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郷 充 院長の独自取材記事

ごう耳鼻咽喉科クリニック

(札幌市西区/発寒駅)

最終更新日:2021/10/12

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック main

発寒駅より徒歩約7分、大型ショッピングモールのすぐ近く。買い物帰りにも通いやすい便利な立地に「ごう耳鼻咽喉科クリニック」はある。院長の郷充先生は、耳の中の構造を画像で見てもらうなど、患者にとってわかりやすい診療スタイルを大切にしている。インタビュー中に印象的だったのが、郷院長の通る声とゆったりとした話し方だ。「聞こえの状態は目に見えないので、気づかれにくいんですよね」というひと言に、さまざまな悩みを持つ患者一人ひとりを思いやる郷院長の優しい人柄が表れているような気がした。普段は4児の父親として子育てにも奮闘中の郷院長。そんな郷院長に、これまでの経験や子どもを診療する上での楽しみなどについて話を聞いた。

(取材日2021年8月24日)

「なぜ」を考え、診断から治療までをしっかりやりきる

耳鼻咽喉科の医師になられた経緯を聞かせていただけますか。

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック1

医師をめざしたのは、いろいろな職業がある中で人と接する仕事のほうが自分に向いていると思ったことが大きいですね。その中でも耳鼻咽喉科を選んだ理由としては、病態を診断するところから治療まで、患者さんをしっかり診ることができるところに魅力を感じたからです。例えば内科などは、診断した後に他科に手術をお願いすることもありますが、耳鼻咽喉科はすべて自分でやりきる科なんですよね。さらに、耳や鼻、喉までを診るので守備範囲も広く、患者さんの年齢層やニーズもさまざまです。そういう科は、ほかにはなかなかないと思っています。

これまでに大きな影響を受けたご経験があれば教えてください。

大学時代にラグビー部に所属していたことも、人生の転機となったのかもしれないですね。自分の持っている力を磨きつつ、人と付き合うコミュニケーション能力やチームワークの大切さを学ぶことができましたから。チームみんなで「こんなプレーをしよう」と計画を立てて練習をするんですが、実際の試合で大人数で組み合わせたプレーができた瞬間の喜びはすごいですよ。もし試合で負けたとしても、ひとつの良いプレーができれば次につながる。何十種類もあるプレーをうまく組み合わせることで格上の相手にも勝てるところが、戦国時代の戦いのようで面白かったですね。

札幌医科大学ではどのような研究をされていたのでしょう?

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック2

耳鼻咽喉科を選んだ当初から、難聴やアレルギー性鼻炎などのニーズが多いという知識はありました。でも実際に勉強していくと、免疫の重要性を再認識することができました。喉や鼻は最初にばい菌やウイルスが入ってくる場所ですが、喉の左右にある扁桃腺や鼻の奥にはアデノイドという組織があり、そういったリンパ組織は免疫を覚えてくれるので、とても大切な役割があるんです。札幌医科大学は粘膜バリアなどの研究を20年ほど前から行ってきたところであり、僕は扁桃腺や鼻の粘膜を培養・解析したり、ワクチンやウイルスについて研究をしていました。その経験のおかげで、ただ薬を出すだけでなく、常に「この病気の原因は?」「なぜだろう?」と考える癖がついたように思います。

子育て経験を生かしつつ、子どもを診るのが一番楽しい

開院されたきっかけを教えてください。

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック3

札幌医科大学勤務時は子どもを診る機会が少なく、がんなど重篤な症状の患者さんを診ることが多かったんです。当時は自分の子どもがまだ小さかったこともあり、どんな世代の患者さんも診たいという想いが強くなったことも、開院のきっかけになったのかもしれません。今では開院当初からちょくちょく来てくださる近隣の方や、もともと通院していた患者さんからの紹介で来院される新患の方もいて、地域の皆さんに支えられているのだと実感しています。当院は2013年に開院しましたが、こういった出来事が積み重なってくるとうれしくなりますね。

この地を選んだ理由と、患者層についてもお聞かせいただけますか?

僕が住んでいる場所から通いやすいという理由もありますし、大型ショッピングモールが目の前にある立地に利便性を感じました。あと、地下鉄の真上を通る「二十四軒手稲通」の中央分離帯にラベンダーが植えられているんですよ。その景色がきれいで、もともとこの地域には良いイメージを持っていました。患者さんの層は、共働きの方や転勤でこの辺りに住んでいる方が多い印象ですね。また、近くにマンモス校があるためか、小さい子どもや小学生の割合も高いように感じます。耳鼻咽喉科は子どもを診るのが一番楽しいと思っているので、その面でも僕にとって良かったですね。

子どもを診るのが楽しいと感じられているのは、どうしてでしょうか?

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック4

診療や生活をする上でも、子どもを相手にすることで自分の気持ちがアクティブになれるからです。それに、僕自身も4人の子どもがいるので、同じような年代の子が抱える不安や悩みなどが手に取るようにわかりますし、子どもたちとの接し方はもう慣れたものです。また、初めて子どもを持った親御さんは、お子さんが病気にかかること自体も初めてで、わからないことも多いじゃないですか。ですから、「赤ちゃんの耳の中をどう掃除したらいいのかわからない」といった悩みにも共感できます。そこで、お子さんの耳の中を掃除する際は、「耳ってこういう仕組みになっているんですよ」と、カメラを通して患者さんの目でも見てもらうようにしています。それが患者さんとのコミュニケーションのファーストステップになりますし、耳垢が取れた瞬間の「わぁ!」というリアクションで、親の子どもに対する愛情を感じられたりするんですよ(笑)。

目に見えない悩みにも寄り添い、長く愛される医院へ

先生にとって開業医の魅力はなんでしょうか?

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック5

ずっと診ていたお子さんが元気に成長して小学生になった姿を見るとうれしくなりますし、診療を続けていくうちに、自然と長い付き合いになる患者さんが増えてきましたね。大学病院に勤めていると、患者さんと長い関係を築けるケースが少ないので、そこも開業医の魅力だと感じています。

逆に、高齢者の患者さんと接する時に心がけていることはありますか?

最近特に気をつけているのが、聞き取りやすいようにゆっくり話すこと。以前、難聴の父を病院に連れて行ったことがあるのですが、父も補聴器をつけてはいますが、その時は受付の方が早口でまったく内容が聞き取れなくて……。そのため後日、父のために「ゆっくり話してください」と書かれたバッジを購入しました。そんなことがあって、僕はもちろん、当院の職員にもゆっくり話すことを意識してもらおうと思いました。どんなに良い補聴器をつけても、早口で話されると聞き取りづらい。目に見えて病気がわからないような弱い人々に対して、まだまだ不親切な社会なのだと感じましたね。実は育児や介護においても実際に直面してみないとわからないことがたくさんあって、本来は周囲でサポートしていかなきゃいけないんですよね。

先生のお人柄も知りたいのですが、ご趣味や休日の過ごし方を教えてください。

郷充院長 ごう耳鼻咽喉科クリニック6

ゴルフが趣味なのですが、最近はあまり行けていません。休みの日は早起きしてスポーツクラブへ行って、2時間半から3時間は体を動かすようにしています。トレーニングを終えて朝の9時ぐらいに家に帰ると子どもたちも起きているので、朝ごはんを食べた後に出かけたりしています。それから子どもの自転車や竹馬、逆上がりの練習に付き合ったり、サッカーをして遊んだりするので、ほとんど自分のことはしていないですね(笑)。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院では患者さんをなるべく待たせないことを方針としています。ウェブからの事前予約があればスムーズに対応できますので、ぜひ活用してほしいです。また、土曜日が混みやすいので、平日に来院していただくことでゆっくりとお話しすることができますよ。ご予約がなくても受診は可能ですが、同じ時間帯の枠で予約されている方を優先しておりますのでご了承ください。がんや重い中耳炎などの病気を絶対に見逃さず確実に治したいと思っていますが、同時に、院内での感染症リスクを減らすことも大切だと考えています。これからもできる限りの感染症対策を講じながら、地道に医療を提供していきたいです。

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