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川島 成人 院長の独自取材記事

アイドリー矯正歯科

(千代田区/神田駅)

最終更新日:2023/03/13

川島成人院長 アイドリー矯正歯科 main

神田駅北口から徒歩1分にあるビルの4階で、永久歯列の矯正への移行を円滑に行うことを目的とした発育期の矯正治療と研究に取り組んでいるのが、「アイドリー矯正歯科」だ。その専門的な治療を行う同院の川島成人院長は、大学病院にて13年間にわたり小児歯科を専門に学んだ後にフィンランドへ留学。帰国後は、さらに別の大学の歯科矯正学講座に入局し、13歳も年下の新入医局員と机を並べて10年近く矯正治療を学ぶなど、努力家で研究熱心な歯科医師で、同院でもその豊富な知識や経験、習得した技術を生かした診療に取り組んでいる。近年は患者の半数以上が成人矯正の患者となっている。そんな川島院長に、同院のことや歯科治療にかける思いを聞いた。

(取材日2019年3月28日)

矯正治療や睡眠時無呼吸症候群の研究に取り組む

こちらのクリニックについて紹介していただけますか?

川島成人院長 アイドリー矯正歯科1

当院では、私が専門とする矯正歯科、その中でも特殊性を生かした治療と研究に取り組んでいます。一般的な歯科矯正もしていますが、発達期における矯正歯科も行っています。地域密着型ではなく遠方からも患者さんが来ますので、そのような方でも通いやすいように、東京駅からも近い当地にクリニックを構えました。私は日本歯科専門医機構小児歯科専門医でもありますので、小児歯科と矯正の両方を専門とする歯科医師として、どのような治療を提供できるのかが、一番の命題でもあると考えています。院内には、私がかつて留学していたフィンランドなどの北欧のグッズをたくさん飾ってあります。お子さんに喜んでもらえるのはもちろんですが、北欧ならではのデザインの素晴らしさなども取り入れたかったんです。

診療で力を入れていることは何ですか?

最近では特に、笑うと上の歯の歯肉が出てしまう、ガミースマイルに対しての矯正治療に取り組んでいます。子どもの頃から歯の歯肉を見せないように、あるいは、できるだけ少なくなるように調整をすることで、大人になった時にガミースマイルにならないようにするのです。ガミースマイルには、主に上顎の骨の縦の成長が強いケースと、鼻の下から上唇までの上唇の縦幅の距離が短いケースとがあります。ガミースマイルに対しては、ワイヤーやブラケット、外側からの固定型装置、外科処置、トレーニングなど、各人で原因が違うことや単一の方法では難しいことから、それらを組み合わせて対処を行います。大人になってからでは、選択肢が限られてしまいますが、子どものうちからの対応であれば、外科的な治療が必要でないことも少なくありません。ガミースマイルに着目した矯正をしている歯科医院は少なく、その治療で訪れる患者さんも多いですね。

矯正治療についても教えてください。

川島成人院長 アイドリー矯正歯科2

子どもの時期に矯正治療をしている目的として、親御さんからすれば、大人になった時の治療で2つの大きな問題をクリアしてほしいという希望があります。一つは、外科的な治療をできるだけ避けること。もう一つは、矯正のための抜歯をしたくないということです。ですが、矯正治療をする上では抜歯を100%避けることはできませんので、私としては、抜歯の本数をできるだけ減らすことは努力しています。例えば、上顎が出ているケースなら、上の歯は抜いても下の歯は抜かないようにするとかですね。いずれにしても親御さんとよく話し合いながら、できるだけベストなかたちで治療をすることを心がけています。

症例検討会で適切な治療方法をディスカッション

睡眠時無呼吸症候群の歯科的治療の研究にも力を入れていると伺いました。

川島成人院長 アイドリー矯正歯科3

私は、睡眠時無呼吸症候群の研究を順天堂大学の小児科や留学したフィンランドの歯科医師たちと一緒に続けていて、ほぼ毎年発表をしています。例えば睡眠障害も、これまでは子どもと大人では原因が違うと考えられていました。子どもの場合は、咽頭扁桃や口蓋扁桃の肥大(アデノイド)が原因だと考えられていたのですが、大人と同じ原因でも子どもは無呼吸症候群を発症することがわかってきたのです。ですから子どもの場合の治療方法はこれから変わってくると思います。

小児歯科と矯正の両方を専門とする歯科医師に診てもらうメリットは?

たくさんあります。例えば、矯正の先生が3〜4歳の頃からお子さんをずっと診て、どこかのタイミングで治療を始めるというのは、なかなかできません。歯並びが悪いからと来たら、それなら治療をしましょう。あるいは、もう少ししたら治療を始めましょうという感じになることがほとんどです。しかし小児歯科なら、子どもの頃からずっと定期的に発育などを診ている中で、適切なタイミングで治療を始めることができるのです。一方で矯正の先生も、専門的な診断や治療のトレーニングを受け、さまざまなテクニックやメソッドを持っているという良さがあり、それは小児歯科だけを専門としている先生には難しいと思います。私は、その両方をそれぞれ10年近く大学病院で学び、臨床の経験も持っていますので、適切な時期に良い治療が提供できると考えています。

ほかに取り組んでいることはありますか?

川島成人院長 アイドリー矯正歯科4

月に1回、外部のいろいろな先生方にも参加していただいて、症例検討会を行っています。すべての症例をその会でディスカッションした上で治療計画を立て、治療をしています。日本の歯科医療では、開業している歯科医師の90%以上は1人で治療をしているのです。しかし、私が大学病院の矯正科にいた時には、毎日のように何時間もかけて、ずっと症例を流してディスカッションをしていました。教授は教授の、准教授は准教授の、また講師は講師の考え方を話し、それらの意見を聞きながら治療計画を立てていたんです。特に矯正治療は、悪くなったところを元に戻すための治療ではなく、もともと悪かったところを変化させていくことをめざす治療で、元の状態というのがないのですね。ですから、さまざまな意見を聞きながら、治療計画を立てていく必要があるのです。症例検討会に興味のある歯科の先生がいましたら、ぜひ参加していただきたいですね。

友人の言葉をきっかけに医療の道へ

先生は、なぜ歯科医師を志したのですか?

川島成人院長 アイドリー矯正歯科5

最初は、工学関係の道に進もうと思っていましたが、気持ちが変わったのは高校時代の同級生の言葉でした。私の父は教師でしたが、その数学が天才的な友人が遊びに来た時に「これだけ数学ができたら、東京大学に行って学者になったら世の中の役に立つぞ」って言ったんです。そうしたら彼は「数学では人の命は救えません」と。その同級生の言葉が印象に残り、医療関係に進むのも良いなと考えるようになりました。矯正治療を学ぶようになり気づいたのですが、自動車でいうボディにあたる歯並びの治療は数学的、物理学的要素が強く、治療前に工学でいうところの設計図のようなものを作り、それが治療後に完成される歯並びや横顔などの形態的変化に反映されます。一方で自動車でいうエンジンが産み出す機能の部分が、口の噛む、飲み込むなどの口腔機能にあたります。それらのことで幸福感や満足感が味わえるのも、工学と矯正治療との類似点が多いからだと思います。

どのようにリフレッシュしていますか?

毎朝4時半から5時過ぎくらいまでランニングをしています。走りながら、患者さんの治療をどうするのか決めているのですが、帰ってきたらまとまっていて、すっきりしていますね。それと最近は、スペイン語を勉強しています。ですから今は、スペイン語を話す人にも来ていただきたいですね(笑)。

最後にメッセージをお願いします。

川島成人院長 アイドリー矯正歯科6

歯の矯正は医学的に付加価値が多い治療で、いろいろなものがプラスされることが期待できます。とりわけ呼吸は、人間にとってとても大切な機能なので、矯正歯科治療を含めた歯科治療によって朝の目覚めが良くなった、やって良かったという方が一人でも多くなればと願いながら診療をしています。また私は、例えば受験を控えているお子さんには、受験が終わったら治療を始めましょうという話もよくします。それは、矯正治療の中に人生があるのではなく、人生の中に矯正治療があるからです。皆さまにもそういう考え方をお持ちいただいて、あまり治療を焦ったりすることなく、おおらかに対処していただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳歯列期矯正/30万円~、混合歯列期矯正/45万円~、成人矯正/85万円~、インプラント(1本)/40万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/40万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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