下肢静脈瘤は高齢女性に多く発症
日帰り治療で早期に対処を
大宮静脈瘤クリニック
(さいたま市大宮区/大宮駅)
最終更新日:2023/02/21
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日常生活の中で、特に夕方になると足がだるい、重苦しいなどと感じることも多いだろう。実はそれらの症状は下肢静脈瘤が原因であるかもしれない。「大宮静脈瘤クリニック」の院長で、皮膚科も専門とする春山興右先生によれば、下肢静脈瘤が進行すると重大な皮膚疾患を引き起こすこともあるという。自分で意識しないまま年齢を重ねて、ふと気づくと症状が悪化していた、そんなことにならないよう、下肢静脈瘤についての正しい知識を持っておきたい。治療法として、最近では低侵襲性の日帰り治療も登場しているとのことだ。春山院長に下肢静脈瘤の症状や治療法、普段の生活での注意点などについて聞いた。
(取材日2018年12月28日)
目次
体に負担が少なく短時間の治療
- Q下肢静脈瘤とはどんな症状なのですか。
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A
足の静脈は重力に逆らって上向きに血液を流さなくてはならないため、内側に逆流を防ぐ弁がついています。下肢静脈瘤は、この弁が壊れて、本来心臓に戻るべき血液が逆流してしまう疾患です。静脈に血液がたまるため、血管がぼこぼこと膨れ上がったり、浮き出たりします。こうした外見症状のほかに、足がだるい、重苦しい、むくむなどの症状も出てきます。進行すると就寝中に足がつったり、皮膚のかゆみ、色素沈着、皮膚潰瘍、皮膚が赤くはれ上がるといった皮膚のトラブルも出てきます。下肢静脈瘤自体は良性の病気ですので、直接命に関わることはありません。ですが、自然に治ることもなく、放置しておくと少しずつ進行していきます。
- Q治療方法について教えてください。
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A
静脈瘤の症状によって治療法は異なります。初期段階で軽症の場合、保存的療法として生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用によって症状を抑えます。静脈がこぶのように膨らむ伏在型静脈瘤の場合、血管内治療を行います。これは逆流を起こしている静脈内にカテーテルを通して、熱または接着剤で血管を閉じる治療法で、カテーテル治療とも呼ばれます。また、静脈が蜘蛛の巣状や網目状になっている場合は、硬化療法を行います。これは静脈に硬化剤という薬を注入し、その後弾性ストッキングなどで圧迫し、静脈瘤そのものを退化、消失させることを目的とした方法です。カテーテル療法、硬化療法、いずれも保険適用で、日帰りで実施されています。
- Qどんな人が治療を受けるべきですか。
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A
足の重み、だるさをひどく感じる場合や、血管が膨らんだり、異常な形に透けて見えたりなど外見が気になる場合は受診して検査を受けたほうがよいでしょう。下肢静脈瘤は特に60歳以上の女性に多く発症するといわれています。遺伝的要素が強いと考えられていますので、親族に発症した人がいる場合は注意してください。あまり歩かずに立ち仕事をしている人、妊娠、出産経験のある人も発症しやすいといわれています。男性の場合は肥満が発症リスクとなります。下肢静脈瘤は、加齢とともに徐々に進行していきますので、異常に気づいたらなるべく早期に受診してください。
- Q治療の時間はどのくらいかかりますか。
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A
カテーテル治療の場合は、治療時間は片側10~15分程度。両足でもだいたい30分以内で終わります。硬化療法の場合、治療時間は静脈に注射するだけで済みますので、約5~10分程度です。ただ症状の出ている範囲や患者さんの要望によって若干時間がかかる場合もありますが、できる限り最短の時間で行っています。
- Q日頃から気をつけるポイントについて教えてください。
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A
立ち仕事をしている人や足がむくみやすい人は、日ごろから圧の強いストッキングを着用して血行を促進すると良いでしょう。ただ、個人によって適切な圧がありますので、できれば静脈瘤専門のクリニックで、弾性ストッキングを処方してもらったほうがベターです。足の筋肉を動かすことは血行促進に効果的ですので、足首を回すなどしてふくらはぎの筋肉を動かしてください。ふくらはぎは第2の心臓といわれています。また、肥満にも気をつけてください。下肢静脈離は見た目でわかりやすい部分もありますので、下肢の皮膚や血管の変化もよく観察して、どこか異常を発見したら早めに下肢静脈瘤専門のクリニックを受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ストッキング(保存療法の場合)/5500円(税込)~