだろう。うつ病治療の基本は薬物治療になるが、ここ最近、なかなか改善しないうつ病患者が増えているという。「スリジエこころのクリニック」の高橋誉副院長は、高橋多鶴子院長と2診体制で、心の元気を取り戻してもらえるよう幅広い患者に対応している。同院では、うつ病の患者に対し薬物療法以外にも精神療法やカウンセリングを行い、休職した人が復職するために公認心理師とともに行うリワークプログラムも提供している。同院で行っているうつ病の治療についてや、その他、まだあまり広く知られていないrTMS療法についても、誉副院長に話を聞いた。

(取材日2023年9月5日)

患者とその周囲の環境を整えていく。新たな治療法rTMS療法にも着目

Q心の病気やうつ病について教えてください。
A
スリジエこころのクリニック 身体的な疾患にも配慮した診療を行う高橋誉副院長

▲身体的な疾患にも配慮した診療を行う高橋誉副院長

当院を受診される患者さんの症状で圧倒的に多いのは、うつ病や適応障害です。また、発達障害や統合失調症、思春期で不登校というお子さんもいらっしゃいます。うつ病の症状には、気分の落ち込みややる気が出ない、体がだるい、眠れない、食欲が出ないなどがあり、うつ病診断のガイドラインでは、そういった症状が2週間ぐらい続いた場合はうつ病と診断されます。働いている方であれば職場に行けない、主婦の方であれば家事ができない、特にきっかけがないのに涙が出てくるなどが最初に現れる症状です。今までできていたことができなくなった、仕事に支障が出るなどが、うつ病に気づくきっかけとしてわかりやすいのではないかと思います。

Qうつ病にはどのような治療方法があるのですか?
A
スリジエこころのクリニック 患者に合った治療法を提案している

▲患者に合った治療法を提案している

うつ病治療のスタンダードな方法は、薬物療法を基本とし、その後に精神療法などを行っていきます。精神療法は、例えば「まずしっかり休養を取りましょう」など、少しでも症状が改善するための指導を行います。患者さんの環境面の調整が必要になることも多いですね。場合によっては公認心理師のカウンセリングを受けていただくこともあります。その他、世の中にはrTMS療法(反復経頭蓋磁気刺激療法)という治療法もあります。ここ最近、薬物治療だけではなかなか改善しない患者さんが増えており、日本ではそういったうつ病の患者さんの治療法で、注目しております。

QrTMS療法について教えてください。
A
スリジエこころのクリニック 幅広い患者に対応する体制を整えている

▲幅広い患者に対応する体制を整えている

rTMS療法は薬物治療がうまくいかないうつ病の方への治療法として、2019年から保険適用になりました。しかし、保険で治療を受けるためには基準を満たした施設に入院するなど厳しい条件があります。一般的なクリニックでは自由診療で治療を行っているところが多いようです。この治療は椅子に座っていただいて、磁場を発生させるコイルを頭部に当てて行います。うつ病を患っている方の大脳には、機能が低下していたり、亢進している場所があるといわれており、その場所の近くで磁場を変化させることで大脳に電流が発生し、神経細胞の活性化を図ったり、機能が亢進し過ぎている場所の低下を図ったりするのが、この治療法のメカニズムです。

Qリワークプログラムにも取り組まれているんですね。
A
スリジエこころのクリニック 心和む空間の提供をめざしている

▲心和む空間の提供をめざしている

休職されている方に向けて、職場でご本人が困難に感じる状況の対処法を身につけて復職していくためのプログラムを行っています。クリニックのリニューアルに伴って導入しました。公認心理師が中心となり、1クール3~4ヵ月のプログラムを患者さんに合わせて組んでいきます。具体的には、集団内での対応法や、呼吸法などのリラクゼーション、アンガーマネジメント、美容教室などを行っています。アンガーマネジメントについては月に5日ほど講師を招いています。

Q先生方とスタッフさんとの連携が印象的です。
A
スリジエこころのクリニック 高橋多鶴子院長、高橋誉副院長とスタッフがチームで患者を迎える

▲高橋多鶴子院長、高橋誉副院長とスタッフがチームで患者を迎える

はい。ありがたいことに経験豊富なスタッフとみんなで協力しながら患者さんを迎えることができています。新しく導入したリワークプログラムについてもクリニックで受けられることで、公認心理師と主治医が密に連携でき、診察が必要な場合はすぐに対応できる点が強みでしょうか。一人でも多くの方がスムーズに復職していただけたらうれしいですね。自分のペースで焦らず取り組んでいきましょう。

ドクターからのメッセージ

高橋 誉副院長

2人の医師と、数多くのスタッフが一丸となって幅広い治療の選択肢を提供しているのも当院の特徴です。その他、rTMS療法は、まだあまり普及していない治療法なので、ご存じない方もいらっしゃると思います。うつ病と診断されたけれどなかなか改善が見込めないという方は一度ご相談していただければ、どのような治療なのか、ご説明をさせていただきます。

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