佐藤 毅 院長の独自取材記事
MOMO DENTAL CLINIC
(岡山市北区／岡山駅)
最終更新日：2022/11/11
岡山駅直結のホテルグランヴィア岡山の2階に、2022年2月に移転オープンした「MOMO DENTAL CLINIC」。遠方からでもアクセスしやすく、車の場合は契約駐車場が利用できる。広々とした院内は高級感にあふれ、9つのユニットと手術室のほか、歯科用CTやマイクロスコープなど先進機器がそろう。歯科医師は5人が在籍。院長の佐藤毅先生は歯周病とインプラントを得意分野とし、他院からの紹介も多く受け入れ、できる限り歯を抜かずに済むよう、歯周病に対する歯周組織再生療法にも取り組む。治療の際は、口の中の状態や必要な治療方法を十分に説明し、患者が納得した上で治療を進めるのが同院の診療スタイル。「歯を1本ずつ治すのではなく、全体的な問題を把握しながら治療を進めています」と話す佐藤院長に、詳しく話を聞いた。
（取材日2022年9月1日）
予防から治療まで先進的な技術と設備で対応
2022年2月に移転されたのですね。
はい。以前は桃太郎大通りにありましたが、患者さんが増えてきたこともあり移転することとなりました。当院には中国、四国、近畿、北陸地方など県外から来られる患者さんもいますので、できる限り岡山駅に近い場所を何年も前から探していました。ホテルの中になったのは偶然で、駅直結のアクセス抜群な場所が見つかったのでここに決めたんです。当院は移転する前から、受付をホテルのコンシェルジュのようなイメージで作っていて、そのコンセプトは今も変えていません。患者さんが会計や予約を座ってできるようにローカウンターにして、椅子もご用意しています。クリニック内の家具にもこだわっていて、主に私が選びました。
手術室も備えていると伺いました。
当院では、クリニックとしては珍しく手術室を設置しており、清潔な環境でインプラント治療などを受けることができます。また医療機器としては、3次元的に歯の形態を把握するための歯科用CTや、肉眼では見えないところも顕微鏡により明るく拡大して見ることができるマイクロスコープ、精密な補綴物を作る際に用いる口腔内スキャナーなどを導入し、先端の治療が提供できる環境を整えています。根管治療も、以前は経験を頼りに手探りで行われていた治療が、これらの機器によってお口の中の状態を確認しながら行うことが可能になりました。こちらに移転してから、器材を多く設置できるよう手術室も拡充し前から行っていた大きな手術も行いやすい環境になったため、患者の抱える多様なニーズに対して厚みのある治療の提供ができるようになりました。当院では2021年11月～2022年10月の間に283件の手術を行いました。
クリニックの診療内容について詳しく教えてください。
歯科、小児歯科、歯科口腔外科を標榜し、私の専門とする歯周病とインプラント治療のほかに、根管治療、審美歯科、ホワイトニング、予防歯科にも対応しています。歯周病治療では、歯周組織再生療法を用いて歯の保存に努め、治療後も担当の歯科衛生士を決めて丁寧なケアを実施します。当院では子どもからおじいさんまで幅広い世代で歯周病でお悩みの患者さんに対して、豊富な手術経験をもとに歯周外科として外科的アプローチを行うところまで行います。また、根管治療では歯科用CTやマイクロスコープを用いることで治療の精度を上げ、患者さんの歯をさらに長生きさせるよう努めています。歯科治療の進んでいるアメリカで技術を学んだ審美歯科やホワイトニングも力を入れている分野ですね。
難しい症例も患者の期待に応えたい
患者の年齢層や主訴を教えてください。
小さいお子さんからご高齢の方まで幅広くお越しいただいていると思います。この周辺で働かれている方も来られますね。私が歯周病治療とインプラント治療を専門にしているので、主訴はその関連の症状が多いです。あとは、患者さんや他院からの紹介で来られる方も多いですね。例えば、歯周病で何本か歯を抜いたところにインプラントをする、といったような組み合わせた治療も可能です。また、歯周病で抜くしかないと思われている歯でもできるだけ歯を残せるように、歯周組織再生療法にも取り組んでいます。
地域の歯科医院からだけでなく、大学病院からの紹介もあるとお聞きしました。
そうですね。当院は専門的な治療を行っていて症例数も多いので、さまざまな医療機関から紹介が来ます。紹介の場合は難しい症例が多いですが、基本的には断らず対応しています。その理由は、「5軒回ってできないと言われたんです」とか、「何年かかってもいいから、また噛めるようになりたい」と言われる患者さんは、歯を治したいという想いが非常に大きいからです。いくらこちらが「大変な治療になりますよ」と言っても、やっぱりおいしいものを噛んで味わいたいと。専門で行っている以上、やはりその期待には応えたいですからね。難しい症例もできる限り積極的に受け入れたいと考えています。
麻酔のこだわりはありますか？
患者さんに痛みを我慢させることがないように、治療はもちろん、麻酔自体も痛みを軽減させるためにさまざまな工夫しています。麻酔は段階的に、まず歯茎にジェル状の表面麻酔を塗って、次に電動の注射器を使用してゆっくりと麻酔を注入していきます。通常の麻酔よりも時間はかかりますが、痛みを軽減するにはこの方法がいいんです。全身疾患をお持ちの方や、極度に麻酔が怖い方の場合は、非常にまれなケースではありますが静脈内鎮静法を使用することも可能です。
できるだけ削らない、抜かない治療
診療の際に大切にされていることは何ですか？
当院はミニマル・インターベンション、つまり「できるだけ削らない、できるだけ歯を残す」を基本コンセプトとしています。他院で保存が難しいと言われた歯でも、先進の技術を駆使して保存に努めています。また、保険診療、自費診療に関わらず、必要な治療を患者さんに説明して、納得いただいてから治療を進めています。例えば、セラミックなどの選択肢を示さず、説明もせずに保険診療だからと銀歯を詰めるのは、患者さんにとっては腑に落ちませんよね。決して銀歯が悪いのではなく、どういった治療があるかをきちんと説明して、患者さんが選ぶことが大切だと思っています。特に患者さんの年齢が上がってくると、悪い歯を1本ずつ順番に治すのではなく、口の中の全体像を理解してもらうことが大切になってきますので、説明に時間をかけることも多いです。
新しい知識や技術はどのように学ばれていますか？
毎年まではいきませんが、1～2年に1度は、開催される勉強会や症例発表会に合わせてアメリカに出かけています。アメリカの歯科医療は進んでいますから、とても刺激になります。もちろん国内の勉強会にもよく参加しますが、最近はウェブでの開催も多いですね。そういった会に参加していると自然とさまざまな技術をもった歯科医師の知り合いも増えて新しい治療機器の話ができたり、自分の専門ではない分野の話を直接聞けたりしますので、お互いに切磋琢磨して良い刺激になっています。勉強会は参加するだけでなく、座長や演者を務めることも多々あります。岡山大学病院では口腔インプラント講習会の指導役も務めていますし、岡山の歯科医師のレベルアップになればと、歯科医師向けの講演も年に数回引き受け後進の育成にも注力しております。
多くのスタッフがおられますが、どのように連携されていますか？
当院にはユニットが9つあり、歯科医師は5人、歯科衛生士も数多く在籍しています。スタッフ間の連携については、月に1回は全体のミーティングを開いて情報共有していますし、必要に応じて個別で面談も行っています。歯科医師は毎週火曜に勉強会を開いて知識や技術の向上に努めています。強制的にやっているというよりは、みんな向上心があってやる気を感じます。今は昔と違って、マイクロスコープなどの精密な機器が登場したおかげで、年齢を重ねて老眼になろうとも関係なく現役を続けることができます。このような恵まれている環境で、今後も歯科医師としてさらにステップアップして、患者さんのお役に立つことはもちろん後進の育成にも携わっていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療／
埋入（植立）27万5000円
上部構造18万7000円～
GBR1歯 5万5000円～
ソケットリフト1歯 5万5000円～
サイナスリフト27万5000円～
歯周組織再生療法／11万円
ホワイトニング／
ホームホワイトニング片顎 1万6500円
オフィスホワイトニング12本1回 4万9500円（1～2回の受診）
積層充填 3万3000円～5万5000円
インレー
ゴールド7万7000円
セラミック7万7000円
クラウンコア（一律）1万3200円
オールセラミック12万1000円
ジルコニア12万1000円
