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小椋 康平 院長の独自取材記事

コーヘイデンタルオフィス

(宮崎市/加納駅)

最終更新日:2022/01/13

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス main

JR日豊本線・加納駅から清武方面へ徒歩10分ほど、八重川沿いの道から一本入った場所で、2014年から診療を続けている「コーヘイデンタルオフィス」。開業7年目のきれいなクリニックだが、院長の小椋康平先生はこの道30年以上のベテランだ。歯科医師だった父の意向をくんで、この道を志したのは高校生の頃。ところが、歯学部6年生の時に父が亡くなり、卒業後はいきなり歯科医院の院長として働き始めることになった。父から受け継いだクリニックは、地域に1軒の歯科医院。小椋院長の波乱万丈の歯科医師人生はそこから始まった。時に迷い、時に衝撃を受けながら、紆余曲折を経て開業した現クリニックにたどりつくまでの苦難を、物語のように楽しげに語る人柄も魅力的な院長だ。

(取材日2021年11月24日)

治療しても治療しても悪くなる理由を知り衝撃を受けた

クリニックの特徴を教えてください。

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス1

その場しのぎの痛みを取るだけではない、健康な口腔内を取り戻して長く維持できるように治療するのが当院のコンセプトです。予約制ですから、初診のお電話をいただいた時点で、最初からそのようにお話ししています。検査を省かず丁寧に行い、原因を探り、痛みのある歯以外にも問題のある歯を把握して、ご説明の上で治療に入ります。具体的には、お顔の写真、エックス線、口腔内写真、歯茎と噛み合わせの検査を必ずします。お顔の写真では、受け口やいわゆる「出っ歯」など、客観的にお見せすることができますので、いろんな角度から10枚以上撮影します。こういうスタンスですから、痛いところだけ治療してほしい患者さんはほぼいないですね。

すべて治療するとなると、時間がかかる人もいますよね。

そうですね。長い人では1年以上かかります。歯科医院って痛かったら行く所と思っている方が多いと思うんですが、その場しのぎの治療だけだと、年々悪くなっていくばかりです。年を取ったら歯がなくなるのは当たり前と思っている方もいますが、そうじゃないんですよ。悪くなった原因は何なのかを患者さん自身にも理解していただき、口の中全体の状態を把握しつつきれいにすることで、いつまでも自分の歯で噛み続けることにつながっていくんです。そうして包括的にケアすることが、患者さんにとって本当に良い治療と考えています。口腔内の包括ケアの重要性を教わったのは、僕自身が20代の頃でしたが、治療しても治療しても悪くなる理由を知って、たいへん衝撃を受けたものでした。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス2

街の中心から少し外れているので、最初は田舎町なのかなと思っていたらそうでもなかったですね。長くここで暮らしている方が多くて、住宅街もありますし、健康に対する意識が高い方もいらっしゃいますし、当院のスタンスを理解していただける方も少なくないのは良かったなと思います。定期的に検診に通ってくださる方もいますが、開業したときと比べて患者さんの意識が高まったという変化は、今のところあまり感じないです。

学生時代に父が亡くなり、いきなり院長の仕事を継いだ

歯科医師を志したいきさつを教えてください。

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス3

父は歯科医師で福岡出身、母は島根ですが、僕は幼い頃は宮崎県の延岡で、小学校から中学校くらいまでは福岡の飯塚で育ちました。福岡で暮らしているときに父が体調を崩し、子どもたちを大学に行かせないといけないから、温かい所で開業しようということになり、青島に移り住みました。青島は歯科医院がなかったので、ぜひ来てほしいという要請もありました。両親からは、将来は歯科医師になるよう期待されていたのですが、高校時代はテニスにはまっていたので、全然勉強をしませんでした。両親から説得されて、仕方なく浪人してまで歯学部をめざすことになり、日本大学松戸歯学部に入学することになりました。大学時代もテニスを続けていたので、成績はギリギリでしたが、なんとか留年せず1988年に卒業することができました。ところが、その年に父が亡くなってしまったんです。

その年というのは、卒業して歯科医師になってからですか?

いいえ、大学6年生の時でした。なり手がいないのを乞われてやってきた、青島で1軒しかない歯科医院ですから、引き継いでくれる人もなく、僕自身がいきなり院長として仕事を始めることになってしまったんです。幸いにして代診の先生は来てくれていて、ベテランのスタッフたちも残ってくれていたので、僕自身は大学で教わったとおりの基本の歯科医療をすること、麻酔の注射を痛くないように打つことに力を注ぎました。その傍ら、勉強会に積極的に参加して、技術を身につけるよう必死に学んできました。青島は漁師町で、独特の方言があるんですが、最初は漁師言葉がわからなくて苦労しました。そのうち弟も歯科医師になって青島に帰ってきたので、僕は宮崎駅の方に「小椋歯科医院」というクリニックを開業しました。

そのクリニックはまだあるのですか?

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス4

当時は僕も若くて、高い理想でクリニックをやっていたのですが、経営的にはうまくいかずに撤退することになりました。青島の弟の所にいったん戻って手伝いをし、その後は福岡のインプラント治療専門のクリニックの分院長として勤務していました。青島は波乗りのメッカだそうで、青島で診療をしたいというサーファーの先生が現れたのでお譲りし、弟は宮崎で開業、僕も副院長としてインプラント治療を中心に自由診療を受け持つことになりました。弟のクリニックはもう20年くらいたちますが、今でも週に2回、代診に行っています。そんな中、この場所での開業はどうですかと声をかけていただき、じゃあやってみようかと2014年に当院を開業することになりました。自分でも波乱万丈な歯科医師人生を送ってきたと思うので、これまでの経験を綴って待合室に置いてありますので、興味のある方はお読みいただければ(笑)。

自由診療だけでなく、一般診療にも審美性を

診療の際に心がけていることを教えてください。

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス5

カウンセリングに時間をかけて、患者さんがどうしたいのかをしっかりと確認することですね。どんなに良い治療でも、そこまで求めてないという方もいますから。治療を押しつけても仕方ないので、まずは患者さんが何を求めているのかを知り、インプラント治療をお勧めしても入れ歯のほうが良いということであれば入れ歯にします。ただ、対応できることにも限度があって、例えば前歯だけをきれいにしてほしいと言われても、検査をして奥歯がボロボロだったとしたら、前歯だけ治療してもすぐだめになってしまいますから、そういう場合は治療をお断りすることもあります。カウンセリングとコンサルテーションは最低1回ずつ、さらに患者さんとの対話を繰り返しながら、患者さんにとって本当に良い治療につなげたいと思っています。

今後の展望をお聞かせください。

僕、もう還暦なんです。跡取りもいないし、クリニックをどうしようかと思っているところですが、現在、通っていただいている方の治療は終わらせないといけませんね。参加している勉強会を中心に友人や知人の歯科医師は何人もいますが、すでに開業している先生ばかりなんですよ。クリニックを残すのであれば、これから開業したい若い先生を見つけてこないといけないですね。

読者へメッセージをお願いします。

小椋康平院長 コーヘイデンタルオフィス6

僕は審美歯科にも力を入れています。自由診療の審美歯科だけでなく、一般の歯科治療においても審美性の高い治療を提供するよう、技術力の向上に努めています。どうせ治すならきれいに治してほしい、口腔内を包括的に治療したいとお考えの患者さんには、当院がお応えできると思います。スタッフも話しやすくて親しみやすい人ばかりで、時には患者さんの恋愛相談やご家族のことまで聞かせていただけるほど、信頼していただいています。歯のことでお困りやお悩みがあれば、ご遠慮なくご相談いただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

審美歯科(ジルコニアインレー)/5万円~、精密虫歯治療/2万5000円~、インプラント治療/22万円~

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