全国のドクター9,294人の想いを取材
クリニック・病院 158,511件の情報を掲載(2024年6月09日現在)

  1. TOP
  2. 三重県
  3. 四日市市
  4. 近鉄四日市駅
  5. 田中医院
  6. 田中 元也 院長

田中 元也 院長の独自取材記事

田中医院

(四日市市/近鉄四日市駅)

最終更新日:2023/10/25

田中元也院長 田中医院 main

近鉄四日市駅からすぐの場所にある「田中医院」を田中元也院長が開業したのは、2014年のこと。生まれも育ちも四日市である田中院長は、外科の中でもとりわけ呼吸器外科を専門に研鑽を重ね、大学病院勤務時代には呼吸器内科と連携して診療に携わる経験もあったという。駅から近い立地もあり、地域住民だけでなく会社帰りの人たちの受診の多く、診療では風邪などの突発的な不調をはじめ、生活習慣病や咳喘息などによる長引く咳の相談、痔の治療や切り傷などの外傷の縫合など、幅広く対応する。「勤務医時代は専門的な治療に携わってきましたが、今は生まれ育った町で、医師として地域医療の役割を全うしていきたい」と朗らかに語る田中院長に、診療にかける思いなどをじっくり聞いた。

(取材日2019年4月17日)

父や祖父の背中を見て、医療の道を志す

院長が医師を志したきっかけを教えてください。

田中元也院長 田中医院1

父は外科、祖父は産婦人科の医師で、どちらもこの場所で診療していたんです。昔は診療所の横に自宅がありましたから、小さい頃はよく遊びに来ていましたね。そんな環境もあり、僕にとって医療はとても身近な存在でした。医師をめざそうと決めたのは、高校生の頃。卒業後の進路を真剣に考えるようになった時、将来像として思い浮かべることができたのが、医師でした。父も背中を押してくれましたから、心強かったですね。ただ、父は僕が医学生だった時に他界してしまいまして……。その後診療所を閉じ、当時の建物は解体しました。今のクリニックを建てたのは、ちょうど僕がこちらに戻ってこようと決めたタイミングです。この町で育ってきましたから、医療で貢献できたらと思い、帰ってきました。

クリニックづくりのこだわりなどをお聞かせください。

目立った特徴といったわけではありませんが、できるだけ患者さんが嫌な思いをしない診療環境を整えようと考えました。例えば「病院に入る姿を見られたくない」といった方に配慮し、クリニックの入り口を道路に面した建物の正面ではなく側面に設置しました。また待合室の窓の下部分には、診察を待つ患者さんのお顔を隠せるようにスモーク加工を施しています。ほかにも、発熱されている方や、インフルエンザの疑いのある方のための待合スペースを別途用意しました。ちょうど僕の少し前に先輩がクリニックを開業したこともあり、内覧会に足を運んで当院の開業に際して参考にさせていただきました。助言もたくさんもらいましたから、それを生かして環境づくりをしていきました。一つ一つの工夫は些細なものですが、たとえ小さなことでも患者さんが「嫌だな」と感じてしまうかもしれないポイントを解消できれば、その分足を運びやすくなるのではないかと思います。

開業までにはどのようなご研鑽を積まれたのですか?

田中元也院長 田中医院2

愛知医科大学卒業後は附属の大学病院の第2外科に入局し、その後、愛知県一宮市の総合大雄会病院で外科全般の研鑽を積みました。愛知医科大学病院に戻ってからより専門性を深めていったのが、呼吸器外科の領域です。大学病院時代は肺がんや、左右の肺の間にある心臓や大血管、気管、食道、胸腺といった臓器がある「縦隔(じゅうかく)」にできた腫瘍を切除する手術などに携わっていました。また、呼吸器内科も同じ病棟にあったため、常に密に連携をとり、治療にあたっていました。クリニックの診療だと、呼吸器内科に関する疾患を診ることのほうが圧倒的に多いですから、当時の経験が今になって生かされていると思います。また、外科出身ということもあって、縫合などは得意分野の一つ。今もケガの処置などに役立っていますし、病院の救急科外来の紹介で、遠方から切り傷を縫ってほしいと駆け込まれる患者さんも少なくありません。

地域密着型医院として、診療の間口を広げることを重視

患者さんの傾向や、こちらの医院が対応する治療について教えてください。

田中元也院長 田中医院3

地元の方はもちろんですが、この周辺はオフィス街でもあるので、出勤前や会社帰りの人たちもよく受診してくださいます。そのため、四日市に住む人だけでなく、働く人も診ている、といったところでしょうか。年齢層も広く、相談の内容も非常にさまざまですね。風邪やケガといった突然の不調が一番多いですが、ほかにも健康診断や生活習慣病の管理、喘息などの呼吸器疾患の治療、なかなか相談しにくい痔やAGAやEDなどの治療にも対応しています。

さまざまな治療に応じられているのですね。

当院の診療の特徴は「深さ」ではなく「広さ」、といったところでしょうか。何かに特筆した専門性を打ち出すより、間口を広げることで患者さんに受診しやすいと感じていただきたいと考えました。多くの人が悩んでいる痔は、相談したいけれど恥ずかしさが先立って受診をためらってしまう疾患の一つかと思います。特に女性の場合、出産の影響で痔になることも多く、出産直後は産婦人科でお薬を処方してもらえますが、症状が長引く場合には継続してしっかり診ていく必要があります。そうなったとき、専門クリニックにかかることは、やはり抵抗があると思うんです。当院では、内科や外科、呼吸器外科も標榜していますから、「どんな症状で受診している」なんてことは、ぱっとイメージしにくいですし、足を運びやすいのではないかと思っています。

痔の治療では日帰りで専門的な治療にも応じているそうですね。

田中元也院長 田中医院4

内痔核、いわゆるイボ痔を切ることなく注射で治療する「内痔核硬化療法」に対応しています。患部に薬を注射して出血や脱肛、内痔核を治療するもので、飲み薬や塗り薬による保存療法と手術による患部の切除の、ちょうど中間にあたる治療法ですね。アフターケアは必要ですが、入院の必要がなく日帰りで完結しますから、治療後もすぐにいつもどおりの生活に戻れるようになるのが特徴です。負担も少ないので、長く痔にお悩みの方は一度ご相談いただけると良いですね。

患者に寄り添い、適切な医療につなげる役割を担う

診療時に心がけていることは何でしょうか?

田中元也院長 田中医院5

よく話を聞くことですね。患者さんの中には僕の幼少期を知っている方も多く、雑談することもあれば、生活背景が見え隠れするような内容までお話ししてくださることもあります。僕もよく話すほうですから、スタッフから「話が長い」と指摘されることも(笑)。でも、話すことは本当に重要だと思うんです。例えば長引く咳で相談された患者さんに「咳喘息ですね、お薬出しておきます」と伝えるだけだと、症状の詳細や治療に必要な期間などは想像できませんよね。となると、こちらとしては継続して通ってもらいたいのに、患者さんが自己判断で治療を中断したり、なかなか良くならないと他院を渡り歩いたりといったことにつながってしまいます。そうならないように、最初にどんな治療をどのくらい続ける必要があるのかを丁寧に説明します。納得して治療に臨んでいただくために、時間の許す限りきちんと説明し、言葉を交わしていくことを大事にしています。

病院との連携体制についてもお伺いします。

さらなる検査や治療が必要な場合には、市立四日市病院や四日市羽津医療センター、三重県立総合医療センターなどに紹介しています。以前には、出身である愛知医科大学病院に専門的な検査・治療を依頼したこともありました。

地域に根差した医療を行う上で、どのようなことが大切だとお考えですか?

田中元也院長 田中医院6

大学病院にいた頃は、手術などによる根本的な原因の解消、いわばゴールに近しい部分の医療に携わっていました。対して現在は、初期診療という、医療のスタート地点に立って患者さんを出迎えているといえます。そんな僕の役割は「次につなげること」だと思うのです。ここにはCTやMRIといった先進的な機器もありませんし、僕より多くの知見を持つ先輩医師もいません。だからこそ、少しでも「これは専門的に調べてもらったほうが良い」と思ったら、紹介しないといけません。その際、僕が患者さんと専門の医療機関の橋渡し役となれば、患者さんも安心できるでしょうし、受け入れる病院側もスムーズに診療が進められると思います。患者さんが良くなることを最優先に考えて、むやみに抱えるのではなく、最善の結果に近づくために、自分のするべきことを行う。僕の役割は、これに尽きるのではないでしょうか。

自由診療費用の目安

自由診療とは

AGA(薬1錠):240円~400円、ED(薬1錠):1620円~1840円

Access