口の中に異常を感じる前に
定期的ケアと早期発見で「怖い」を払拭
石川医院
(横浜市西区/横浜駅)
最終更新日:2022/09/07
- 保険診療
歯科医院は怖い所、歯科治療は痛い、だからできることなら行きたくないと思っている人も多いことだろう。開業以来「石川医院」の石川幸男院長のもとにもそんな患者が多く訪れているという。「痛い思いをするのは、症状が悪化するまで放置していたからであって、初期の段階で対処すれば、つらい思いをしなくて済みます。歯科は痛い、怖いというイメージを払拭して、ぜひ気軽に受診してほしいですね」と話す石川院長。初期症状を早期に発見するためにも、定期的に通うことが大切とも力説する。そもそもなぜ歯科医院は怖い場所というイメージなのか、どうすれば痛くない場所と思えるようになるのか、そのために必要なことは何なのか、石川院長に話を聞いた。
(取材日2020年12月11日)
目次
小さな芽を摘み取ることが健康な歯の維持につながる
- Qこちらでは具体的にどのような歯科治療を受けられますか?
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A
虫歯や歯周病、入れ歯などの一般歯科の治療です。虫歯は小さいうちであれば治療も軽いもので済みますが、奥まで進行すると根っこの治療が必要になる場合もあります。また歯周病も歯周ポケットが深くなればなるほど治療に時間がかかります。最近では、歯周病は糖尿病や心疾患、認知症などとも関連が深いことが明らかになっていますのでより注意が必要です。虫歯や歯周病にならないように、当院では、予防にも力を入れており、定期的な検診や口腔内ケアも積極的に行っています。
- Q歯科医院を怖いと思う人に対し、どのように配慮していますか?
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A
歯科医院の怖いイメージを払拭したいと思っているのですが、なかなか難しいですね。当院では落ち着いて診療を受けてもらえるよう、座り心地の良いユニットや半個室の診療室などを備えて環境に気を配り、麻酔もまずは表面麻酔をしてから打つなど、痛みの軽減にも努めています。歯科治療が怖いという人は、過去に症状が悪化してから治療を受けた経験があるからかもしれません。というのも、症状が悪化すると麻酔が効きにくくなることがあるからです。それで、「歯科治療は痛い、怖い」という印象が残り、次に何か異常を感じてもそのまま放置して、結局また痛い思いをする……。こんな負のスパイラルに陥らないようにすることが大切です。
- Q定期的に歯科医院を受診することも重要ですね。
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A
そうですね。定期的にメンテナンスに来ていただいて、歯や歯茎の状態を確認するとともに口腔内を掃除することが必要です。当院の場合は治療後半年ごとにおはがきで連絡しています。治療後の良い状態を維持できれば、再度治療を受ける必要もなく、健康な歯を維持できます。また、かかりつけの歯科医院を持つこともその後の治療において有用です。例えば「どの歯だが特定できないけれど歯が痛い」という場合、過去に撮影したエックス線写真と今のエックス線写真を見比べて、その変化を確認することで原因を探ることができます。このように継続的に診ていくことで、適切な治療を提供できるようになります。
- Qどのくらいの頻度で歯科医院に通うのがよいでしょうか。
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A
セルフケアの上達度にもよると思います。歯磨きが上手できれいに汚れが落ちている人は、1年に1回程度でよいでしょう。あまりセルフケアができていない人は3ヵ月に1回くらいは通いましょう。歯垢や歯石は毎日ちょっとずつたまっていくので、よほど意識していないと気づかないことが多いですね。それで歯周病が少しずつ進行してしまうのです。口の中では下の歯の内側に最も歯石がつきやすいですから、その部分をチェックするとよいでしょう。もしたくさんたまっているようでしたら、適宜受診してクリーニングを受けてください。
- Qホームケアで気をつけてほしいことはありますか?
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A
歯ブラシによる歯磨きに加えて、歯間ブラシやデンタルフロスを用いて歯の間のお掃除を欠かさず行ってください。たまに気が向いた時だけ歯間を掃除するという人が多いですが、それだと歯間に汚れが付着してフロスなどが通りにくくなります。ですので、歯間のお掃除も毎日行うようにしましょう。大切なのは、歯磨きをしているかどうかではなく、汚れがきちんと落ちているか、です。でも自分ではきちんと汚れが落ちているかどうか判断するのは難しいと思います。最近では歯垢染色剤が市販されてますので、それを使って確認すると、上手に磨くこつをつかめるでしょう。