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腰痛は諦めず、我慢しないで
原因に応じた適切な治療やリハビリを

井出整形外科クリニック

(横浜市西区/西横浜駅)

最終更新日:2023/11/08

井出整形外科クリニック 腰痛は諦めず、我慢しないで 原因に応じた適切な治療やリハビリを 井出整形外科クリニック 腰痛は諦めず、我慢しないで 原因に応じた適切な治療やリハビリを
  • 保険診療

腰痛に悩む人は多いが、いわゆる急性のぎっくり腰や、慢性な腰痛など症状もさまざまだ。他にも、加齢により椎間板や脊椎などが変形する「変形性脊椎症」、高齢女性によく見られ、いつの間にか骨折とも呼ばれる「脊椎圧迫骨折」、現役世代にも多い「椎間板ヘルニア」、腰椎がずれて神経が圧迫される「腰椎すべり症」といった病気が腰痛の原因となっていることもあるという。そこで、腰痛にはどのような原因があり、どのような検査や治療法があるのかを「井出整形外科クリニック」の井出学院長に取材した。脊椎を専門に医療に携わってきた院長によると、MRIや超音波検査の進展を受けて腰痛の原因特定精度は大きく向上し、従来に比して適切な治療が可能になっているとのこと。腰痛が気になる人はぜひ参考にしてほしい。

(取材日2022年12月23日/更新日2023年11月1日)

悪性の病気が原因のこともある腰痛。整形外科を受診し原因を特定して、適切な治療やリハビリを受けたい

Q腰痛が起こる原因について教えてください。
A
井出整形外科クリニック 腰痛にもさまざまな症状があるという

▲腰痛にもさまざまな症状があるという

腰痛は原因不明の症例が多いとされていましたが、MRIなどの機器の進歩や病態解明が進んだこと、超音波診断の精度が高まったことで原因特定が可能になってきました。例えば背骨や椎間板の変形、背骨の関節、筋肉や靱帯、神経に原因があるなどと診断できるように。背骨と骨盤のつなぎ目の仙腸関節が原因の腰痛も多いです。がん転移や背骨に感染が起こる化膿性脊椎炎などの悪性の病気の他、女性に多い腰椎すべり症、骨粗しょう症による背骨骨折によって、また椎間板ヘルニアの初期症状として腰痛が出る方もいます。足やお尻にも神経痛があるなら、加齢で背骨の神経の通り道(脊柱管)が狭くなる腰部脊柱管狭窄症が腰痛の原因の可能性もあります。

Q腰痛を我慢するとどのようなリスクがあると考えられますか?
A
井出整形外科クリニック 脊椎を専門に医療に携わってきた井出院長

▲脊椎を専門に医療に携わってきた井出院長

がんや骨を壊す化膿性脊椎炎、骨折などが原因なら、それらが悪化することが最大のリスクです。腰痛と足やお尻の神経痛が合併する場合、椎間板ヘルニアの初期症状かもしれません。また成長期の腰痛は、腰椎分離症の初期や膠原病の一種である脊椎炎の可能性もあり、早期発見・治療が必要です。腰椎分離症の多くは成長期の疲労骨折が原因と考えられていて、その頃に激しいスポーツをした人によく見られます。早期発見で治癒が見込めますが、放置すると疲労骨折が治らず、将来的に腰痛や神経痛の原因にも。他にも骨粗しょう症を放置すると、脊椎圧迫骨折(いつの間にか骨折)や大腿骨近位部(足の付け根)骨折などから寝たきりとなることがあります。

Q医療機関を受診するべきタイミングを教えてください。
A
井出整形外科クリニック 骨粗しょう症の早期発見・治療にも力を入れている同院

▲骨粗しょう症の早期発見・治療にも力を入れている同院

ごくまれに、脊椎のがんや化膿性脊椎炎などの病気や骨折が腰痛の原因になっていることもあります。ですから急に腰痛になった、腰痛が続くというときは整形外科にお越しください。近年、超音波検査の精度向上に伴い、治療精度も高まっています。痛みの原因部分にピンポイントでハイドロリリースやブロック注射を施せば、痛みの軽減が期待できると思います。また整形外科でのリハビリテーションを通じて、痛みの原因にアプローチするのも大切。原因に応じて、筋力トレーニング、筋力の柔軟性や日常生活動作の改善に取り組んでいただき、物理療法も実施します。注射などによる治療に加えてリハビリを行えば、より効果が見込めるでしょう。

Qでは、クリニックではどのような検査を行うのでしょうか?
A
井出整形外科クリニック 早期発見と適切な治療を受けることが重要

▲早期発見と適切な治療を受けることが重要

まず理学所見として、痛みの誘発される動作や神経症状、筋力、膝の反射、感覚異常、しびれる場所、痛覚の状況などを診察します。次にエックス線検査へ。必要に応じてMRI検査・CT検査も実施します。超音波検査で患部を見極めつつ注射などを行い、効果のほどを確認する診断的治療をすることもあります。またエックス線検査で、骨粗しょう症が疑われたり椎体骨折を見つけたりした場合、骨密度検査も行います。骨粗しょう症と判明したら採血検査などを行って、適切な治療を検討します。骨粗しょう症は骨折が起きる前に発見・治療することが重要ですから、特に罹患者の多い60歳以上の女性には、症状がなくても検査に来ていただきたいですね。

Q治療法にはどのようなものがありますか?
A
井出整形外科クリニック 自宅でできるストレッチや筋肉トレーニングの指導も行っている

▲自宅でできるストレッチや筋肉トレーニングの指導も行っている

病気が原因の場合は病気に対する治療、痛みを抑えるための内服治療、痛みを遮断するためのブロック注射、痛みの原因となっている部分に生理食塩水などを注射するハイドロリリース、リハビリなどを組み合わせて行います。病気が原因でない急性の腰痛は、1、2週間程度のコルセットの装着と、消炎鎮痛剤の服用で改善を図ることが多いですね。慢性的な腰痛には内服治療に加えて、筋力トレーニングや、体の深部を温めて筋肉や靱帯の伸びを良くして炎症を抑えるためのリハビリなどを行います。そもそも座ることは腰に負担のかかる動作ですから、毎日自分で行うストレッチや筋力トレーニング、日常生活の動作や姿勢の改善もとても大切です。

ドクターからのメッセージ

井出 学院長

腰痛は病気の有無の確認が重要ですし、慢性的な腰痛にも何らかの原因があることは多いです。そのため、まずは整形外科で痛みの原因を絞り込み、適切な治療を受けていただきたいと思います。最近は在宅勤務が増え、腰痛の方も増加傾向にありますので、当院では内服治療やブロック注射、ハイドロリリースなどの治療を組み合わせるとともに、自宅でできるストレッチや生活動作の指導もしています。ご高齢の方には痛みを緩和するための治療や、筋肉トレーニング指導を積極的に行い、健康寿命を延ばすための骨粗しょう症の早期発見・治療にも力を入れています。腰痛の診断も治療も進んでいますので、諦めずに受診して痛みの改善をめざしましょう。

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