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熊本 貴之 院長の独自取材記事

皮膚科生駒熊本クリニック

(生駒市/生駒駅)

最終更新日:2021/10/12

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック main

奈良県生駒市にある「皮膚科生駒熊本クリニック」。奈良県出身の熊本貴之院長にとって、生駒は長年勤めていた近畿大学奈良病院がある場所。「この街に育ててもらった」という思いで2009年に開業した。「再発を繰り返しやすい皮膚疾患は、原因解明が一番重要」と語る熊本院長。そのため、診療の際には患者のライフスタイルを聞き取り、治癒や予防につながるような生活面でのアドバイスを行うなど、一人ひとりに応じたきめ細かな対応を行っている。そのアドバイスを自宅でも確認できるようにメモを渡しているのも特徴だ。また、子どもから高齢者まで幅広い層の患者が訪れる同院では、待ち時間を軽減するため、携帯電話などから診察の順番予約ができるサービスも導入している。同院の方針など、熊本院長に話を聞いた。

(取材日2021年7月9日)

奥が深いからこそやりがいを感じる

皮膚科医をめざしたきっかけを教えてください。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック1

もともと祖父、父が歯科医師だったので、自分も小さい頃から医学の道に進むんだろうと違和感なく思っていました。子どもの頃から工作が好きで手先の器用さには自信があったので、それを手術などに生かせればと思い、最初は形成外科を選びました。その後、紆余曲折あり最終的に皮膚科を専攻することになったのですが、僕自身、小学生の時にほくろを除去してもらったことがあり、それも皮膚科をめざしたきっかけです。当時はそれが一番のコンプレックスだったので、すごくうれしかったんですよね。また、皮膚科は奥が深いんです。例えば、アトピー性皮膚炎の方は10人いたら10人、原因もパターンも違う。食べ物が原因の方もいれば、皮膚のケアが足りない方もいる。ですので、一様に同じ薬を出すだけでは治らないんです。その人に応じた治療が必要で、難しくて、奥が深いからこそ、そこにやりがいを感じます。

この場所で開業された理由を教えてください。

出身は同じ奈良県なのですが宇陀市なので、生駒市が地元というわけではないんです。ですが、長く勤めていた近畿大学奈良病院が生駒にあり、地域性や住んでいらっしゃる人の雰囲気はよくわかっていたので、開業するなら生駒がいいなと。実は、生駒は皮膚科クリニックが多い街。競合する可能性も考えましたが、逆に皮膚科の開業医が多い街というのは、地域の皆さんの皮膚への意識が高いということでもあると思います。現に診察時「乾燥肌から皮膚炎になることが多いので、保湿剤を塗りましょう」と言うだけでもすぐに理解してくださいますし、治療に抵抗のない方が多いです。スムーズに診察を進めることができることは生駒の皆さんの魅力だと感じています。

どういった患者さんが多くいらっしゃいますか。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック2

基本的に、皮膚科というのは年齢層が広いのが特徴なので、当院も小さなお子さんから高齢の方まで、幅広い年齢の方に来ていただいています。乳児疾患から高齢の方の乾燥肌まで、日常生活で困っているような症状は一般皮膚科診療として、全般的に診させていただいています。若い頃の自分と同じように、ほくろで悩んでいる学生さんなども多くいらっしゃいますね。ニキビと同様に、「気にしなくてもいいのに」という親御さんも多いのですが、やっぱりご本人が気になるというなら、その気持ちを尊重すべきだと思います。自分が悩んでいた分、その気持ちはすごくわかるので、診察時にしっかりとお話を伺うように心がけています。

重要なのは症状の原因を除去すること

診察時の基本ポリシーをお聞かせください。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック3

どんな症状もまずは原因を探ることを第一にしています。治療も大事ですが、今ある症状を治すのは医師として当たり前のこと。治療後、いかに再発しにくくするか。そのためにも、重要なことは症状が出た原因を除去することだと考えています。例えば、子どものあせもは寝室の環境によることが多いです。昼間なら汗をかいてもすぐに拭くことができますが、寝ている間、エアコンがついていなかったら汗だくの状態が続くわけですから。その場合は、生活環境に合わせた対策も一緒に考えましょうとお伝えします。またニキビも同様で、患者さんのライフスタイルが原因になっている可能性があるので、寝不足や便秘症ではないかなど、生活習慣や環境を整えることまでを意識して診察にあたっています。原因を聞き出すためにも、患者さんのお話をしっかりと聞くように心がけています。

患者さんとの会話をとても大切にされているんですね。

症状の原因を突き止めるためには、患者さんの日々の生活スタイルを聞くことが一番重要ですからね。その上で、治療方針やアドバイスを伝えていますが、診察時に全部お話ししてもなかなか覚えられないですし、自宅で「どんなふうに言われたかな」と迷うこともあると思うんです。そういったことをなくすために、当院では自分がお話しした内容を覚え書きのような形でメモをお渡しするようにしています。疾患の症状や治療法だけでなく「入浴は可能だが、シャワー推奨」など生活習慣で気をつけるべきアドバイスまで記載していますので、自宅でちょっとわからなくなったときに確認していただけます。治療についても、自宅で冷静に読んでいただくとより理解が深まりますし、さらに予防しようという気持ちにもなってもらえるのではないかと考えています。

そのほか、クリニックの特徴について伺います。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック4

まずは土曜の午後にも診療を行っていることですね。それに加えて、患者さんが特にストレスに感じるといわれているのが院内での待ち時間なので、それを軽減するために、自宅でも携帯電話やパソコンで順番取りができる予約システムを導入しています。院内での待ち時間を極力少なくしようというのは、スタッフも意識していることです。診察後、会計までも短時間で終わるようにしています。

皮膚疾患の知識を増やしてもらえるように

皮膚科医として影響を受けた先生はいらっしゃいますか。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック5

とある開業医の先生には、とても影響を受けました。昔は「見て学べ」と言われることが多かったのですが、その先生の処方や患者さんへの接し方には学ぶべきことが多く、今でも実践していることばかりです。例えば、お子さんへ漢方薬の処方を出すときは必ず自分で一度味見すること。些細なことですが、自分が苦いと感じるものはお子さんには難しい。そういったものを処方しても結局飲んでもらえないですからね。レーザーなども新しい機器を導入する前に一度自分が必ず試してみるのですが、それもその延長線上にあることですね。強めに照射したらどうだろうと試してみて、痕が残ったりしていますけど(笑)。

ところで、休日はどのようにお過ごしですか。

魚釣りに行くことが多いですね。趣味が海釣りなんです。ルアーフィッシングが中心ですが、季節によって釣れる魚が変わるので、日本海側のほかにも三重、和歌山などいろいろな場所に出かけます。釣ったら自分でさばいて食べるまでがセットです。食べ物には気を使っていますね。やっぱり吹き出物ができてしまいますから。ジャンクな食べ物はなるべく控えるように意識していますし、睡眠もしっかりととるようにしています。

最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いします。

熊本貴之院長 皮膚科生駒熊本クリニック6

開業後の現在も、新しい情報は積極的に取り入れるようにしています。新しい薬や治療法にも迅速に対応できるような体制を整えていますし、患者さんとは常に情報共有をしていきたいと考えています。皮膚疾患というのは定期検診がない分、当たり前のことを知らない方も少なくないんです。例えば、朝晩きちんと洗顔しているのにもかかわらずニキビができるという患者さんの話をよく聞くと、朝は洗顔料を使っていないということも。また、個人的には人間は誕生した瞬間からスキンケアをすべきだと思っています。今後は皮膚疾患への知識を増やしてもらえるように啓発活動にも力をいれていきたいです。何か困ったことがあったら気楽な気持ちで相談してください。

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