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島田 正美 院長の独自取材記事

しまだ歯科こども歯科クリニック

(新潟市中央区/関屋駅)

最終更新日:2023/08/10

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック main

気さくで人当たりのいいキャラクター、時に脱線もする話し好きだが、本筋からは離れない芯の強さもある。「しまだ歯科こども歯科クリニック」の島田正美院長は、初対面の人ともすぐに打ち解け、仲良くなってしまう特技があるらしい。そんな島田院長が同院を開業したのは2010年のこと。実家のある埼玉から新潟大学歯学部に通い、好きになった新潟で、尊敬する歯科医師と生涯の伴侶に出会った。この街に根を下ろして12年、今は小児を中心に行う床矯正からマイクロスコープを使った根管治療、義歯製作まで幅広く手がける。「かっこ良くアピールするのは苦手」と言い、自信の経験や、勤務医時代のあれこれまで包み隠さず話してくれる飾らない人柄が魅力的な島田院長に、これまでの道のりや診療にかける思いを語ってもらった。

(取材日2023年7月4日)

家族みんなで気軽に通える「大衆歯科」でありたい

開業までのご経歴を教えてください。

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック1

大島エリアは地元ではなくて、僕は埼玉県出身なんです。1975年生まれで埼玉県立浦和高等学校を1993年に卒業し、新潟大学歯学部に進みました。卒業したのは2002年です。大学を卒業して2年間は大学の関連病院で診療経験を積みました。将来は開業するつもりでしたから、2年たってからすぐに町の歯科医院に勤めました。勤務先の院長が子どもの床矯正のエキスパートで、尊敬できる方でしたので、ずっと勉強させてもらってきました。開業前の6年半のうち、5年間はそこで床矯正を中心に学び、その後は妻の実家の歯科医院で働いた後、当院を開業しました。この場所を選んだ時はまだ周囲は田んぼばかりでしたが、後から市街化調整区域を外れて、急に家がたくさん建って、子どもも増えてきましたね。学校健診では上山小学校を担当しています。

院名に「こども」と入っていますね。

小児歯科を専門にしてきたわけではないのですが、勤務医時代に多くの経験を積ませてもらったので、地域に貢献できるよう名前に「こども」と入れました。子どもが来ると親御さんも来るし、おじいちゃん、おばあちゃんも来てくれるようになると思っています。連れてくるのがお母さんだとクチコミが広がりやすくなりますし、そうなると普段なかなか動かないお父さんも頼ってくれるようになる、という状態が、開業から12年たった今ですね。とにかく家族みんなで来てほしかったんです。開業当時の歯科医院業界では、患者さんにかっこ良くプレゼンテーションをして自費診療をお勧めするスタイルがはやっていたんですが、僕には合わないと思っていました。自分では「大衆歯科」と呼んでいるんですが、「大衆酒場」みたいな感じで、もっと気楽に通ってほしいと思っています。いっそ赤ちょうちんを下げようかと思うくらいです(笑)。

「大衆歯科」とは新鮮な響きですね。小児歯科に力を入れているのはなぜですか?

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック2

産まれたばかりの赤ちゃんの口腔内は無菌的状態で、虫歯や歯周病はその子を取り巻く環境から感染して発症するといわれています。虫歯に限れば、家庭環境、食習慣、歯磨き習慣、感染源となる家族が大いに影響します。一番近くにいるご両親が注意してあげれば、虫歯に悩まない人生を子どもに贈ることも望めますから、力を入れざるを得ないと考えています。ちなみに、僕の両親は歯が悪くて苦労したので、子どもたちの歯は気にかけてくれて、僕には虫歯がなく、妹も虫歯はちょっとしかありません。歯で苦労したことがきっかけで歯科医師になった人は多いですが、虫歯がない僕なりに、予防の意義とありがたみを感じています。

女性歯科医師を観察し、学んで身につけたこと

そのほかに力を入れている治療はありますか?

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック3

根管治療です。長い間根っこの治療は、肉眼では見えない、手探りのためしっかり治療できているのかよくわからない状態でした。かぶせ物は時間がたてばどうしても外れたり壊れたりしてしまいますが、根の治療が再治療となる場合は、ほぼ100%歯科医師の責任だと思っています。きちんとできていなかったものは、患者さんだけでなく僕にとっても大きなストレスになります。肉眼では見えないレベルの精細な治療は、罹患部分がよく見えるマイクロスコープや歯科用CTを入れて、精密な根管治療に力を注いでいます。

患者さんと接する際に心がけていることは?

自分のキャラクターを前面に押し出さないことです。ただ、患者さんとおしゃべりするのが好きなので、ついそうなってしまうこともありますけど(笑)。「あなたの痛い虫歯をやっつけてやりましたよ!」みたいなアピールはせず、実は大変な治療でも、さらっと終わったかのように振る舞うのが理想です。あとは、患者さんは緊張して来られるのが当たり前なので、リラックスしてもらえるように、進んでお話しします。スタッフも患者さんとよく話してくれています。開業当時からのスタッフも3人いて、僕のスタンスや診療方針についてきてくれています。コミュニケーションを深めるために、以前はスタッフみんなと地域のマラソン大会に出ていたのですが、体力的に厳しかったのか、それには誰もついてきてくれなくなりました……(笑)。

診療する上で、独自にこだわっていることなどありますか?

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック4

正直言うと、歯科医師は女性のほうが向いていると思うんです。誰だってよく知らない男性に口の中をいじられるより、女性のしなやかな指で優しく丁寧にやってもらいたいですよね。そう思って僕の周りで女性院長の歯科医院や女性歯科医師のいる歯科医院を観察してみると、やっぱり患者さんは多い。需要があるんだなと確信しました。そうなったらこちらが女性の先生を見習うしかないじゃないですか。やはり患者さんとの話し方とか、顔や口への触れ方、機器の当て方、院内の雰囲気すべてが僕とは全然違うと思いましたね。それで女性歯科医師の仕事ぶりを意識しながら診療しています。地道な努力が実って、もし患者さんに「島田先生って、女性の先生みたいに治療してくれますね」と言われたら、きっとすごくうれしく感じますね。

治療で歯を壊さないために、予防の努力を

歯科医師を志したきっかけは?

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック5

両親は医療関係ではなかったですが、僕を医師にしたかったようです。勧められるまま医学部も考えましたが、そこまで勉強したくなかったのが本音でしたし(笑)、経済的に国立大学じゃないとダメだとか、いろいろ考えているうちに歯学部を見つけたんです。これなら医療系だし、今のままの成績でも行けるんじゃないか、手先が器用なので向いているかもと思って進学しました。大学ではもちろん、自分なりに勉強には向かったんですけど、少し遠回りしました。車が大好きなので、歯学部を辞めて工学部に入り直そうと考えた時もあったりしつつ……、それは周囲に大反対されてしまって(笑)。とはいえ、学生時代はバンドをやったり、塾講師をしたり、充実していましたね。新潟の土地も人も気に入って楽しいことだらけでした。

休日はどのように過ごされていますか?

趣味はいろいろありますが、学生時代に釣りを始めて、釣った魚をさばいて食料にしていました。今でこそ趣味ですが、当時は生活がかかっていたので(笑)、交通費や餌代も計算して真剣にやっていたため、技術もスキルアップしていきましたね。働き出してからはマラソンと自転車を始めたので、海でも泳ぐことにしてトライアスロンに出るようになりました。佐渡で人気のトライアスロンレースがあるのですが、今年も参加する予定です。最近は山登りもします。山は山菜が取れるのもいいですね。先週は八海山に登ってきました。

今後の展望や読者へメッセージをお願いします。

島田正美院長 しまだ歯科こども歯科クリニック6

開業から12年たちましたが、新潟出身でもない僕を地域の皆さんが受け入れてくれて、顔も覚えてくれて、外に行けばあいさつしてくれる、そのことが本当にうれしいです。これからも変わることなく、威張ることなく、地域の人たちとのふれあいを大切にして楽しく幸せに暮らしていきたいですし、その手段として歯科医師は自分の性分に合っているかなと思います。「変わることなく」と言うと進化がないようですが、どんな患者さんも受け入れられるよう自分の技術や技量は底上げしていかないといけません。皆さんにお伝えしたいことは、治療のために人の手が入ったら、歯は壊れるということ。歯科治療には不快感が伴うことが多いですし、治療する側もされる側も神経をすり減らします。そうならないよう、予防を頑張っていただきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正(床矯正)/5万円~、インプラント/30万円~、ホワイトニング/2万円、義歯治療/6万円~

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