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内藤 竜生 院長の独自取材記事

内藤歯科医院

(横浜市西区/高島町駅)

最終更新日:2024/02/27

内藤竜生院長 内藤歯科医院 main

横浜駅から徒歩10分にあるのが「内藤歯科医院」。白を基調とする院内は、明るい空気感が印象的だ。患者が診療前に感じがちな緊張をほぐしてくれる。内藤竜生院長は、これまで培ってきたアットホームな診療をオフィス街でも提供したいと、2006年に開業。これまでの人生において教訓としているのは、ある先生から言われた「常に感謝」という言葉。壁にぶつかった時に、この言葉を思い出すという。関わるすべての人が互いに価値を提供し、それを認め合い、感謝する。そうしたウィンウィンの関係を維持することで、好循環が育まれるという。開院にあたり、患者の人生に長く関わることができる予防歯科の道を選択したという内藤院長に、同院の特徴や今後の展望について話を聞いた。

(取材日2023年10月24日)

予防歯科で大切なのは、信頼できる人材と伝達力

最初に、クリニックの沿革について教えてください。

内藤竜生院長 内藤歯科医院1

当院は2006年に開院し、開院当初から予防歯科に注力しています。開業時から予防歯科をうたってはいたものの、当時は予防歯科のクリニックとしては未成熟であり、診療メニューをより充実させたいという想いに駆られていました。時間が流れる中、コンピューターシステムを使用する治療、クリーニングや小児歯科などのメニューを随時追加しました。メニューを追加できた背景には、信頼できる歯科衛生士と、長く通院いただいている患者さんの存在があります。こうした方々がいなければ、私は新たな試みにチャレンジできませんでした。私が求める医療を実現するための技術進歩、院内の安定したチーム体制と、かけがえのない患者さんの存在という要素がすべてそろったことにより、当院の予防歯科は徐々にレベルアップしてまいりました。

クリニックの特徴についてもお聞かせください。

予防歯科をうたうクリニックの場合「予防医療を提供する人」にスポットライトが当たります。当院の特徴の1つは、歯科衛生士の人柄と技術を重視していること。スタッフが、自身の仕事にやりがいを持って行動することで初めて、患者さんに喜んでもらうことができます。どんなに高い技術を持って治療を行ったとしても、それを適切にお伝えできなければ患者さんの評価は得られません。そして、価値を提供したとも言えません。患者さんへの伝え方や、コミュニケーションという部分は、予防歯科において極めて重要です。先進の機械を使用すること以上に、実践者の人となりにフォーカスする必要があります。信頼できる人が、優れた道具を使用するからこそ、患者さんにより大きな付加価値を提供できるのではないでしょうか。

予防歯科に特化することで、どのようなメリットを提供できますか。

内藤竜生院長 内藤歯科医院2

診療を受ける患者さんをはじめ、そこに関わるすべての人がハッピーになれると思っています。予防歯科の診療を受け続ける患者さんのうち、10年後あるいは20年後に「当院に通い続けて良かった」と思ってくださる方がいたとしたら、当院がハッピーな感情を手繰り寄せるお手伝いができたと言えます。院内で予防処置を行うのは、歯科衛生士。そして、その他のスタッフが各人の役割を果たしてくれるおかげで、患者さんへの対応が滞りなく遂行されます。患者さんのハッピーにつながる医療を提供するには、多くのスタッフの下支えが必要です。患者さんのハッピーに貢献できたスタッフは、自分もハッピーになれます。スタッフが患者さんから評価され、患者さんの喜ぶ姿を拝見することができたら、私もとても誇らしくうれしい気持ちになります。

予防歯科の魅力は、患者の人生に寄り添えること

院長が、予防歯科にこだわる理由を教えてください。

内藤竜生院長 内藤歯科医院3

もともと将来的にはクリニックを開業して、自分の城を築きたいという志向がありました。大学を卒業する頃に、自分の専門性に磨きをかけて開業するよりも、長期間にわたって患者さんとお付き合いして、その方の人生に関わりたいという想いが芽生えました。歯科医療を通じて患者さんの人生に関わる方法が「予防歯科」だったのです。患者さんのことを考え、自分が納得できる治療をし、満足いただけたら確かに喜ばしいこと。でも患者さんとのご縁は、治療を終えたタイミングで終わってしまいがちです。私は、患者さんとの関係性を継続できる医療スタイルとして「予防歯科」を選択しました。

スタッフに対して、心を配っていることはありますか。

当院では、チーム医療を軸とした診療を行っています。私は、スタッフそれぞれの良い点を見つけ、それをいかに活用できるかを熟慮しています。その者の苦手部分は別の者がカバーする体制です。チームなので、時には自我を抑えて妥協する必要があります。スタッフの個性を尊重する分、私の意向が共有されにくい場面も。そのときは「私はこう思います」という発想から「私たちはこう思います」という考え方に転換してみようとアドバイスしています。私の役割は、オーケストラの指揮者。オーケストラでは、パートごとに奏でる楽器が異なります。私からスタッフに「このスタッフが対応してくれたから助かったね。次に頑張ってくれる人にも期待しているよ」といった声かけをすることもありますね。

院長が患者と接する際に、心がけていることについてお聞かせください。

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信頼してもらえる存在になれるよう、患者さんと向き合っています。その実現に役立つのが「予防歯科」です。治療行為は痛みを伴うケースが多いので、患者さんは身構えてしまいがち。一方、クリーニングを代表とする予防歯科診療では、身構える方は少ないのです。信頼関係があれば、治療の痛みの感じ方も変わるのではないかと思います。患者さんが信頼してくださっているなと感じることがあると、うれしくなりますね。

常に意識しているのは、患者の期待を超えること

開業時と現在を比べて、何か変化したことはありますか。

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開業後の長い期間、院長としての立ち位置に悩んでいました。スタッフにどのように自分の意思を伝えたら良いのか、スタッフのやる気を維持して働いてもらう方法は何かがわからず、苦労することに。うまく循環しない原因の1つは自分に起因すると気づき、改善を試みたことで状況が変化しました。例えば、人を指導することに関わる問題が起きたとしましょう。気づきが得られた後の私のアドバイス例は「指導する側と教わる側、両方に改善点があるよね。教える側は、ここを直したら良いんじゃない。教わる側は、こういうことをしたほうが良いよね。みんなで改善できることがあるんじゃないかな」という内容。誰かのせいとか、ここが悪いと決めつけるのではなく「公平感」を大切にするようになりました。今は、私が指導せずともスタッフが自ら動いてくれる環境が整っています。

クリニックを選択する際のポイントを教えてください。

「患者と歯科医師」という関係も、人と人の関わりの上に成り立つものなので、やはり相性は大きな要素です。価値観が多様化する中で、すべての人と相性の合う歯科医師を探すのは困難。シンプルなアドバイスになりますが、一度受診をしてクリニックの雰囲気や理念、そして歯科医師を含めたスタッフがご自分の感性と合うのかを確認すると良いのではないでしょうか。ご参考までに当院の理念は「口腔機能充実の実現を図りながら、感動や喜びを提供し続けるクリニックとなる」です。感動や喜びはサプライズの一種なので、漫然と業務をこなすだけの行動からは生み出されません。例えば、もう歯を抜かないといけないかと、不安視していた患者さんに何とか歯を保存できる方法を提案してみたり、治療期間が想定より早まることをお伝えしたり。患者さんの期待を超える何かを提供できるように、常に意識しています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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これからやりたいことは「当院の予防歯科を通じて、他のクリニックさんをハッピーにして差し上げる」こと。2023年2月に開催された業者主催セミナーにおいて、私と歯科衛生士は他のクリニックスタッフに向けて、当院で使用するクリーニング機器の使用感や操作性を紹介し、歯科疾患予防の啓発活動を行いました。これが好評だったので、次回は当院内で実施して、実機の体験会を行い、機器導入の検討に活用いただく予定です。この活動のやりがいは、他院の先生とスタッフのハッピーにもつながること。そして最終的には、他院の患者さんのハッピーに至ること。今後は社会的貢献にも視野を広げ、一歩先を見据えた取り組みを模索していきたいと思っています。

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